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山でアプリをフル活用する川名ガイドが実践術を指南!|デジタルデバイス使いこなし術【前編】

アプリの進化とともに、年々使い勝手が向上しているスマホなどのデジタルデバイス。各種デバイスを山でどのように使うと便利か、デジタルツールを山で使いこなす山岳ガイド・川名匡さんに愛用のデバイスを教えてもらった。

川名さんの愛用デバイス

スマートフォンはiPhoneとAndroidの2台体制。メインは使いなれたiPhoneで、サブとしてXperiaは電源オフの状態でバックパックに入れていることが多い。GPSウォッチも複数所有しているが、メインで使っているのはアップルウォッチ。操作性が良く、さらに山以外でも便利とのこと。タブレット2種はiPhoneと同様に操作できるiOSのものを

スマートフォンを筆頭に、最近ではGPSウォッチなど、山で使えるデジタルデバイスの進化が著しい。ただ、それらでできることが増える一方、どの場面で、どのようなツール、アプリを使うのが便利なのかはわかりにくくなっている。たとえば、いまはGPSウォッチでもログの取得はもちろん、マップの表示なども一部のモデルでは可能だが、同様の機能が使えるスマートフォンとどう使い分けるのがベストなのか……。正解はひとつでなく、さらに最終的には慣れや好みの問題も大きいが、その参考になる例として、早くからデジタルデバイスを山に取り入れ、いまでも新たな機能を積極的に使いこなしている山岳ガイド・川名匡さん流の使い方をご紹介しよう。

川名さんがおもに使っているツールは以下の5つ。山で中心になるのがスマートフォン(iPhone)とGPSウォッチ(アップルウォッチ)だ。スマートフォンにはさまざまなアプリをインストールしているが、中心になるのはやはりマップアプリ。地形図ベースでも地図の表示方法が変えられるもの、情報を音声でアナウンスしてくれるものなど、状況に合わせていくつかのアプリを使い分けている。それに対して方角、高度などのシンプルな情報はGPSウォッチでチェック。愛用のアップルウォッチであればマップも表示ができるが、地図に関しては視認性に分があるスマートフォンを優先している。

さらに、通常は持っていく人はほとんどいないであろうタブレット(iPad mini)を山で活用しているのも川名さんの特徴。使っているアプリなどはスマートフォンとほぼ同様だが、特筆すべきはそのサイズ。ディスプレイが大きいため広範囲のマップを見られるなどのメリットがある。さらに川名さんでも山に持っていくことはほどんどないが、麓で計画を立てる、山行前にその内容をチェックする際などに役立てているのが大型のタブレット(iPad)だ。もちろん自宅ではパソコンもフル活用しているが、ペンを使って細かな操作ができるなど、タブレットならではのメリットも多数ある。

GPSウォッチ、タブレット類などは持っていないという人も多いだろうが、こんなふうに便利に使えるというイメージは膨らむはず。川名さんの使い方を参考に、あらためて山でのデジタルツールの使い方を見直してみよう。

スマートフォン

マップ関係はこちらにおまかせ

使用頻度が一番高いのがスマートフォン。山行中はポケットに入れているので、使うためにはそこから取り出すというワンアクションが必要だが(山ではスムーズに操作できるようにロックを解除している)、必要な情報が過不足なく見られる適度なディスプレイサイズで、他のデバイスより圧倒的に使いやすい。中心となるアプリはマップ系。スーパー地形、山と高原地図、ヤマレコ、ジオグラフィカなどを使っているが、メインはスーパー地形。地形図の色のコントラスト調整などカスタマイズが可能で、その他の便利な機能も多い。アプリでログの取得も行なうが、その場合は操作しやすいヤマレコを使うことも。なお故障などに備え、サブ機もかならず持参。圏外になるリスクを減らすために、メイン機(ソフトバンク)とは別のキャリア(ドコモ)にしている。

GPSウォッチ

必要な情報がすぐにチェックできる高い機動力

時計の一番の長所は、ディスプレイを瞬時に見られる点。表示可能な情報量はスマートフォンに比べると少ないが、いちいち取り出したり、しまったりする手間がないのは大きなメリットだ。愛用のアップルウォッチにはヤマレコアプリが対応しておりマップが表示できる。待受時のディスプレイ表示をカスタマイズできるのも特徴で、高度、コンパスなどを常時表示させることも可能。川名さんの場合、マップよりは高度や方角、心拍データなどのチェックで使うことが多いそう。GPSウォッチのデメリットはバッテリーが減っても、充電しながら使いにくいこと。多くのGPSウォッチは裏面にケーブルをつないで充電するようになっており、その場合、充電時は腕に装着できない。そのため、川名さんはログデータを時計では取らないようにしている。

タブレット(iPad mini)

地図をじっくりと見たいときはこちら

小型のタブレット(iPad mini)も川名さんの必需品。サコッシュに収納し、スマホ感覚で使っている。メインの用途はマップのチェック。スマートフォンよりも圧倒的に地図が見やすいので、休憩時に同行者とルートを確認し合う際、さらには小屋やテント場でゆっくり地図をチェックする際に使うことが多い。また、天気のチェックなどもアプリで提供される情報を一度に広範囲で見られるので便利。なくても困りはしないが、あるといろいろと活用できるツールなのだ。

左がiPad miniで、右がiPhone。ディスプレイサイズが2倍以上あるので、表示範囲も格段に広くなる。一度慣れると手放せない

タブレット(iPad)

山行前の計画段階や、入山前のルートチェックで使用

山にはほとんど持っていかないが、山行の前に使うことが多いのが大型のタブレット(iPad)。おもに地形図に注意ポイントを書き加えるなどの作業で活用しており、ペン操作で細かな書き込みができる。もちろんマップのチェックも小さなタブレットに比べるとしやすいので、山行直前にルートを確認する際なども便利に使える。もし前泊やマイカーアクセスなどで麓に置いておける状況なら、アプローチの際に持っていればインターネットでの情報収集なども含め活躍シーンは多い。

ペンを使って書き込みを加えた地形図。山と高原地図などのような登山地図であってもスクリーンショットを使えば簡単に書き込みができる

教えてくれた人:山岳ガイド 川名 匡さん

日本山岳ガイド協会認定山岳ガイドステージⅡ。若い世代を対象とした山岳会「Neo森羅」を主宰。硬めの肩書とは裏腹に、スマホやタブレットを使いこなすデジタルのアーリーアダプター。食と酒にも目がない。

※この記事はPEAKS[2021年2月号 No.135]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

PEAKS 編集部の記事一覧

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