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最強のカラビナは存在するのか?種類の違いから読み解くカラビナ10選

登山用のカラビナが欲しい!そう思っても、種類が多すぎて迷いませんか。ひとくちにカラビナといっても、キーホルダーからファッションアイテムまで幅広い用途で使われています。100均でも手軽に買うことができますよね。しかし、登山用のカラビナは、命を預けるギア。いわば最強のカラビナを、使用する目的に合わせて選ぶ必要があります。

こちらの記事では、最強のカラビナの選び方を、詳しくご説明します。おすすめの最強カラビナもご紹介しますので、どうぞ参考になさってください。

登山用のカラビナとは

カラビナは、登山の安全性を確保するうえで欠かせない器具です。一部が開閉できるように作られているので、ロープやハーネスを素早くつなぐことができます。

カラビナの構造を説明しましょう。

親指で押して開けている部分をゲートと呼びます。ゲートと反対側のフレームは、最も強度が高い部分で、スパインといいます。上部の広い部分がブロードエンド、下部の狭い部分がナローエンドです。

カラビナには破断強度が刻印されています。その大きさの荷重がかけられた場合に、カラビナが壊れるという意味です。スパインの部分に数字が刻まれていますね。

「KN」とありますが、これは単位です。
「←→」のあとに「25」という数字。これはカラビナの長軸方向の荷重強度が25kN(キロニュートン)だということです。

次の上下方向の矢印「↕」のあとには「8」という数字。これはカラビナの短軸方向の荷重強度が8kNだということです。

その次の輪っかが開いたようなマークのあとに「7」とあるのは、ゲートが開いた場合の荷重強度です。

「N」(ニュートン)は力の大きさを表す単位(昔は㎏重といっていました)。1.0㎏の質量の物には、9.8Nの力が働くと考えましょう。

25kNは、2550㎏の重さと同じくらいの力ということになります。おお、カラビナって、そんな荷重に耐えられるのか!と驚きますが、そう単純ではありません。

カラビナの強度は、人が墜落したときの衝撃荷重(瞬間的に加えられる荷重)を考慮して設計されているのです。弱すぎると落下の衝撃で壊れてしまいますし、強すぎると重くなってしまいます。

死に至る衝撃荷重よりも小さな荷重で壊れるような強度だと、墜落して助かった場合にも、壊れたカラビナが原因で落下する危険性が高くなります。一方、大きな衝撃荷重で命を落とした場合、カラビナだけが強固でも意味がありません。

つまり、カラビナは、たとえ墜落しても、人が生きている場合には壊れないくらいの強度があるということです。ただし、正しい使い方をしている場合に限ります。

カラビナの使い方

カラビナは、危険なルートを行く登山や、クライミングで、命綱を固定するために使う「命綱の命綱」。

とくにクライミングでは、クイックドロー(カラビナ2枚をスリングでつなげた物)ありきです。

クライマーとビレイヤー(ロープを確保し墜落を止める人)の2人一組で行うリードクライミング。クライマーは、岩に打ち込まれたボルトに、上のカラビナをかけ、下のカラビナにロープをかけながら進みます。

どのような場合でも、正しい使い方をしなければ、外れたり、壊れたり、カラビナが命綱の役目を果たしません。

危険な使い方として次のような例が挙げられます。

オープンゲートでの荷重

ゲートが閉じられていないため、強度がほとんどない。前述のカラビナの場合、長軸の強度が25kNであるのに対して、わずか7kN。

短軸方向への荷重

カラビナは縦軸(長軸)に荷重がかかるように設計されているため、横軸(短軸)に荷重がかかると強度が極端に下がる。前述の例では8kN。

三重方向荷重

1枚のカラビナに2本のスリングをかけて、セルフビレイ(自分で自分の滑落防止のために安全確保すること)をとったとき、低い強度で破断する。

このほかにも、カラビナが角に当たったり、てこの原理が働いたり、カラビナが本来の強度を発揮できない場面は、いくつも想定されます。最強のカラビナは、正しい使い方をして初めてその本領を発揮します。

最強のカラビナはどうやって選ぶの?

