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日本列島を縦断! 「ジャパントレイル」のフォトスポットを紹介。尾瀬から鬼怒沼まで山と湿原を繋ぎ歩く

エリアやルートの固定概念をとっぱらって、ふたつの山域を繋いでみよう。
自らの足でひと筆書きすれば、新たな自然の美に気づくはず。
歩ききった先には、また新たな道が伸びている。

編集◉PEAKS編集部
文◉岡田瑛穂
写真◉高橋郁子

▲【profile】ライター 岡田瑛穂さん/富山県出身。山と川に囲まれて育つ。山の景色は心に焼き付ける派だったが、最近は10年前に買った一眼レフカメラでの写真撮影に再びハマりつつある。

尾瀬と日光。登山地図ではエリアが分かれていることが多く、繋いで歩く発想は浮かびにくいかもしれない。しかし実際に繋ぎ歩くと、両者の魅力を一度に味わえるうえ、変化に富んだ風景や多様な自然を楽しめる。たんに片方を歩くだけとは違う特別な旅となるだろう。尾瀬沼と鬼怒沼の間は日本を縦断する「ジャパントレイル」の一部。次々と出合う見どころを思い出に残すよう、カメラのシャッターを切りながら歩いてみよう。

燧ヶ岳までは、試練とご褒美が交互にやってくる。岩の急登やぬかるみが続く道はハードだが、越えるとご褒美スポット。広沢田代と熊沢田代、ふたつの湿原が待っている。燧ヶ岳のピーク・俎まないたぐら嵓には、パノラマの大展望が広がり、尾瀬沼や尾瀬ヶ原、至仏山が一望できる。急な岩場を下ると尾瀬沼だ。尾瀬沼は燧ヶ岳の噴火によってせき止められた周囲約9㎞の湖沼で、周辺の湿原は高山植物の宝庫。ミズバショウ、ニッコウキスゲ、エゾリンドウなど、季節の移ろいとともに順番に湿原を彩る。素通りするのはもったいない。ほとりの山小屋に泊まって、時間ごとに表情を変える情景を堪能しよう。

鬼怒沼までは、ダケカンバや針葉樹の森を歩く。倒木が多く歩きにくい部分もあるが、そこから育つ幼木の姿から自然の循環を感じ られる。やがて視界が開け、鬼怒沼が迎える。尾瀬沼よりも標高が約600m高く、日本一高所にある高層湿原ともいわれる。山上にあるとは思えない天空の箱庭だ。

さらに約3㎞下った先が日光沢温泉。源泉の異なるふたつの露天風呂を堪能できる秘湯で、鳥の声や満天の星空を楽しみながら露天風呂で温まるひとときは、まさに旅の締めくくりにふさわしい。

▲日光沢温泉で命の洗濯。硫黄泉の香りや青白色に癒される。
▲長蔵小屋ではクマがお出迎え。奥の談話室には山の本や図鑑がずらり。
▲眺望と花々がみごとな熊沢田代。俎嵓に取り付く前に一服しつつ撮影を楽しもう。

今回歩いたのは

ふたつの国立公園を繋ぐルート。燧ヶ岳から尾瀬沼を抜けて鬼怒沼へ。

尾瀬と日光をひと続きに歩く、麓泊+2泊3日の山旅。福島県檜枝岐村で前泊し、翌朝は御池から歩き始める。広沢田代と熊沢田代のふたつの湿原を経て東北最高峰の燧ヶ岳を登頂。長英新道を進み、花々が咲き誇る尾瀬沼へ。長蔵小屋で1泊し、翌朝はダケカンバやシラビソ、シダなどが織りなす深い森を堪能しながら鬼怒沼を目指す。2泊目は日光沢温泉。最後は奥鬼怒歩道を通り女夫渕へ下る。名峰と高層湿原、個性豊かな高山植物を堪能できるぜいたくな山行だ。

ACCESS

往路は会津高原尾瀬口駅から檜枝岐までバスで約70分。本数が少なく最終便が早いため、前日の移動には注意。檜枝岐村から尾瀬御池までバスで約30分。復路は女夫渕から鬼怒川温泉駅までバスで約95分。

ADVICE

2日目の標準タイムが12時間と長いため、入念な計画を。とくに赤安清水をすぎてから鬼怒沼山分岐までは倒木や笹薮が多く、ペースが乱れがち。道迷いにも注意を。踏跡やテープをたどって慎重に。

 

▲池塘と木道が迎え、尾瀬らしさをはじめに感じられる広沢田代。木道での撮影もいいが、全体を見渡せるスポットもおすすめ。通過して少し登ると現れる。
▲長蔵小屋裏の展望ベンチからは、尾瀬沼と燧ヶ岳を美しく一枚の写真に収められる。運がよければ、カモの親子が泳ぐ姿やイワナが跳ねる瞬間も捉えられる。
▲コメツガやシラビソが広がり、森に溶け込む感覚を味わえる。倒木には苔や稚樹が生え、ジオラマのように小さな森が作られている。レンズを向けてみよう。
▲47の池塘が点在する鬼怒沼。水面が山や空を映す。北側から燧ヶ岳が、南側から白根山や根名草山が見え、尾瀬と日光を繋ぎ歩いたことを実感できる。
▲日光沢温泉からは鬼怒川沿いの緑豊かな道。ゆるやかで整備されている。女夫渕までは最短80分と短いので、渓流や滝をのんびり撮影しつつ旅を終えよう。

「JAPAN TRAIL フォトコンテスト2024」開催中!

ジャパントレイルの魅力を写真で伝えてみませんか。選ぶ区間や、なにを切り取るかは自分次第。美しい情景や心動かされた瞬間、人との出会いなど、自分なりの視点で撮影を楽しもう。トレイルの楽しみ方や、隠れた日本の美を新発見できるはず。だれでも参加可能。

【応募要項】
応募期間:2024年9月1日(日)~10月31日(木)
入賞発表:2024年12月
表彰:2025年1月

応募部門:
・トレイル上の絶景部門
JAPAN TRAIL / JAPAN TRAIL plusおよびその周辺の景色・景観・風景を撮影した写真

・トレイルでのスナップ部門
JAPAN TRAIL / JAPAN TRAIL plus およびその周辺で出会った地域の歴史や文化、人々とのふれ合いなど、風景と人物がマッチングしたシーンを撮影した写真、ほかにも日清食品製品を楽しんでいる食シーンを撮影した写真

副賞:各部門
最優秀賞50万円(×1名)
優秀賞20万円(×2名)
佳作10万円(×2名)
日清食品賞・日清食品製品詰め合わせ(×若干名)

  • 問日本ロングトレイル協会事務局
  • 長野県小諸市大久保100番 安藤百福センター内
  • TEL.0267-24-0811 / info@longtrail.jp
  • 詳細は「JAPAN TRAIL フォトコンテスト 2024」公式サイトへ

「JAPAN TRAIL フォトコンテスト 2024」公式サイト

ジャパントレイルとは

日本列島を縦断する全長約1万kmの道。全国約30の団体が管理するロングトレイルや登山道、自然歩道を繋ぎ、2022年に第一次ルートが発表された。沖縄・奄美の島々や九州と山陰の山々、北アルプス、富士山麓、上信越・東北の山々、そして北海道知床の羅臼岳をひと筆書きで結ぶ。コースを歩いてたどることで、地域ごとの美しい自然や独自の文化を体感し、浸ることができる。

「JAPAN TRAIL」公式サイト

 

企画協力◉日本ロングトレイル協会
https://longtrail.jp/

 

※この記事はPEAKS[2024年11月号 No.168]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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