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コミックエッセイでおなじみの鈴木みきさんが初の小説を上梓 その想いとは?

コミックエッセイを描き続けてきた鈴木みきさん

デビュー作の『悩んだときは山に行け!』など、山をテーマに自身の体験を綴ったさまざまなコミックエッセイの執筆を行ってきたイラストレーター、漫画家の鈴木みきさん。ひとりの女性としての悩みや山に対する思いなど、飾らないその等身大の文章は、山好きはもちろん、アウトドアに接点がない人にも響き、さまざまな悩みを抱える人の心を時に揺さぶり、時に癒やしてきた。

田舎暮らしを実践すべく40歳になる前に山梨に移住、そして、現在は北海道に拠点を構えるみきさんは、夏は大雪山の白雲岳避難小屋で管理人を務めるなど、いまも山とは切り離せない生活を続けている。

2021年、管理人を務めた白雲岳避難小屋にて。「また来てね!」と名残を惜しむように手を振る鈴木みきさん

自身初の小説を書くことになったきっかけ

そんな彼女の最新作が、2022年4月25日に発刊された。

タイトルは『マウンテンガールズ・フォーエバー』(エイアンドエフ)

まるで自身のことを表すようなタイトルだが、今作は初の小説。これまで、自身のイラストともに綴られたコミカルなエッセイがトレードマークだったが、なぜ小説を書くことになったのか。みきさん本人に語っていただいた。

「小説を書くことになったのは、ただのなりゆきです。最初の本――『悩んだときは山に行け!』(平凡社))――もマンガを描いたことがないのにコミックエッセイになったし、どの本も人の背中を押すような内容のわりに、私は意外と受動態に生きているのかもしれません(笑)。

だれの人生も、自分のやりたいことを最優先にできる時間はそう長くないと思います。ましてや、女性は妊娠、出産というライフイベントが生物学的に用意されているなか、社会的な役割や、もしくはそれをしないという選択肢もあります。どういう選択をしても付きまとう、女性特有の幸せや葛藤、辛さ、決断を、山というフィルターを通して描きたいと思いました。フィクションを書くのはこれが初めてで、上手く書けたかどうかはわからないですが、私たちは諦めているわけではないという意思表示であり、これからもまだまだやれるんだぜという私からのささやかなエールです」

今回は自身の体験、思いをダイレクトに綴っているわけではないが、小説に登場する5人の女性を通じ、みきさん自身の胸の内が表現されている。

山を趣味にしている人も、街で山と縁がない生活をしている人も、「人生」という山登りにおいて、迷ってしまったり、転んでしまったり、進んでしまったことを後悔したり、その先に喜びを見つけたり……とみな同じような経験を積み重ねている。山好きの人はもちろん、山に登らない人にも共感できる部分は多いはずだ。

「とても素敵な装丁なので、スマホではなく、ぜひ手に取って読んでいただきたいです」

これまでのコミックエッセイとは方向性が全く違い、表紙は揺れ動く心の内を表現するような繊細なイラスト(手掛けたのはイラストレーターのいなだゆきなさん)。夏山に心が躍る初夏、彼女たちの人生の登山をたどりながら、自分自身のことを振り返ってみてはいかがだろうか。

鈴木みき

東京都出身。20代で1年間すごしたカナダで山のカルチャー触れ、登山に目覚める。その後、山小屋でのアルバイト、イラストレーターなど山に関わる仕事をしながら、コミックエッセイを執筆。TwitterInstagramブログFacebookで最新情報を発信中!

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PROFILE

泥谷範幸

PEAKS / 編集・ライター

泥谷範幸

都会生まれでアウトドアには興味がなかったものの、激務から逃避すべくいつしか山に足を運ぶように。走り、登り、滑りの三拍子揃った男を目指すも、トレイルラン、クライミング、スキーのどれも永遠のビギナー。

泥谷範幸の記事一覧

都会生まれでアウトドアには興味がなかったものの、激務から逃避すべくいつしか山に足を運ぶように。走り、登り、滑りの三拍子揃った男を目指すも、トレイルラン、クライミング、スキーのどれも永遠のビギナー。

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