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「ホテル立山」北アルプスの山小屋完全ガイド

登山者にとって快適な山歩きを楽しむための心強い味方、山小屋。館内施設や食事、成り立ちや売店メニューなど、山小屋の膨大な情報を集約しているので、山行計画に役立つこと間違いなし!

日本最高所のリゾートホテル

立山黒部アルペンルートの最高地点、室堂ターミナルの2階にあるのがホテル立山だ。バスを降りて、階段を上がれば、そこがホテルの入口となる。荒天であっても濡れずにチェックインできる便利さは、そこが標高2500m近い場所であることを忘れさせる。

ホテルの開業は1972年。戦後の電源開発のために黒部川・常願寺川水系に水力利用計画が持ち上がると同時に、立山山岳地域の観光交通体系の整備も開始され、1971年に富山と長野側の大町を結ぶ山岳観光ルートである立山黒部アルペンルートが全線開通。その翌年に室堂ターミナルビルが完成し、ホテル立山も営業を開始した。

立山室堂という場所柄、自然環境に配慮した運営がなされており、食材は麓の物流センターで下ごしらえをしたものを使い、生ごみの発生を抑えている。ほかにも、使用した食器は現地では洗浄せず、物流センターまで運び下ろして洗浄したり、大型の処理槽を使って排水も極力自然に近い状態に戻して還流させるなどの努力がされている。

立山の懐にいるとは思えない設備と快適性。まさに山岳リゾートホテルというにふさわしい場所だ。

ホテル立山のおすすめベスト3

3,000m級の山々に囲まれた室堂平に位置するホテル立山は、素晴らしい眺望に囲まれ、高度な登山経験・技術がなくても、北アルプスの大自然に手軽に触れることのできる、日本一標高の高い場所にあるリゾートホテルだ。

豪雪により室堂全体が閉ざされる厳冬期以外は、6月まで滑ることができる春スキーやスノートレッキング、高さ20mにもなる雪の壁「雪の大谷」の散策が楽しめる。ほかにも、5月下旬〜6月の雷鳥ウォッチングや夏の高山植物観察なども人気。室堂は真夏でも、下界にくらべると平均で15℃も気温が低く、爽やかな空気がうれしい。さらに、ひと足早い秋の紅葉、冬一歩手前の澄んだ空気の季節の天体観測、11月下旬からどこよりも早く滑れる新雪バックカントリーなど、四季に応じた異なるマウンテンアクティビティをホテルから直接アクセスすることができる。国内屈指のマウンテンリゾートなのである。

立山連峰の大自然に触れる

ホテルを一歩飛び出せば、そこは室堂平。立山連峰が一望でき、夜はスターウォッチングが堪能できる。登山をやらない人でも立山の大自然に間違いなく引き込まれるだろうロケーションが広がる。

ホテル前には立山断層破砕帯から湧出し、全国名水百選にも選ばれている「玉殿の湧水」の給水場があり、多くの登山者が利用している。とてもおいしい。

ホテルの下がターミナル

長野・扇沢側からのケーブルカー・ロープウェイ・トロリーバス、富山側・美女平からのバスのそれぞれの終着駅が室堂平。その上にホテルは建っている。

ホテル内に山道具店もある

ホテル内にある日本一高所にある登山用品店「ザ・ノース・フェイスホテル立山店」。基本的な登山用具を揃えることができる。宿泊者は5%の割引特典もある。

館内施設

広々としたロビーラウンジ

高級感ただようラウンジの座り心地のよいソファーでくつろげば、山旅の疲れも癒えるだろう。同じフロアにはバーもある。

メインエントランス

室堂ターミナルから階段を上がったところにホテルのエントランスはある。ドアの向こうは売店。右に進めばフロントだ。

和食堂たてやま

宿泊者の夕食を提供する「和食堂たてやま」。お昼どきにはアルペンルート内最大規模を誇る「レストラン立山」となる。

乾燥室&ロッカー

積雪豊富な場所だけにレンタルのスノーシュー、ストック、長靴などが用意されている。雪原の散策に利用することができる。

食事

朝食

朝食はバイキング形式となることも。和食・洋食から選べる。これだけのメニューを前にすると、ここはホテルなんだなーと実感する。

夕食

北アルプスにある室堂だが、富山湾からは直線距離で30㎞ほどしか離れていない。それゆえ食材は日本海の豊富な海の幸が出されることも多い。

お土産・売店

ホテル&ターミナルビル内には、売店、喫茶店、立ち喰いそば店、コーヒーショップなどがあり、食事やお土産の購入が可能。ターミナル内には簡易郵便局も開設されている。

部屋

やはり畳の上で眠りたいという人のために12畳の和室が用意されている。低層階のため眺望はあまりよくないが、年配者や家族、仲間同士の利用に向く。

洋室は2人部屋と2〜4人部屋が用意される。全室トイレ完備で、バス付きの部屋もある。スイートルームには雄山側・剱岳側の両方に窓があり、絶景を楽しめる。

風呂

大浴場は温泉ではないが、6月中旬〜11月は立山玉殿の湧水を沸かしたお湯で、湯あたりは非常によい。広々とした湯船で山旅の疲れを癒すことができるだろう。

大浴場の脱衣場は貴重品ロッカーがあり、髭剃りや綿棒、ヘアブラシ、ヘアトニックやシェーブローション、化粧水などが完備される、下界のホテルと変わらない快適さ。

「ホテル立山(ほてるたてやま)」の基本情報

設備

テント場:なし
水場:あり
個室:あり
自炊室:なし
乾燥室:あり
お風呂:あり
生ビール:あり

営業期間

4月中旬~11月末

電話・電波

ドコモ:良好
au:良好
ソフトバンク:良好
公衆電話:あり

収容人数

284人

標高

2,450m

宿泊料金

1泊2食:18,360円
お弁当:850円

連絡先

076-463-3345
http://h-tateyama.alpen-route.co.jp

※2018年2月現在の情報です。営業時間や定休日などは変更となる場合がございますので、お出かけ前にご確認ください。

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PROFILE

PEAKS 編集部

PEAKS 編集部

装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

PEAKS 編集部の記事一覧

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