コロナ疲れを吹き飛ばす、規格外の別天地! 北海道・大雪山取材後記
泥谷範幸
- 2022年04月25日
なにからなにまでスケールが大きい!
「富士山に登って山岳の高さを語れ、大雪山に登って山岳の大きさを語れ」
これは、大雪山を歩いた明治の文人・大町桂月が書き残した言葉。
そう表現されるほどスケールが大きく、人がちっぽけな存在だと感じさせられるのが、北海道で一番高い旭岳(2,290m)を主峰とする北海道の大雪山です。
現在発売中の『PEAKS2022年5月号』にて、登山Youtuberのかほさんがこの大雪山を歩いたようすが掲載されていますが、取材を行ったのは昨年7月下旬。最盛期は過ぎていましたが、まだまだ山には花が咲き乱れていました。
群生というよりは、一面を埋め尽くすように咲き乱れているコマクサ。
このコマクサが見られた高根ヶ原と呼ばれる台地には、さまざまな花が咲いていました。
ドーン! 小屋とテントがまるで模型、ジオラマのような圧倒的な風景が。写真中央の平坦な場所が高根ヶ原。右下に見えるのが白雲岳避難小屋で、近くにはテントサイトが広がっています。大雪山ではたいていの山はピークからの展望が良いのですが、ピークを踏むことより、「開けて開放感がたっぷりの場所を歩く」ことこそが醍醐味、楽しみ方なのだと感じました。
どこまでも道がつながっていそうな気持ちの良いトレイル。峻険な場所が多い日本アルプスなどではあまり見られない光景です。右奥に見えるのが白雲岳。この裏に初日の宿泊地、白雲岳避難小屋があります。
こちらは2日目の宿泊地、南沼キャンプ指定地近くの南沼と天狗の鼻(もしくは別のモノにも?)のような形が特徴的な岩。よくよく考えると、これだけでも絶景なのですが、他にあまりにも大迫力の風景が多かったために、誌面ではあまり大きなサイズでこの場所の写真が使えませんでした……。残念。
ちなみにひとりタイタニック的な感じで少々ヒヤリとする場所で岩に立って登っているのは、北海道で活躍する山岳ガイドの塚原聡さん。良い子はマネしないように!
レアなピンクのチングルマにも遭遇。チングルマは山中の至るところで群生していました。
と、このように普段見慣れぬ規格外の景色の連続で、コロナ&仕事疲れも一気に吹き飛び、北海道を発つころにはすっかり元気に。じつはこのあと、塚原さんに積丹半島でSUPを体験し、さらにウニ丼を食べるというスペシャルなツアーに連れて行ってもらったおかげもあるのですが(笑)。
ちなみに、かほさんのYouTubeチャンネルでは全3回にわたってこの大雪山縦走の映像がアップされているので、ぜひチェックしてみてください。
↓
■かほの登山日記
登山者として等身大の目線で感じたことを映像で表現。今年から世界七大陸の最高峰に挑む予定。
■HOKKAIDO BACKCOUNTRY GUIDES
巧みな話術でどんなツアーも楽しくしてくれる山のファンタジスタ塚原聡さんが代表を務めるガイドカンパニー。無雪期は登山や沢登り、川や海でのSUPやカヌー・カヤックのツアー、積雪期はバックカントリースキー・スノーボードのツアーを主催。
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