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「起源」という名の唯一無二のシューズ|サロモン・ジェネシス誕生【前編】

その名は「ジェネシス」――日本語に約すと「起源」。

シューズのモデル名としては少々大げさに感じるかもしれないが、サロモンが目指したのは、これまでに存在しない、唯一無二のシューズだ。

レースオンリーでない、オールマウンテンモデルを目指して

2022年10月、シューズづくりで名高いサロモンが新たなモデル「ジェネシス」をリリースした。

このジェネシス、トレランシューズともハイキングシューズとも形容し難い、独自のポジションのシューズだ。それには、出自が大きく関わっている。

ジェネシスは「S/LAB(エスラボ)」というプロダクトレーベルに属するモデル。S/LABの製品は、フランスの「アネシー・デザイン・センター」という研究所で開発されており、いずれのモデルもアスリートと共同で開発されているのが大きな特長だ。

ウルトラマラソンやウルトラトレイルなど、さまざまなフィールドで活躍するトップランナーであるライアン・サンデスのリクエストで生まれたのが、このジェネシスだ。

南アフリカ出身のランナー、ライアン・サンデス。世界各地の砂漠で開催されている総距離250kmのウルトラマラソンで優勝するなど、超長距離レースの世界で活躍。その後、トレイルランニングでもウェスタンステーツで優勝するなど、フィールドを問わず挑戦を続けている。足元にはジェネシスが。写真:Simon Pocock

これまでS/LABのラインナップは、「センス」「ウルトラ」「パルサー」などトップアスリートがレースで活躍するためのシューズが中心だったが、このジェネシスは競技にとどまらず、あらゆるフィールド、サーフェスを駆けることができるオールマウンテン的なモデルとして開発された。

つまり、1分1秒を争うのではなく、どんな地形でもストレスなく、長距離であっても無事に帰還するためのシューズ。そのコンセプトが詰め込まれているのが、このジェネシスなのだ。

ちなみに、今年(2022年)のUTMB(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン。約171kmのトレイルランニングレース)で2位に入ったフランスのマチュー・ブランシャールは、レースでこのジェネシスを履いていた。競技最優先で作られたシューズではないが、レースにおいても高いポテンシャルを備えていることも見逃せない。

では、次にジェネシスのディテールを細かくチェックしていこう。

悪路で足を守るプロテクション機能

たいていのトレッキングシューズには、足を保護し安定性を高めるためのアッパーの補強が施されているが、軽さ、機動力が重要なトレランシューズにおいては、これらは重量増や柔軟性の低下につながるので、ミニマムになるのが一般的。だが、ジェネシスは片足約258gという超軽量モデルながら、プロテクションも重視している。

ぶつけやすいつま先部分には衝撃吸収材が入り、さらにアッパーはコーティングが施され破れにくくなっている。スピードを出さずとも石などに当たるとダメージを受ける部分だが、衝撃をやわらげてくれるので指を傷めにくい。

歩いていても走っていても、スピードが出たり、疲れが溜まってくると足がねじれ、ねんざなどのケガをしやすくなる。そのようなアクシデントを防ぐために、カカト部分の内側、外側は適度にしなる補強材を配置(斜線のような模様な見える部分)。これは同ブランドのロングセラーハイキングシューズ「Xウルトラ 4」で用いられている補強方法の転用で、トレランシューズ寄りのこちらのシューズでもハイキングシューズに近い安定性が得られる。

軽さと耐久性が魅力のマトリックスアッパー

一般的なハイキングシューズに比べ、軽さが重視されるトレランシューズのアッパーの強度は高くない。このジェネシスにも薄くて軽いアッパー素材が用いられているが、注目すべきはその強度。ケブラー、ポリアミド素材、カーボンなどが編み込まれたニット構造のマトリックスアッパーが用いられており、軽量ながらも摩耗に強く、高い耐久性を備えている。

