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バックカントリー入門Q & A

文・構成◉寺倉力 Text & Edit by C.Terakura
出典◉PEAKS特別編集 WHITE MOUNTAIN 2016

ギアとウエア編

Q. ゲレンデ用ギアでもOKですか?

BC専用の道具はより快適です

A. ゲレンデで使っている道具をそのままバックカントリーにスライドさせられるのは、テレマークスキーとスノーボードです。
テレマークは最初からカカトが上がる構造なので、ソールに貼るシール(クライミングスキンともいう)を手に入れれば、足回りはバッチリ。すべてそのまま流用できます。

スノーボードの場合は、スノーシューを履いてハイクアップするため、ボードやブーツはそのままでOK。また、登行中のバランス保持のために伸縮式ポールが必要です。

アルペンスキーの場合はカカトが固定されたビンディングのため、シールを貼ってもハイクアップは困難です。そこで滑りも登りも1台のビンディングでこなせるツアービンディングの出番です。いまはほとんどのフリーライド&ツアーブーツが対応しているテックビンディングがオススメです。また、アルペンタイプのように使えるフレームツアービンディングなら、一般的なスキーブーツで使えます。また、ウォークモード付きスキーブーツは足首の可動域が広がるので登りが楽になります。BC専用ギアはハイクアップを快適してくれる道具といってもいいでしょう。

Q. どんな装備が必要ですか?

まずはバックパック、あとはレンタルでも

A. 最低限必要なのはアバランチビーコン、プローブ、ショベルといったスノーセイフティギアと、それらを収納するバックパックです。いずれも高価な道具なので、最初はレンタルから始めるのもアリです。

ガイドクラブにはレンタルギアを用意しているところが多いので、事前に問い合わせしてみてください。

 

Q. 登山用のウエアは流用できますか?

冬(春)時期のレイヤリングがあればOK

A. バックカントリーは自然の雪山での行動なので、ウエアのレイヤリングは雪山登山と同じです。違いがあるとしたら、ジャケット内側に雪の進入を防ぐパウダースカートが付いていたり、パンツの裾にはエッジガード、腕にチケット用ポケットがあるくらい。これらは付加的機能なので、ウエアの基本性能的にはなくても問題ない部分です。

滑り手のなかには、あえて細身のアルパインクライミング用シェルを選ぶ人も少なくありません。また、残雪期ならトレッキング用ソフトシェルや、透湿性の高いトレラン用シェルも快適です。コンディションに対するレイヤリングさえ守られていれば、あとは好みのアウターを選んで問題ないと思います。

Q. サイドカントリーなら装備はいらない?

スキー場の外はすべてバックカントリーです

A. スキー場のバウンダリー(境界線)を一歩でも出たら、そこは管理されていない自然の雪山と同じ。それがスキー場のリフトを使って繰り返し滑れるようなエリアだとしても、基本的にはバックカントリーだと考えてください。したがって、滑るのは自己責任ですし、つねにスノーセイフティギアを装備する必要があります。

スノーセイフティギアと水、行動食くらいのキャパシティしかない薄型のスノーパックがありますが、これはまさにスキー場に隣接したバックカントリーを想定したものです。

滑走ラインのスタートとゴールはスキー場エリア内だが、滑るのはバックカントリーだから、最低限スノーセイフティギアだけは装備したい、と開発されたものです。

ちなみに「サイドカントリー」という言葉は、「バックカントリーよりリスクが低くて安全」といった誤ったイメージを生みやすいため、なるべく使用しない傾向にあります。

滑走技術と体力編

Q. 上級者の滑走技術が必要ですか?

春ならボーゲンができればOK

A. ハイシーズンのバックカントリーには、深雪はもちろん、硬くパックされていたり、風にさらされて激しい凹凸ができていたりと、あらゆるコンディションが待ち受けます。また、スキー場内の造成されたコースのようなフラットバーンはほとんどありません。

したがって、多くのガイドツアーでは、どんな雪質の斜面でもスキーをコントロールできることを参加条件にしています。
一方、スプリングシーズンになれば雪はザラメになって落ち着くので、ボーゲンができれば滑り降りられるコースもでてきます。

また、滑りや体力に自信のない年配の方には、春になるのを楽しみに待ってバックカントリーツアーに参加される方も少なくありません。その意味では、はじめてバックカントリーを体験する方も春がおすすめです。

Q. 登りに自信がないのですが?

ガイドクラブの初心者ツアーなら心配なし

A. これは夏山登山や低山ハイキングでも同じですが、登りがつらい一番の原因はペース配分にあります。できるだけゆっくり、それも人と話をしながらでも息が切れないくらいのペースで歩けば、思ったほど苦にはならないはずです。

その点、ガイドクラブのエントリー向けツアーなら安心です。もともとペースが遅いうえに休憩も多く、何度か参加するうちに最適なご自身のペースもわかってくると思います。

リスクとスキル編

Q. 雪崩事故には遭いませんか?

高度な判断力が必要。ガイドツアーがおすすめです

A. 雪崩に限らず、雪山にはさまざまなリスクが潜んでいます。それを知識と経験、判断力で回避しながら楽しむことが登山全般の基本。とはいえ、雪崩のリスクのある斜面ほど滑って楽しいわけで、ハイシーズンはつねに雪崩の危険性と向き合いながら滑ることになります。

また、雪崩事故防止に対する知識と経験は簡単に身につくものでもなく、信頼できるガイドツアーに参加するのが、もっともリーズナブルなバックカントリースキーの楽しみ方だといえます。

Q. ガイドが同行しないと危険ですか?

雪山登山のスキルと判断力が求められます

A. 安全にバックカントリーを滑るには、ガイドツアー参加がもっとも効果的だと述べましたが、もちろん、自分たちで判断を重ねながら山に入るのもアリです。そして、じつはそれこそがバックカントリースキー&スノーボード本来の醍醐味でもあります。

そのためには、厳冬期(あるいは残雪期)の雪山で行動できるスキルと判断力、また事故が起きたときの対応力などが必要になります。
ちなみに、山のガイドでもっとも難しいのはバックカントリースキーガイドだといわれています。

一見、クライミングガイドのほうがリスキーに思えますが、ロープで結び合うことなく、一番の危険は目に見えない雪の中、というわけです。

Q. 信頼できる ガイドを選ぶには?

まずはリスクの低い春時期に参加してみましょう

A. これはなかなか難しい質問です。
ひとつの目安としてはガイド資格があります。日本山岳ガイド協会の「スキーガイドステージⅡ」資格があるかどうか。

ただ、それだけではわからないので、実際に参加してみるのが一番です。ガイドも人間なので相性もあり、人によっては信頼の判断基準も違ってくる。
だから、ご自身で判断するしかありません。

心配なら、比較的リスクの低い春時期のツアーからがいいでしょう。ちなみに、優秀なガイドほど、なにか問題が起きても人前では平然としているもの。人間力というか、人としてのキャパシティの大きさを感じ取ってみてください。

キャンプ編

Q. テント泊のツアーをしたいのですが?

春にベースキャンプとして使うのならアリ

A. ヨーロッパや北米で行われている数日間のスキーツアリングの場合、山小屋利用が一般的です。テント泊となれば、数日間の食糧を含めた荷物の重さはそれなりになり、一番の楽しみであるはずの滑走が苦痛に変わるからです。

一方、ベースキャンプを張って周囲の山々を滑るというのはアリ。実際、立山では雪のある時期にかなりの数のテントが張られていますが、その多くはバックカントリーを滑るパーティのものです。

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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