カラビナの種類は3つ

カラビナは、フレームの種類でいうと3つに大別されます。その形状によって、得意とする用途が異なります。左がオーバル型、真ん中がオフセットD型、右がHMS型です。

オーバル型

初期に作られた形。左右対称のO型で、断面が丸いものが多い。コーナーが鈍角なので、幅広のスリングと相性が良い。真下に荷重がかかるので、レスキューやトップロープの支点によく使われる。

欠点は、力点がセンターに来るので、荷重の半分がゲートにかかってしまい、他のタイプと比べて強度が弱くなること。

オフセットD型

アルファベットのDの形をしたD型カラビナの改良型。力点がスパインの近くに位置するので、軽量でも強度が保てる。一般的によく使われている主流のカラビナ。

HMS型

HMSはドイツ語のHalbmastwurfsicherung(half clove hitch belay)の略。ムンターヒッチで確保するためのカラビナという意味。

ムンターヒッチ(別名ハーフクローブヒッチ・イタチアンヒッチ・ハーフマストノット)は、専用のデバイスがなくても懸垂下降に対応できる結び方。

HMS型のカラビナは、ムンターヒッチ用に作られたもの。ムンターヒッチで懸垂下降やビレイをする際はHMS型一択。ゲートが大きいので、ロープを入れやすいのもメリット。

HMS型のカラビナには、わかりやすいようにHの文字が刻印されています。

用途に合わせて強度を選ぶ

カラビナを、登山やクライミングで支点として使う場合、長軸方向の荷重強度が24kN以上あれば安心です。

そもそも強度の表記がないものは登山用ではないので、購入する際は、デザインやカラーのカッコよさで決めないように気をつけましょう。

用途によって状況にマッチする種類やサイズも異なるので、最強のカラビナはシーンによって変わります。初心者の方は、お店のスタッフに相談して購入してください。

ロック形状で選ぶ

カラビナのゲートが、予期せぬときに開くと重大な事故につながります。事故防止のためには、安全環付カラビナが必須です。安全環のロッキングシステムは、自動と手動の2種類。

オートロック

自動でロックがかかります。メリットは、閉め忘れがないこと。デメリットは、手袋をしているとゲートの開閉がしにくいこと。

スクリューロック

安全環をネジのように回してロックを解除します。メリットは開閉しやすいこと。デメリットは、閉め忘れ。

ロック機能が高いと素早く開閉できないという矛盾を抱えています。状況に合わせて、より安全な選択を。

また、ゲート自体も大きく3つの形に分けることができます。特徴を知っておきましょう。

  • ストレートゲート…真っ直ぐでミスオープンしにくい
  • ベントゲート…くの字型でロープをクリップしやすい
  • ワイヤーゲート…軽量で雪や氷にも強い

ベントゲートはストレートゲートよりクリップが簡単です。しかし、条件によってはクリップがすぽっと抜けてしまう危険性があります。

ワイヤーゲートはその危険性は少ないのですが、軽いので、ボルトにひっかかりやすいのが欠点です。

大きさや重さで選ぶ

カラビナは、片手でゲートの開閉ができる大きさのものを選びましょう。まず、素手で持って確かめてみましょう。カラビナを扱うシーンを想定して、クライミング用のグローブをつけて試してみることも大事です。

次に重さです。基本的にできるだけ軽いカラビナを。ただし、軽さを求めるあまり、大きさを犠牲にして、小さすぎるものを選ばないようにしましょう。扱いにくくなります。

登山用には安全基準表示のあるものを

カラビナの安全基準にお墨付きを与えているのが、UIAA、CEの表示です。どちらか一つは表示のあるものを選びましょう。

UIAA

UIAA(国際山岳連盟)によって定められた安全規格をクリアーしているという表示

CE

EU(欧州連合)の安全基準をクリアーしているという表示

カラビナを選ぶ時の注意点

命を預けるカラビナ。購入してから約10年は使えます。ノーブランドの製品はおすすめしません。高価でも、信頼のおけるブランドから、定評のある製品を購入しましょう。

最強のカラビナおすすめ10選

最強のカラビナは、経験・状況・使用目的によって変わります。登山は危険を伴うスポーツです。まずは安全性を重視してご紹介しますね。

【DMM】
ウルトラ O/DM0521

DMM ディーエムエム
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O型の定番カラビナ。トリプルアクションのゲートシステムで安全性を高めています。

