【アライテント】ブランドNo.1。選ばれ続ける永世定番テント「ライペン エアライズ」
PEAKS 編集部
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35年も前に登場したのに、いまだにトップレベルの売れ行きを誇っているテントがある。技術革新、素材革命によって年々進化する登山用具界で、例外中の例外的な存在がエアライズなのである。いったいなぜ、これほどまでに長くこのテントは登山者に愛されてきたのか。
35年間支持され続けている「エアライズ」
エアライズが登場したのは1987年。以来、すでに35年がたつが、山に行くといまだにこのテントの多さが目立つ。ショップの人にどのテントが売れているかと聞いても、「結局、エアライズ」という声が本当に多い。大きなモデルチェンジもないのに、35年間支持され続けているのは、登山用具界では驚異的なことである。
その秘訣は、時代を先取りしていた完成度の高いディテール。エアライズの基本構造は現代の山岳テントの原形といっても過言ではなく、いまだに使い勝手に不満を感じない。軽量化が進む最新のテントと比べると重量の数字的には見劣りするが、そのぶん丈夫な素材を使っており、耐久性の高さでははるかに上をいく。軽量性と耐久性がちょうどよくバランスしている。20 年以上使い続けている人も珍しくなく、これは現代の超軽量テントではほとんど考えにくい。
シンプルでベーシックであること、そして丈夫で壊れないことが定番の条件。まさにそれを体現したようなテントがエアライズだ。
選ばれる理由
1.使う場所、使い手を選ばない完成度の高いディテール
現代の登山用テントの主流となっているダブルウォールの基本形というべき構造。一方が袋とじになっていて、ひとりでも設営しやすいポールスリーブや、バックルで簡単に固定できるフライシートなど、いまとなっては当たり前の構造を30年以上も前に採用。ほとんど仕様変更がないことが、完成度の高さを表している。初めてテントを使う人でも迷う余地のないシンプルな作りも大きな特徴。
(1)軽くて丈夫な30デニールのナイロン製フライシート
現代のテントとしては比較的厚手の部類に入る30デニールの生地を採用。耐久性は非常に高く、10年、20年と愛用している人が多い。
(2)雪などの侵入を防ぐファスナーカバー
現代の軽量テントでは省略されることが多いが、エアライズにはファスナーを覆うフラップが付き、風や雪などが居室内に入りにくくなっている。
(3)風に強い短辺側の入口
風が強かったり、設営地が狭かったりなど、条件の悪いシチュエーションに強い短辺側の入口を採用。冬季にも使いやすい仕様だ。
(4)ボトムは耐久性の高い40デニールのナイロンタフタ
フロア部分には、丈夫な40デニールの生地を使用。フットプリントを使わなくても破れたりしにくいため、トータルでの軽量化にもつながっている。
■エアライズ2
- ¥48,400
- 重量:1,550g(本体+フライシート+フレーム)
- 収容人数:2 ~ 3 人
グリーンカラーのフライも選べる!
2.フィールドを広げる豊富なオプション
エアライズ最大の特徴ともいえるのが、別売りオプションを使用することで、テントの用途や性格をガラッと変えることができる点だろう。オプションを組み合わせることで、真夏から厳冬期の雪山まで対応するほか、ベーステントのような使い方も可能になる。1987年の登場以来、本体サイズをほとんど変更していないので、古いモデルを使っている人でも、現在のオプションがそのまま使えるのもありがたいポイントだ。
■暑い場所ではメッシュにチェンジ「カヤライズ4」
フルメッシュで通気性が非常に高いテント。エアライズとサイズが共通なので、フライシートやポールは共用できる。「4」は今季の新作で、ほかに「1」「2」「3」がある。
- ¥31,350(本体のみ)、¥47,410(フレーム付)
- 重量:1,490g(本体のみ)
- 収容人数:4 ~ 5 人
■フライと交換すれば厳冬期仕様に「エアライズ2外張」
フライシートの代わりにこれをセットすることで、厳冬期用テントに早変わり。専用品だけに、雪山での使い勝手や安心感は抜群だ。もちろん「2」以外にも全サイズ用意されている。
- ¥17,820
- 重量:610g
■広々とした前室で居住性アップ!「エアライズ1DXフライシート」
フレームが入って広大な前室を作ることができるオプションフライ。標準のフライシートの代わりにこれを使うことで、テントの居住性を大幅にアップできる。全サイズ用意されている。
- ¥20,900
- 重量:690g
豊富なサイズバリエーション
近ごろのテントは、ソロ用と2人用以外はサイズ設定がないものも少なくないが、エアライズは1 ~ 2人用から4 ~ 5人用まで全4サイズをラインナップしている。とくに貴重なのは「3」以上の2モデルで、このクラスで登山に使えるテントは選択肢がかなり限られるので、パーティ登山をする人にはありがたいところだ。また、サイズが変わってもフレーム構造やディテールの仕様などの基本部分は全サイズ同一なので、設営の方法や使い勝手は変わらないというのも便利なポイント。
■エアライズ1( 1~2人用)
■エアライズ2( 2~3人用)
■エアライズ3( 3~4人用)
■エアライズ4( 4~5人用)
自社工場でリペアやメンテナンスにも細かく対応
アライテントという会社の大きな特徴であり強みでもあるのは、自社に工場があり、会長をはじめとして社員の多くが自らミシンを踏んで開発製造を行なうことができること。ここで試作品を作り、テストを重ねては修正を繰り返していくことができるので、納得のいくまできめ細かい製品開発ができるのだ。テントの生地やパーツも大量に在庫してあるので、修理などの対応も非常にスムーズにできる。製造難易度の高い製品はここで生産されているほか、登山家などから依頼を受けた特注仕様の特殊なテントなどもここで作られてきた。
エアライズはすべて国内生産。本社にも写真のような本格的な作業室が設けられている。
テントに使う資材が大量に保管されており、修理にも素早く対応できる。
シームテープを圧着加工しているところ。
左から3セットが歴代のエアライズのポール。左から3つ目が現在のものだ。
企画協力◉アライテント
TEL.04-2944-5855
https://arai-tent.co.jp
- BRAND :
- PEAKS
- CREDIT :
-
文◉森山憲一 Text by Kenichi Moriyama
写真◉落合明人 Photo by Akito Oochiai
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PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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