立山連峰「王道」から「穴場」への旅|岩稜と雪渓、渓谷を抜けてダムを行く! ルートガイド
PEAKS 編集部
- 2020年09月03日
INDEX
このコースは、標高3,000m超の峰から巨大な雪渓、日本一の峡谷と、至れり尽くせり。公共交通機関はもちろん、扇沢などの駐車場を利用すればマイカーも使えるのが便利だ。
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文◉高橋庄太郎 Text by Shotaro Takahashi
写真◉加戸昭太郎 Photo by Shotaro Kato
取材期間◉2018年7月31日~8月2日
出典◉PEAKS 2019年8月号 No.117
データ
- 1日目:立山黒部アルペンルート~室堂~雷鳥沢キャンプ場
- 2日目:雷鳥沢キャンプ場~一ノ越~立山~剱沢~真砂沢ロッジ
- 3日目:真砂沢ロッジ~ハシゴ谷乗越~内蔵助平~黒部川~黒部ダム
アクセス
室堂まではロープウェイなどの複合交通である立山黒部アルペンルートを利用する。長野県側の玄関口の扇沢駅には、 JR信濃大町駅からバスが運行し、大型駐車場も完備。だが最盛期は朝から満車になることも珍しくないので、注意。富山側からは、富山地方鉄道立山駅からアルペンルートを利用する。こちらにも駐車場が設けられている。
マップ
①立山黒部アルペンルートを利用して室堂へ。写真は昨年まで運行のトロリーバスで、今年から電気バスに。
②室堂ターミナルを出ると、目の前に立山連峰。付近の山小屋も利用できるが、雷鳥沢ではテント泊が可能だ。
③立山の主峰、雄山。もっとも高い場所に雄山神社があるが、鳥居の内側に入るには、拝観料がかかる。
④稜線上にある大汝休憩所は夏だけの営業。宿泊はできないが、飲み物などを購入でき、ゆっくりと休める。
⑤別山を越えると、剱澤小屋。小屋前から眺める剱岳の姿は格別だ。ここに宿泊する計画も立てられる。
⑥北アルプス三大雪渓の剱沢雪渓。雪の状況は日ごとに異なるので、小屋で最新状況を聞いておこう。
⑦雪渓を下ると真砂沢ロッジ。この付近から見る剱沢雪渓は美しい。テント場は広くないので、早めの到着を。
⑧剱沢からハシゴ谷乗越までは、300m以上を登り返す。樹林帯は風が通りにくく、蒸し暑い時期はつらい。
⑨黒部川本流に出ると、一気に視界が開ける。道が狭い場所もあり、すれ違いや追い抜きの際は注意しよう。
⑩最後は、黒部ダム堰堤のドアを開け、施設内を通って黒部ダム駅へ。暗い通路を歩くのもおもしろいものだ。
アドバイス
アルペンルートの終発は、わりと早い。黒部ダムから扇沢へ向かう便は、17時35分だ(時期にもよる)。最終日は、この時刻に合わせて行動しなければならず、もしも間に合わない場合は、黒部ダム付近から出られなくなる。その場合は最寄りの山小屋であるロッジくろよんやテント場に泊まるしかない。十分に余裕をもって行動しよう。
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PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。