正しい“ひとりの歩き方”――はじめてでも成功する! ソロ山行のためのルート選び
PEAKS 編集部
- 2015年10月07日
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ソロトレッキングや単独山行。山を登る人なら、一度は考えたことがあるのではないだろうか。ひとりで歩く不安と常に隣り合わせにある、ひとりで歩く愉しさ。経験者が口をそろえて話すように、山での単独行動の醍醐味は、やってみた者でないとわからない。
とはいえ、やっぱりひとりで山に挑むとなるとちょっぴり心配。まず考えるのは「どこの山を登るのか?」ということ。どうせひとりで歩くなら、静かで登り甲斐のある山を登りたい。ただ、マイナー過ぎるのも不安……
そこでマイナー山域のソロ山行を得意とする、低山専門の山歩きライター・打田鍈一さんに、ひとり歩きのためのマイナールート選びのコツを聞いてみた。
1.登下山口にしっかりとした水場がある
山行で使用する水は、登山口に着く以前に汲んでおくのが当たり前。ただ、いざというときのために、登下山口に水場がある場所を選びたい。
2.わかりやすいルートがあるかどうか
マイナーなルートには、あまりに道が荒廃していて危険を伴うようなところもある。登山地図などには載っていなくても道がある所を選ぼう。
3.ルート上に目印となる人工物がある
マイナーなルートでは、途中で道がわかりにくくなる可能性も。地図上に多きな人工物があれば、事前に把握しておこう。
4.急登など困難な場所が予測しやすい
複雑な地形ではなく、地図を見ただけで「ここが急登」といった困難な場所を予測できるような山を選ぶのが望ましい。
5.山頂に展望がある
これは達成感の問題だが、ひとりで登って山頂が木立に囲まれていたら悲しいものが……。打田さんの場合、マイナーでも山頂の展望は絶対条件としている。
6.登下山口付近に入浴施設がある
登下山口付近や、公共交通機関で最寄の駅に行く道中に入浴施設があれば、疲れた体を癒しながら、その日の登山を冷静に思い返せる!
打田さんは、「行程が長くとも難易度が高すぎない山」、と自らがソロで挑む山の間の共通点をあげる。何かあっても、自分を救えるの自分はだけという状況で、無理は絶対禁物だ。かつ、ひとりで登るからには、他の人が知らない魅力を発見し、にんまりできる……これらのポイントを押さえてみると、「マイナーな低山」に行きつくというのが、打田さん流のソロ山行のコース選定だ。6つのコツを参考に、あなたも新たな登山の扉をひらいてみてはいかが?
※コース選びはくれぐれも危険を冒すことのないよう、各自の判断のもと、無理のない範囲で行ってください※
教えてくれたのは……
○打田鍈一さん
低山を専門とする山歩きライター。
低山だが登り応えのある山歩きのスタイル、
「ハイグレード・ハイキング」を提唱。
西上州、埼玉、越後の低山が好み。
著書に『藪岩魂-ハイグレード・ハイキングの世界-』(山と溪谷社)など。
(ヨシザワ)
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PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。