BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • HATSUDO
  • Kyoto in Tokyo

STORE

  • FUNQTEN ファンクテン

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ
  • Bicycle Club BOX

雪上テント泊 設営と生活のポイント

雪山の夜は想像以上に寒く、さらに一歩間違えば命の危険にさらされることもある。そうならないためにも事前の準備はかなり重要。といっても、そんなに難しいことではない。基本を学んで道具を揃え、しっかりとシミュレーションしておけば、安全で快適な雪山テント泊が楽しめるはず。こちらの記事では、テントの設営方法や雪上での過ごし方、便利な道具を紹介しよう。

雪上テント設営の注意点

雪山の夜は想像以上の寒さが待っている。暖かいスリーピングバッグや断熱効果の高いスリーピングマットなど、ただ単に道具を揃えるだけではなく、安全にすごすにはポイントがあるのでしっかり覚えておきたい。

とくに注意したいのはテントを張る場所だが、雪庇のそばや斜面の隣など、大量の雪が落ちてくる可能性がある場所では絶対に張らないこと。雪は思いのほか重く、場合によっては身動きが取れなくなることもあるので気をつけよう。

フラットな場所を確保したなら、次に気をつけたいのが風だ。森に囲まれた場所なら木々が風を遮ってくれるが、森林限界より上では突然の突風にも耐えられるよう、しっかりとテントサイトを整える必要が出てくる。突風でテントがダメージを受けて使えなくなると、命の危険性は格段に増してしまう。

また、テントを張る際は1日の行動が終了し、緊張が解けている場合が多いので、アイスアックスとクランポンを置く位置やバックパックを下ろす場所、テントのスタッフバッグなど、細かなことにも気を配るよう注意しておきたい。

テントの設営方法

①雪上では平らに均してテントを張ろう

テントは夏山と同じように、平らな場所に張るようにしよう。雪山の場合はシャベルを使って平らに均せるので、安全なスペースを基準に場所を選定したい。周りに木々のない広い空間では、風よけの壁を作ることになるので、周囲のテントに迷惑にならないよう間隔を取ったほうがいい。

②スタッフサックなどは絶対に放置しない

これも夏と同じだが、テント設営の際は風に飛ばされやすいテントのスタッフサックなどは、放置しないようジャケットのポケットなどに確保しておこう。とくに雪山ではアックスやクランポンなど危険なものも多く、万が一風に飛ばされた物を追う際に雪の上を走ると躓いたり滑ったりしやすい。

③テントを張る前に入口を少し開けておく

テントを張る段階では、入口付近を少し開けておくと、空気が入り膨らみやすくなるので立てやすい。しかし、テント内に雪が入ってしまうと内部が濡れてしまって厄介なので、雪が入ってしまうほど大きく開かないこと。また、ポールを刺すと風を受けやすいので、整地した場所で張るように。

④ペグは効かないのでスノーアンカーを用意

雪の上ではペグは効かない。代わりにスノーアンカーを用意しよう。テントを扱っているブランドでは専用のアンカーを販売しているところもあるが、もし忘れてしまった場合は付近に落ちている枝をアンカーに使用することもできる。ただ、森林限界を超えた場所では枝も入手しづらいので注意。

⑤雪のブロックを切り出してテント周りに配置しよう

風の影響を受けやすい場所では、雪のブロックを切り出して積み、風よけの壁を組む。整地するときに切り出しておくと、別途壁を積むよりもテントに対して高さを出せるので後々ラクだ。切り出す際はひとつずつブロックを作るよりも、大きく枠を引いておけば、均等に近い形に切り出しやすい。

⑥テントの入口前には足を下ろせるスペースを

テントを張り、壁を作ったら、入口の前に足を下ろせるよう溝を掘っておこう。ブーツの脱ぎ履きに使用するためだ。テントは使用していると周囲の雪が解けてくるので、入口から20〜30㎝の位置に掘るといい。掘る際に出たブロックでテーブルを作っておくと、サイトでくつろぐ際にも便利だ。

生活のポイント

雪山のテントサイトで生活する際、とくに気をつけたいのは水関係。飲料水や調理用の水は、液体の状態では現場で手に入らないと思ったほうがいい。雪から水を作ることになるのだが、その際にも少量の水が必要となるので、保温ボトルは必ず携行し、余裕をもった容量を備えておこう。

また、濡れることに関しても注意しておきたい。少し濡れても、そのままにしておけば乾くだろうと思っていると痛い目を見ることになる。

とくにブーツは外に置いておいたままだと次の日に使えなくなるので、テント内に入れておきたいところだが、ブーツといっしょに雪をテント内に持ち込むと解けて濡れてしまうので、可能な限り雪を外に落とすよう配慮し、もしテント内が濡れてしまった場合は速やかに水分をテントの外に出すよう心がける必要がある。