タイプ:オーバル
ロック:オートロック
ゲート:ストレート
重量:74g

【Black Diamond】
オーバルキーロックスクリュー/ BD10035

BlackDiamond(ブラックダイヤモンド)
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オーバル型でスクリューロック式。ウルトラOより軽く、安定の1枚です。

タイプ:オーバル
ロック:スクリューロック
ゲート:ストレート
重量:62g

【Petzl】
ウィリアム スクリューロック/M36A SL

特大なので確保支点の整理に重宝します。しかもPetzl製のスクリューロック。赤色の警告表示があり、安全性も高い1枚です。

タイプ:HMS
ロック:スクリューロック
ゲート:ストレート
重量:85g

【Mammut】
バイオニック ミトス


大型です。安全確保のデバイスやノットを使ったビレイに最適。

タイプ:HMS
ロック:スクリューロック
ゲート:ストレート
重量:80g

【Black Diamond】
ロックロック スクリューゲート /BD10535

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本メーカー最大のロッキングカラビナです。スパインが握りやすい形状になっています。マグネットタイプもあり、磁石でゲートをロックするシステムですが、シンプルなスクリューロックをおすすめします。

タイプ:HMS
ロック:スクリューロック
ゲート:ストレート
重量:86g

【DMM】
ゾディアック スクリューゲート/DM0350

DMM ディーエムエム
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強度32kNのロッキングカラビナ。ゲートオープンの強度も12kNあります。ねじれに強い構造です。

タイプ:D型
ロック:スクリューロック
ゲート:ストレート
重量:76g

【Petzl】
エーエムディ ツイストロック/M34A RL


本メーカーで最強度のロッキングカラビナの一つ。器具とハーネスの連結に適しています。

タイプ:D型
ロック:オートロック
ゲート:ストレート
重量:75g

【Black Diamond】
ホットフォージ スクリューゲート /BD10534


軽量で、グリップしやすく使いやすい形状です。ホットフォージ製法で作られています。

タイプ:オフセットD型
ロック:スクリューロック
ゲート:ストレート
重量:49g

【OCUN】
ファルコン スクリュー

チェコのメーカー「オーツン」の高強度のカラビナです。

タイプ:オフセットD型
ロック:スクリューロック
ゲート:ストレート
重量:53g

登山にぴったりな最強カラビナを手に入れよう!

最強のカラビナを選ぶポイントが、少しでもおわかりいただけたでしょうか。

  • 登山用カラビナには破断強度が表示されている
  • 支点として使う場合、24kN以上の強度が必要
  • 荷重の方向がずれたり、ゲートが開いたりすると極端に強度が落ちる
  • 形状は、左右対称のオーバル型・軽く強いオフセットD型・ゲートの開きが大きいHMS型
  • ロッキングシステムには自動と手動がある
  • ゲートは、ミスオープンしにくいストレート・クリップしやすいベント・軽量のワイヤー
  • 片手で開閉できる大きさで、扱いやすい重さがよい
  • 安全基準表示(UIAA/CE)のあるものを選ぶ

登山やクライミングは、山や岩場に身をゆだね、身体能力を自在に発揮して目標を超えてゆく爽快感に満ちています。その手助けをしてくれる重要なギアの一つがカラビナです。

何度も山へ行き、実際に使い、経験者のアドバイスに耳を傾けることで、ギア選びの目が確かになっていきます。命を預けるに足るカラビナを選びましょう。

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「好き、を生きよう」を地で行く、FUNQスタッフ。 初心者から上級者まで、知りたい情報をわかりやすくお届けしています。

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