PEAKS新旧編集長が”着っぱなし”でいられるウエアを紹介。中島健郎さんとの最後の開発商品「KENRO P.S. ANORAK」
PEAKS 編集部
- 2024年12月27日
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特性の異なる3種類のポーラテック パワーシールドをマッピングしたPEAKSオリジナルウエア「KENRO P.S. ANORAK」は、保温性と通気性を兼ね備えていてミドルウエアとして使える商品です。
今回は登山メディア「PEAKS」編集長の宮上と、「KENRO P.S. ANORAK」の企画者でありそれまで編集長を務めてきた朝比奈の2人が、「KENRO P.S. ANORAK」の特徴や着心地、さらには発秘話についても語り尽くします。
中島健郎さんとの最後の開発商品「KENRO P.S. ANORAK」
宮上 こんにちは。PEAKS編集長の宮上です。そして、僕が編集長就任する前まで編集長を務めていただいた朝比奈です。
朝比奈 朝比奈です。よろしくお願いします。
宮上 今日は寒いという話でしたけど、そんなに寒くないですね。
朝比奈 寒くないですよね。週末でもめっちゃ降るって。
宮上 いいじゃないですか。
朝比奈 寒気やばくない?
宮上 滑りに行きてぇ。
朝比奈 奥只見とかバンバン降ってるって。
宮上 バンバン降ってる。何とかお正月休みの間に行きたいですね。
朝比奈 行きたいね。
宮上 そんな時にも使える「KENRO P.S. ANORAK」を今日はご紹介したいと思います。
朝比奈 一番先にですね、ご説明しないといけないのが、このKENRO P.S. ANORAKの「KENRO」という名前の由来なんですけれども、これは2024年の7月に、K2で事故でお亡くなりになった中島健郎さんと一緒に開発をしていた商品になります。健郎さんとは過去にも実は別の商品でも、色々とインナー作ったりとか、フリースを作ったりとか、商品開発ご協力いただいていたんです。けれども、残念ながらこれが最後の共同開発品になってしまったというところではあります。
宮上 はい
とにかくシンプル、できればジャージみたいなものが欲しい
朝比奈 これの一番の特徴は何かっていう風な話をすると、健郎さんと話をした時に「最近の登山ウエアは凝りすぎている」というようなお話があって、なるべくシンプルなものが欲しい、できればジャージみたいなものが欲しいっていうリクエストがあったんだよね。じゃあ伸縮性がある素材で。特に健郎さんは(活動が)高所だったから雨の心配はいらずに、ただし着たまま行動できるものっていう要望があったので、じゃあ目止めをしないでソフトシェル的な使い方で、上にハードシェルは羽織るっていう前提のもので、かつ小雨程度ならはじく、伸縮性あるみたいなところで選んだのがポーラテックのパワーシールドの最新版で、ということですね。
宮上 P.S. ANORAKのP.S.は「パワーシールド」ということ?
朝比奈 YES
宮上 目止めしてないって言ってましたけど、これは防水生地なんですか?
朝比奈 生地自体は耐水性。
宮上 防水・透湿っていうわけではない?
朝比奈 いや透湿性ももちろんある。このパワーシールド、実は3種類あって、よく伸びるものと、保温性の高いものと、通気性が高いっていうか薄手なのかな、その3種類をね、マッピングしてるんだよね。残念ながら真っ黒なんで、どれがどこがどうなのかっていう一目でわからないのが残念なところではあるのですが。
宮上 ちょっと難しいですけど、触ると分かります。前身頃と腰裏、ここが多分、裏の起毛が結構厚いんですよ。
朝比奈 そうだよね。
宮上 横は伸びるは伸びるから 多分このここ(袖)は伸縮性が高い生地で、こっち(体側)が多分一番薄手になっているのかな。脇下は通気性。全部同じパワーシールドなんですよね?
朝比奈 パワーシールド中でも種類違いのパワーシールド。
宮上 確かにすごいシンプル。
朝比奈 ファスナーもね、結局着たままだから脱ぎ着する必要がないので、換気のために胸までのショートファスナーにした被り物であると。あとポケットも健郎さんはいらないと。フードは結局ハードシェルとか着ると邪魔になるからいらないというような話で、なのでちょっと変則的な襟なんだけれども、立てられるようにしてあるんだよね。
宮上 スナップボタンを外すと立てられる。でここのボタンで閉じれる。
サイズ感はタイト~ジャストに着るのがおすすめ
朝比奈 これ宮上でサイズがいくつ?