濡れずに温かくすごせれば、雪山のテント泊は思っていた以上に快適に楽しむことができる。夏山とは勝手が違う箇所が多々あるが、しっかりとシミュレーションをして、過不足なく道具と知識を揃えてから臨んでほしい。

水は雪から作るのが基本

水の凍結しない夏であれば、テント場に引いてある水場を利用したり、沢から汲んで煮沸使用することも可能だが、雪山となれば話は変わる。氷点下以下の場所では、水は作ることになるのだ。まずはキレイな雪をクッカーに入れ、保温ボトルなどに用意しておいた水を入れてから火にかけよう。

雪を溶かしたらコーヒーフィルターなどで濾過して完成。大きめのクッカーを用意しておいたほうが、ちまちま作らずにできるのでラクだ。

雪を利用して快適に生活

水を作るために大きめのクッカーを用意してきたならば、食事は生の食材を使用した鍋料理などを楽しみたい。冬であれば日持ちもしやすく、テント場では雪を冷蔵庫代わりに使用することも可能だ。

ただし、冬でも活動する野生動物がいるので、匂いがでないよう工夫したり、簡単に掘り起こされたりしないようにし、忘れて残置しないように。

テント場でも日射対策は重要

晴天の行動中は気をつけて日焼け止めを塗ったり、サングラスをかけたりすることもあるだろうが、テント場でも忘れず日射対策には気をつけたい。雪の照り返しは思いのほか紫外線が強く、気づくとあっという間に日焼けしてしまう。サングラスの痕はご愛嬌だ。

日焼け止めは小まめに塗らないと、汗やウエアで顔に触れた際などに落ちてしまう。気づいたら塗るように心がけよう。

雪上テント泊にあると 便利な道具

夏山のテント生活とは状況がまったく異なる冬のテント泊。普段は持っていかないようなものも用意しておくと快適にすごせる。

雪の上では座布団に座ろう

夏でもたまに持っていく人はいるだろうが、雪山テント泊ではコレがないとテントに閉じ込められてしまう。

雪の上は思いのほか冷たく、長時間座ることは難しいし、なによりウエアについた雪をテント内に持ち込んでしまう可能もある。荷物が増えてしまうのが嫌な人は、保水しない素材のマットで対応するのもいいだろう。

バーナーは板の上で使用する

雪の上で調理する場合は、板を使用しないと痛い目に合う可能性が高い。雪の上は不安定で、熱によって雪が解けて傾いたり、鍋が転倒して料理をダメにしてしまったりするからだ。最悪の場合は体に料理がかかって火傷することもある。じゃまにならない程度で、火器が収まるサイズのベニア板がベストチョイスだ。

雪を外に落とすブラシを用意

見落としがちなのがブラシ。必須といっても差し支えない。バックパックやブーツをテント内に入れる際、雪を落とすのに使用する。テント内の濡れは凍傷の原因にもなるので、徹底して濡らさないよう心がけたい。

テント内の水分はスポンジで

飲水をこぼしたり、気がつくと雪をテント内に持ち込んだりして濡らしてしまった場合は、スポンジがあると便利だ。

手ぬぐいなどの布に比べ、少量の水滴なども素早く吸い取ることができ、なにより乾くのも早い。重くもなく、コンパクトに持ち運べるうえ、値段も高いものではないので、雪山でテント泊をする際は積極的に準備したい。

洗濯バサミもあると便利!

晴れた日のテント場では、グローブやゲイターなど、濡れてしまったものを干したいこともあるだろう。そのままテントに引っ掛けておくと、風で飛ばされてしまうこともあるので、洗濯バサミで抑えておくと安心できる。スポンジ同様、こちらも軽くて金額的にも入手しやすいので常備しておくといいだろう。

知識と道具を装備して、雪上テント泊を快適に

危険を回避するテントの設営ポイントや、濡れずに温かくすごす方法を知れば、雪上テント泊はもっと快適に。さらにあると便利な道具を揃えて、雪山を楽しもう。

夏山のテント生活とは、異なる点が多々ある冬のテント泊。けれど、自分の安全を確保するためにも基本は重要。こちらの記事を参考に、今シーズンは雪上テント泊に挑戦してみてはいかがだろうか。

SHARE

PROFILE

PEAKS 編集部

PEAKS 編集部

装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

PEAKS 編集部の記事一覧

装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

PEAKS 編集部の記事一覧

No more pages to load