注目の山岳テント、ゼインアーツのヤール。軽量化のカギは“コーティング”にあり
PEAKS 編集部
- SPONSORED
小誌5月号で、他メディアに先駆けて速報したゼインアーツの山岳テント「ヤール」。速報直後から登山者の間で大きな話題を集めている。その理由のひとつは、キャンプシーンで人気を呼んでいるブランド初となる山岳テントということ。そしてもうひとつは、クオリティに見合わない驚きの低価格だ。
そのヤールについて、もう少し突っ込んだ情報を入手したので追加でお伝えしよう。
ヤールは、2人用で最少重量が1㎏を切る軽さが大きな特徴でもある。この軽さを実現した最大の秘訣がシリコンコーティング。テント生地の強度を判断する際には厚み(繊維の太さを表す単位、「デニール」で記されることが多い)に注目されることがほとんどだが、コーティング等の表面加工でも強度は大きく変わってくるのだという。
そこでヤールでは、薄手の生地を使って重量を削減しつつも、強度低下の少ないシリコンコーティングを採用することで、強度や耐久性を損なわずに軽量化を果たすことに成功した。こうした工夫によって、超軽量ながら稜線上のテント場でも使えるテントに仕上がっている。
今シーズンの山岳テント界で、もっとも注目を集める存在になっているこのテント。発売開始は7月上旬の予定だ。
ゼインアーツ/ヤール2
インナーテントにメッシュ生地を使わないダブルウォールテントとしては最軽量クラスの軽さを誇る山岳用テント。ペグ12本とフットプリントも付属する。1人用の「ヤール1」(最小重量860g/¥37,950)もある。
- ¥39,930
- 収容人数:2人
- サイズ:D120×W210×H100cm
- 最小重量:950g
- 最大重量:1,300g
POINT 1:強度の高いシリコンコーティング
フライシート、インナーテントともにシリコンコーティングを施している。これは一般的なフッ素加工に比べて強度低下が少なく、薄手の生地を使用しても強度の高いテントにすることができる。下のグラフはゼインアーツが行なった強度実験の結果。旧来のフッ素加工に比べてシリコンコーティングは2倍近い強度を記録した。
引き裂き強度(N)比較 ※生地の縦横でテスト
POINT 2:ダブルウォールで最軽量級
写真は1人用の「ヤール1」。フットプリント、ペグ、ガイライン、スタッフバッグなどをすべて含めて実測1,165g。オフィシャルスペック1,200gより軽かった。
POINT 3:実験でディテールをブラッシュアップ
ストラップなどの縫い付け部分もさまざまな構造をテスト。補強パーツを入れても強度に差がないことがわかったので、シンプルにすることでさらに軽さを追求。
POINT 4:テンションUPで強度もUP
インナーテントはスリーブ式のほうが耐風性が高いとされるが、吊り下げ式でもテンションを強めにすることでスリーブ式と変わらない強度が出ることを実証。
企画協力◉ゼインアーツ
https://zanearts.com/
- BRAND :
- PEAKS
- CREDIT :
-
編集◉PEAKS編集部
文◉森山憲一 Text by Kenichi Moriyama
写真◉熊原美惠 Photo by Yoshie Kumahara
SHARE
PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。