宮上 これがMサイズですね。
朝比奈 ちなみに宮上は結構ガチムチの体型です。体重が?
宮上 最近増えちゃって70kgになってます。
朝比奈 体重70kgの宮上君でこの感じ。設計思想としては、アンダーウェアを着て温度にもよるけれども薄手のミドルウェアを着るか着ないか、もしくはこれをミドルウェアとして着るっていうことなので、結構タイトめに着て欲しいかなっていう風なイメージで作っていますが、そこら辺は最近のオーバーサイズ流行りもあるのでご自由にどうぞっていう感じかな。多分宮上だったら今だったらLサイズ選ぶ?
宮上 いや、今でもMサイズかな。もちろんちょっと大きめに着たいんだったらLサイズなんですが、多分これ着る時って中のベースレイヤーで温度調整して、寒かったら上羽織る。このぐらいのサイズが一番使いやすいかな。
朝比奈 冬場のランとかでもね、すごいおすすめ。
宮上 何かこないだ、自転車の雑誌のバイシクルクラブも手伝っているFUNQ編集部の編集長の竹中さんが、自転車好きだからこれを使ってみたと、で自転車でも良かったと言ってました。伸縮性があるから、前かがみの自転車の姿勢でも。
朝比奈 もうちょっとお尻が長かったら自転車でもね、おすすめできたんですけど。自転車用ってお尻がすごい長いんだよね。そんなこともありますが、季節でいうと真夏はさすがになんですけれども、秋口から春先まで長く使っていただけるように作っています。
防水透湿で着っぱなしOK。冬のハイクアップやクライミングに
宮上 パワーシールドって僕はちょっと前までポーラテックの誌面の制作をしてたんですけども、その間一回も出てきてないんですよね。
朝比奈 パワーシールド実は最新素材で、昔パワーシールドってポーラテックの中にあったの。だけど防風性に優れた商品として売り出していたんだけれども…
宮上 防水は謳ってない?
朝比奈 昔のパワーシールドはね。ただモデルチェンジをして、パワーシールドが防水透湿素材として復活したの。
宮上 これで防水透湿生地だったら、小雨ぐらいだったら全然平気、頭は守らなきゃいけないんだけども。
朝比奈 小雨はもう全然いけるよ。やっぱりちょっとね、シームシーリングはしてないので本格的に(雨が)降ってきちゃうとね、レインウェア着ていただかないとっていう感じではあります。でもその分、抜けがいいところですよね。
宮上 何回か山の中で着ましたけど、確かにソフトシェルって使ったことないんですよ実は。こういうもんなんだソフトシェルって思うと真冬雪が降ってないハイクアップのシーンとか、残雪だと結構上まで上がって風が吹いてるようなシーンだったらちょうどいいかもしれませね。
朝比奈 被りものだからね、温度調整を頻繁にしなきゃいけないような時期には、やっぱり脱いだり着たり面倒くさいって思うから、基本的に着っぱなしで行動できる時期を想定しているんだけれども、その条件下だったらすごいいいと思うの。
宮上 これ、裾にあれ(ドローコード)があります。こうすれば保温性も上がるということですね。
朝比奈 当たり前だけど健郎さんが欲しいって言ってくれて作ってるんで、クライミングにももちろんおすすめです。
宮上 発売する時に、ネパールの秋冬?冬ぐらいにネパール行ってもらってテストをしてもらってるんですよね。
朝比奈 そんな商品になりますので、ぜひ皆さんご興味を持たれた方は…あ、そうそうそう ちなみにこの商品を置いてるお店が…
宮上 神田神保町の「石井スポーツ登山本店」さんと「さかいやスポーツ」さん、「四ツ谷デナリ」さん、あと北海道の「トランジット東川」も置いていただいてます。
朝比奈 実際に商品を見たい方は、そちらに足を運んでいただければと思います。
宮上 我々のECサイト「FUNQTEN(ファンクテン)」取り扱ってますので、よろしくお願いします。
PEAKS公式EC「FUNQTEN」で好評発売中
2025年1月中旬までKENRO P.S. ANORAKがセットになった福袋販売中
お取り扱いショップ
■石井スポーツ 登山本店(東京・神田神保町)
https://www.ishii-sports.com/shop/honten/
■さかいやスポーツ(東京・神田神保町)
https://www.sakaiya.com/
■山の店 デナリ(東京・新宿区四谷)
https://www.denali-netshop.jp/page/3
■トランジット東川(北海道・上川郡東川町)
https://www.instagram.com/transithigashikawa/?hl=ja
PEAKS公式YouTubeで全編公開中
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PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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