組成だけを聞くと「硬いのでは」と思われるかもしれないが、生地は非常にソフトでしなやか。さらに縫い目がない1枚のニット地で作られているので、屈曲もスムーズだ。

このマトリックスアッパーは、2021年に登場したS/LABの「パルサー」で採用され好評を得ている。素材の高さゆえ普及帯のシューズにはあまり用いられていないが、軽さ、しなやかさ、耐久性のバランスの良さからサロモン開発部門も信頼を寄せており、モデルチェンジを果たす「ウルトラ3」にも採用される予定だ。

衝撃吸収性と反発力を備えるミッドソール

表からは見えないが、シューズの特性を左右する重要なパーツがミッドソール。トレッキングシューズのように厚ければ衝撃吸収性に優れるが、反面、機動力は失われる。逆にレーシーなトレランシューズのように薄いと今度は逆の現象が起きる。安定性や快適さを重視するこのジェネシスには、比較的厚めのミッドソールが使用されている。だが、適度な反発力が生まれる構造となっているので、足が沈み込んでしまう感覚はあまりない。

その秘密は、多くのサロモンのシューズで採用されている「エナジーサージ」。このエナジーサージは細かい気泡を多く含んでおり、この気泡が歩行時に潰れる際に衝撃を吸収し、復元することで反発力が生まれるのだ。

さらにミッドソールの下には、足の前足部から中央部分まで「プロフィールフィルム」と呼ばれる1枚のシートが入っており、石などを踏んだ際の突き上げを防いでくれる。

2種類のアウトソールを組み合わせ、あらゆる路面に対応

シューズのグリップ性能を左右するのがアウトソール。最近はアプローチシューズのようにグリップ性能が高く、岩場にも強いアウトソールが用いられたシューズも少なくないが、あまりにグリップ力が強いと今度は推進力が失われてしまう。あらゆるフィールドを想定して作られたジェネシスには、なんと2種類のアウトソールが使用されている。

前足の内側に用いられているのは、岩に吸い付くような粘りと硬さがあるアウトソール。ラグには切り込みが入っており、濡れた岩でも水が隙間に入るので滑りにくくなっている。

残りの前足外側からカカトまでに用いられているのは、一般的なトレランシューズに使われているような適度なやわらかさがあるアウトソール。マッドな路面に強い同ブランドの「スピードクロス」のように間隔が広めにラグが配されたブロックパターンが特長で、ぬかるんだ路面に強い。

つまり、2種類のアウトソールを組み合わせることで、樹林帯から森林限界まで、さまざまなサーフェスで快適に進める「オールテレイン」ともいえるグリップ性能を発揮できるのだ。

快適性をアップするディテールの工夫

その他、快適に履き続けられるようにディテールの細かい工夫も施されている。

タンと一体化したニット地の履き口は、伸縮性があるので行動時も足首をすっぽりと包み、小石など異物の侵入を防ぐ。タンとカカト上部の2カ所にはループ(写真の黄色いテープ)が設けられているので、履くときはループを前後に広げれば簡単に足を入れることができる。

激しく行動したり、シューズがぬかるみなどにはまると、カカトが浮いてしまったり、場合によっては脱げてしまうこともある。これを防いでくれるのが、カカト内側の上部に配されたクッション材。アキレス腱の左右で空間が生まれる部分を埋めるのでカカトが浮きにくく、フィット感も向上する。

S/LAB ジェネシス

  • 価格:¥30,800
  • サイズ:22.5~32.0cm
  • ドロップ:8mm
  • 重量:258g(27cm/片足)

ジェネシスはこちらでチェック

※S/LAB製品は取り扱いが一部のショップに限られます。ジェネシスは以下のショップで取り扱い予定です(10月より順次発売中)。

後編では、愛知・名古屋のアウトドアショップ「アウトドアスペシャリティ ムース」の石田啓介さんによるフィールドインプレッションをお届けする(2022年10月11日公開予定)。

企画協力◉アメアスポーツジャパン/サロモン コールセンター
TEL.03-6631-0837(10:30~17:00、土日祝日は休業)
www.salomon.com

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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