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なぜなら、そこに花があるから ~黒戸尾根で出合った、ピンクのかわいいヤツ~

いつか見た花。でも名前がわからない……

「あー、きれいだな~」

「なんていう名前の花なんだろう?」

「とりあえず写真撮っておいて、下りてから調べようかな……」

新緑の春から紅葉の秋まで、山に行けばたいていなにかしらの花に出合うことができる。

ミズバショウ、チングルマ、コマクサ……。

このような国民的、というような立ち位置の花はもちろんわかるものの、正直、それ以外の花の名前はよくわからない。

詳しい仲間がいると「これはキバナノコマノツメですね。葉っぱが馬の蹄みたいなんですよね」などと、名前と特徴なども教えてくれ、「なるほど!覚えておくね」と脳裏に刻みつけようと意識するものの、山を下りるとすっかり彼方へ……。

なんだかんだと覚える意識があまりないのか、もしくは純粋に記憶力が相当弱いのか、どちらかわからないけど、とにかく覚えられない。

撮影で山に入ったとき、山雑誌に関わっている人だからいろいろ詳しいはずとこう聞かれる。

「あれってなんの花ですか?」

まずい、全然わからない……。

「うーん、あれはこの時期に咲く黄色い花だから、ハクサン……。いろいろあるからわからなくなるよね(笑)」

こんな感じで、二度と花について聞かれなくなる。

花に弱い残念な人から脱却したい。いろいろ知らなくても、よく行く(つもりの)ルートの有名な花くらいは覚えておきたい。

それであればと思いついたのが、一山一花作戦。

なんのことはない、いろいろ覚えようとするとパンクするので、一度の山行でひとつの花に絞って覚えようという作戦だ。

ターゲットはアイツ。控えめなピンクの可憐な花

現在発売中の『PEAKS2022年6月号』の前年度取材で2021年6月下旬に訪れた、甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根。個人的に花のイメージがあまり山だが、この時期は色とりどりの花が咲き乱れていた。

甲斐駒ヶ岳・黒戸尾根を代表する二本剣&鳳凰三山の景色

ウラジロヨウラク、クモイコザクラ、イチヨウラン……。

仲間が次々と花の名前を教えてくれるが、すべて覚えようとすると、結局、覚えきれなくなりいつものパターンにはまる。

そう、今回はあるひとつの花に狙いを決めていたんだ。

チアリーディングのポンポンのようにひらひらとした細い花びらが特徴

うつむくように咲く、可憐なピンクの花。大きな花びらで、「いかにも咲いてますよ!」という主張が強くなく、葉っぱに対して小ぶりな花が健気な印象。推したくなる。

その名は「コイワカガミ」。名前まで品があるではないか。

それにしても、この時期の黒戸尾根にはコイワカガミがこれでもかとあちこちに咲いていた。

岩を覆い尽くすほどの群生

このコイワカガミに出合うために、今回はここに登ってきたんだ。もう二度と、その名前を忘れない。今年もまた会いに行くからね――。

こんなふうにちょっとクドいくらいの愛情を注げば、もう名前を間違うことはないはず。

「コイワカガミ」

「コイワカガミ」

「コイワカガミ」

ほら、もうこれであなたもコイワカガミが忘れられなったでしょ?

6月後半の甲斐駒ヶ岳・黒戸尾根で見られるが、なんと言っても黒戸尾根はロング&ハードなルート。脚力に自身がない人は、八ヶ岳・北横岳の坪庭などで愛でよう。

さて、次のターゲットはどの花にしようか……。

名前は知っているけれど、いまいち覚えきれていないハクサンイチゲも。次はハクサンイチゲが咲き乱れる山を目指そうか

 

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PROFILE

泥谷範幸

PEAKS / 編集・ライター

泥谷範幸

都会生まれでアウトドアには興味がなかったものの、激務から逃避すべくいつしか山に足を運ぶように。走り、登り、滑りの三拍子揃った男を目指すも、トレイルラン、クライミング、スキーのどれも永遠のビギナー。

泥谷範幸の記事一覧

都会生まれでアウトドアには興味がなかったものの、激務から逃避すべくいつしか山に足を運ぶように。走り、登り、滑りの三拍子揃った男を目指すも、トレイルラン、クライミング、スキーのどれも永遠のビギナー。

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