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冬こそ夏山ギアの手入れをしよう!

使いっぱなしは、道具をダメにしてしまう元凶。季節の変わり目のこの時期、気持ちよく冬山を楽しめるように少しだけがんばってケアして、大事な道具をいたわってあげよう。

文◉編集部 Text by PEAKS
写真◉小関信平 Photo by Shimpei Koseki
イラスト◉高橋未来 Illustration by Miki Takahashi
出典◉PEAKS 2016年12月号 No.85

「ちょっとの手間が、道具の寿命を大きく左右する」

毎日着る服と同じで、山道具も夏と冬では異なるウエア、ギアを使うことが多い。例えば雪山シーズンが始まったら、無雪期に使ったテントなどは半年くらい眠ることになるかもしれない。

「大して汚れていないだろうし、しまうときも濡れていなかったからそのままでも平気かな」と思い込みたいところだが、その黙認があとで後悔を生むかもしれない。半年後、もしかしたら裏面のコーティングが剥がれているかも……。

また、冬になったら山行の頻度が落ちる人も少なくないはず。季節の変わり目のこの時期、これまで使ってきたウエア、ギアをきちんと手入れする習慣をつけるようにしたい。

「めんどくさいな」と思うかもしれないが、フルコースでなくても、ポイントだけを押さえた手入れだけでもその効果は十分。大事な山道具がこれからも長く使えるように、アイテムごとの手入れの基本をここでしっかりと確認しておこう。

【1】 バックパック

思い切って水洗いして、汗や雨による汚れも落とす

冬はもっぱら日帰りや小屋泊という人も多いのでは? 大型バックパックがしばらく眠りそうならこのタイミングで洗ってしまおう。部分的な汚れをブラシやよく水を絞った布などで落とすだけでもいいが、時間があれば丸洗いを。意外と雨、汗などによる汚れも無視できない。全体的にさっぱりさせよう。

1/外せるパーツはすべて取り外す

洗いやすいように雨蓋、ウエストハーネスなど取り外し可能なパーツはなるべく取り外しておく。洗ったあとに戻せなくならないように、取り付け方はしっかりと覚えておくこと。

2/浴槽などでやさしく押し洗い

大型であれば浴槽が一番洗いやすい。全体がしっかり浸かる程度の水を張り、バックパックを浸していく。水の中で泳がせるように洗うが、生地を傷めるのでこすり洗いはしない。

3/部分的に気になる汚れをブラシなどで落とす

落ちにくい泥汚れなどは柔らかいブラシ、布などを使って部分洗い。タワシなどの固いものは、生地を傷めてしまうので使わないこと。汚れが落ちたら浴槽から引き上げる。

4/全体をしっかり広げて干す。

干すときは底に水が溜まらないように、ボトムを上にして吊るす。背面側と前面側の生地がくっついていると乾きが遅くなるので、写真のように中が広がるようにするといい。

【2】テント

見えない汚れを水洗いで落とす。

バックパックと同じで、基本的には気になる部分だけ濡らした布、スポンジなどで汚れを落とせばいいが、水洗いをすれば雨などが原因の全体的な汚れを落とすことができる。ただし、最後によく乾かすこと。なお写真ではダブルウォールテントの本体部分のみを洗っているが、フライシートも同様の行程で洗う。

1/浴槽にたっぷりと水を張る

中でテントを泳がせられるくらいの量の水を浴槽に張る。熱すぎない湯(30度程度まで)を使えばさらに汚れも落ちやすくなる。

2/張り綱はまとめるか外してしまう

洗うときに引っかかっりやすいので、張り綱は結んでおくか、外しておく。外す場合は元々付いていた場所を忘れないように。

3/水に浸けてやさしく押し洗い

テントを水に浸け押し洗いしていく。もみ洗いはコーティングを傷めてしまうのでNG。部分汚れは布などを使って落とす。

4/浴槽から引き上げ水を落とす

洗い終わったあとは乾燥させるが、ベランダなどで乾かす前にポールなどに少し掛けて置けば余計な水を落とすことができる。

5/タオルでざっと水気を取る

4のときにざっとタオルなどで水気を拭きとっておけば、早く乾かすことができる。もちろん干してから拭くのでもOKだ。

6/しっかり広げて乾かす

物干し竿などにただ掛けるだけだと生地が重なる部分が多く乾きにくい。写真のように全体が広がるように干すのがポイント。

7/内部に溜まった水を出す

しばらくするとボトム部分などに水が溜まるので、落としておく。中までしっかりと乾燥させたら収納袋にしまう。

広げて干すために使える裏技

ちょうどいい場所にループなどがないときは、ゴルフボールなどを中に入れ細引きで吊るすという方法も。タープ設営時などにも使える裏技だ。

【3】トレッキングシューズ

クリーナーを使って汚れを落とす

シューズといってもレザー、ナイロン、そのミックスなど使用されている素材はさまざま。今回はどんなシューズにも対応するクリーナーを使った簡単な手入れ方法を紹介する。毎回行なう必要はないが、しばらく使わない、汚れが目立ってきたというときに実践したい。ブーツももちろん最後の乾燥はしっかりと。

1/シューレース、中敷を外しておく

ケアしやすいように面倒でもシューレースは事前に外しておく。さらに中敷も外しておき、シューズといっしょに洗う。

2/クリーナーをシューズ全体に吹き掛ける

今回は汚れ落とし、革の保湿、防水まで行なう泡状のクリーナーを使用。ムラにならないようにシューズ全体に吹き掛けていく。

汚れ落としも防水も!

