「槍沢ロッヂ」北アルプスの山小屋完全ガイド
PEAKS 編集部
- 2018年03月09日
INDEX
登山者にとって快適な山歩きを楽しむための心強い味方、山小屋。館内施設や食事、成り立ちや売店メニューなど、山小屋の膨大な情報を集約しているので、山行計画に役立つこと間違いなし!
槍・穂高最古の山小屋
創設が1917年。槍・穂高エリアでもっとも古い山小屋がこの槍沢ロッヂだ。当時、槍ヶ岳登山のベースキャンプとして建てられたのが、前身の「槍沢小屋」。その後、雪崩による流失などをへて現在の地に移り、槍沢ロッヂとしていまも登山者を迎えている。
上高地からほとんどフラットに近い登山道を5時間というのは、1日目の宿としてちょうどいい場所で、2泊3日の槍ヶ岳登山の格好の拠点として利用されている。
この小屋の前を通りかかったら、だれもが小屋前のベンチでバックパックを下ろして長居してしまうだろう。キンキンに冷えた水、樹間に吹く風、とにかく居心地のいい環境なのである。
館内施設
ロビーが広い
小屋に入ると受付&売店があり、その前は広いロビーになっている。コーヒーを頼んで休憩したり、昼食に牛丼を食べたりすることもできる。
談話室
「20人以上入れる談話室」として知られる。広すぎて、ひとりでは寂しくなるほど。
水がおいしい
外にある水道の水は飲用可。夏でも冷えていてこれがウマイ! 宿泊者以外も利用できる。
食事
朝食
卵焼き、マスの塩焼き、オクラ、ゴボウの炒り煮、フキの佃煮、のり。それに味噌汁とご飯。朝食としては必要にして充分なメニュー。
夕食
ある年のメニューの一例。キャベツの千切り、豆腐ハンバーグ、チキン南蛮、ひじき煮、中華サラダ、オレンジ、菜の花わさび漬け。
お土産・売店
オリジナルの「槍ヶ岳Tシャツ」は8色展開。
セルフサービスのコーヒーもある。
部屋
個室としても使用される畳敷の和室。木の壁がイイ感じ。
相部屋は上下二段式。荷物は持ち込めないが、棚があるので便利だ。
テント場
槍沢ロッヂから約30分離れている。かつての槍沢小屋の跡地で、ババ平と呼ばれる。
DATA
設営数:60張
利用料:1,000円/人
水場:あり
小屋からの時間:徒歩30分
地面:固い土
トイレ:あり
お風呂があります!
槍・穂高エリアでは、風呂がある小屋は珍しい。それもこれも、水量豊富な槍沢沿いという立地ゆえ。大汗をかいた登山のあとなどにはとくにうれしい。
「槍沢ロッヂ(やりさわろっぢ)」の基本情報
設備
テント場:あり
水場:あり
個室:あり
自炊室:あり
乾燥室:あり
お風呂:あり
生ビール:あり
営業期間
4月下旬〜11月初旬
電話・電波
ドコモ:通話困難な場合が多い
au:不安定
ソフトバンク:通話不可
公衆電話:なし
収容人数
150人
標高
1,820m
宿泊料金
1泊2食:9,800円
素泊まり:6,800円
お弁当:1,000円
連絡先
0263-95-2626
www.yarigatake.co.jp/yarisawa
※2018年2月現在の情報です。営業時間や定休日などは変更となる場合がございますので、お出かけ前にご確認ください。
- BRAND :
- PEAKS
- CREDIT :
- テキスト/渡辺幸雄 森山憲一 写真/宮田幸司 仁田慎吾 野口祐一 後藤武久 宮上晃一 渡辺幸雄 杉村 航 新井和也 井上大助 森山憲一 高橋庄太郎 岡野朋之 亀田正人 梶山 正 三宅 岳 内田 修 矢島慎一 加戸昭太郎 星野秀樹 西田省三 太田孝則 中村成勝 泥谷範幸 大森千歳 宇津木昌樹 山小屋提供
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PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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