3/汚れを浮かすためにしばらく放置

ブラシなどを使って泡を広げたら、汚れを浮かすためにしばらく放置する。汚れの具合によるが時間は20 ~ 30分位が目安。

4/水を使ってクリーナーを落としていく

放置したあとは水で濡らしたブラシなどを使いクリーナーを落としていく。シューズの中に汚れた水が入らないように注意。

5/ソールの泥汚れもしっかり落とす

ブラシなどを使ってソールの汚れもこのときいっしょにきれいにする。ソールの溝に詰まった小石などがあれば取り除く。

6/風通しのよいところで乾かす

シューズ、中敷を風通しのよい場所で乾かす。生地が傷むのでドライヤーやストーブなどを使って乾かすのはNG。

保管するときは中に除湿剤を

カビの原因になるので、保管時にはなるべく湿度が高くない場所で保管を。中に靴用の除湿剤などを入れておけば、カビが生えにくくなる。吉野さんは、下山して靴を脱いだときも湿気対策で除湿剤を入れている。

【4】アウターシェル

“衣類”と思い、こまめに洗濯を

首など肌に直接触れる部分も多いアウターシェル。生地表面の汚れはもちろんだが、目立たなくても裏側にも皮脂汚れなどが付いている。汚れは撥水、透湿性能への影響はもちろん、生地自体の劣化にもつながるので、シーズンごとではなく、こまめに洗った方がいい。今回は手軽にできる洗濯機洗いの方法を紹介する。

1/ファスナーを閉めておく

ファスナーが開いていると洗濯時に生地を傷つけてしまう可能性がある。ポケットなども含めたすべてのファスナーを閉じ、さらにポケットにゴミなどが入っていれば出しておく。

2/ドローコードを緩めておく

裾やフードのドローコードが締まっていたら緩めておく。シワになっていると汚れ落ちのムラにつながるためだ。収納式のフードなどは洗剤が溜まる原因となるので出しておく。

3/適量の専用洗剤を洗濯機に投入

防水透湿生地用の洗剤を使用する。パッケージに適正な洗剤量の表示があるはずなので、よく確認して多くならないように注意して入れる。多すぎはすすぎ残しの原因になる。

撥水を維持し汚れを落とす

4/洗濯機に入れて洗う

シェルを洗濯機に入れて洗う。洗剤が残らないようにすすぎは念入りに。ネットを使う方法もあるが、小さく畳んで入れるとすすぎ残しの原因になるので大きめのものを使う。

5/ポケットなどの水を捨てる

生地を傷める原因になるので洗濯機による脱水は行なわない。終了後はポケットやフード部分などに水が溜まっていることがあるので、取り出すときに水を抜くようにしよう。

6/日陰で吊るして乾かす

ベランダなど風通しのよいところで乾燥させる。紫外線は生地を傷めるので、直射日光が当たるところは避ける。途中でポケットやフードなどに水が溜まっていないか確認を。

7/アイロン掛けで撥水性を回復

これは毎回でなくていいが、撥水性能の低下が気になったらあて布をして低温でアイロン掛けを行なう。熱を加えれば生地本来の撥水性能が戻るのだ。乾燥機を使う方法もある。

これも手入れが必要?

頻繁にケアを行なう必要はない山道具であっても、汚れなどが気になったら手入れを。いじっている最中に意外な不調箇所なども見つかるかもしれない。

トレッキングポール

「山から戻ったら乾かす」を習慣に

山行ごとに行なうべき手入れになるが、使ったあとは必ずジョイント部分を緩めて分解し、水気を布で拭き取って乾燥させる。泥などが付いている場合はよく絞った布などで汚れを落とす。ジョイント部分のパーツの破損などが見つかったらメーカーへ問い合わせを。

クッカー

食器用洗剤とスポンジできれいに

家庭用の鍋などと同様に基本的には食器洗い洗剤とスポンジを使って汚れを落とす。クッカーの内側に汚れ付着防止のコーティングが施されているものは、コーティング保護のためスチールたわしや研磨剤などを使用しないように。洗ったあとはよく乾かす。

スリーピングバッグ

たまには洗ってリフレッシュ

ウエア類ほど頻繁に洗う必要はないが、しばらく使って汚れが気になってきたら思い切って洗おう。洗剤は化繊綿であれば普段使用している洗濯洗剤、ダウンであればダウン用洗剤がベター。

大きな桶や浴槽などを使って押し洗いを行なうが、すすぎは十分に行なうこと。乾かすときは化繊綿なら自然乾燥でもいいが、ダウンの場合は乾くまでにかなりの時間が掛かってしまう。乾燥機を使うと早く乾かせるが、その際にテニスボールを入れておくとダウンのロフトが戻りやすい。

スリーピングマット

表面をきれいにして清潔に

種類はさまざまだが、共通するのは食べこぼしなどの汚れがあったら濡らした布やスポンジなどでよく拭き取ること。エアーマットなどのパンク修理をする場合は、穴を見つけてパッチを貼るという流れになるが、穴を探すときはせっけん水を掛けると見つかりやすい。

ガスストーブ

メンテ中に水が入らないように注意

吹きこぼれなどによって、ゴトクさらには炎が上がるヘッド部分なども汚れている可能性がある。状態を見ながら真ちゅうブラシなどを使って汚れを落とす。ゴトクは布で水拭きでもいいが、水分がヘッド内部に入る可能性があるので、必ずよく絞ってから使うこと。

教えてくれた方

ヨシキ&P2・吉野時男さん

店にいる時間より山にいる時間の方が長いと噂の外遊びフリーク。最近はまっている山は妙義山。ウエアメンテナンスの講習なども企画している。

出典

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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