富士山登頂とおなじご利益あり!全国の富士塚に登る【#1 千駄ヶ谷】
ランドネ 編集部
- 2021年10月09日
登れば本物の富士山を登ったときと同じご利益があるとも言われている富士塚に、地図好き芸人・小林知之さんが参拝。みなさんの抱える悩みやモヤモヤを、山の頂に届けてくれます!
気軽に登れる都内の「富士塚」
日本人って富士山が好きですよね。でもいざ登ろうってなると、気力も体力も金力もそれなりに必要。それなら眺めてやり過ごそうと思っても、なかなか見えないし、想いは積もるばかり。そんな想いはいまの人も江戸時代の人もおなじ。
いまよりも富士山に登るまでがもっと大変だった江戸時代。富士山に登りたくても登れない人々が、富士山に模して人工的に築き上げたのが「富士塚」。人工だからとあなどるなかれ、実際の富士山の溶岩を積み上げたり、浅間神社の奥宮や烏帽子岩などがあったりと、本当の富士山そっくりに作られています。
そして、登れば本物の富士山を登ったときと同じご利益があるとも言われている。いまこそ富士塚に登ろうじゃありませんか。ここではそんなみなさんを代表して僕、地図好き芸人・小林知之が富士塚に登り参拝し、みなさんの抱える悩みやモヤモヤを、山の頂に届けてきます!
【とあるA子さんの悩み】
「最近全然山に行けてなくて、自然が恋しいけれど、昔みたいにガツガツ山に向かう気持ちになれない自分もいます」
鳩森八幡神社の千駄ヶ谷富士塚で悩みを成就
今回は日本有数のガツガツした街、新宿から電車でおよそ5分の千駄ヶ谷駅にある、鳩森八幡神社の千駄ヶ谷富士塚で悩みを成就させたいと思います。
千駄ヶ谷富士は1789年フランス革命が起こった年に築造された、23区内で現存最古の歴史ある富士塚。鳩森八幡神社境内に入ると、エキセントリックな富士登頂案内図があります。案内図を見てわかるように、登山口や烏帽子岩、奥宮に須走まで書いてあります。さて登山口で一礼し、気持ちを整えていざアタック。
ミニチュアだからといって、ガツガツ行ってはダメです。あくまでも富士登山。慎重になりながら周りの景色も楽しみましょう。足元には一合目、二合目と書かれた石柱。周りを見渡せばクマザサも植えられています。
ゆっくりじっくり眺めてみると案外、いままで気づいていなかったところに面白ポイントや自然があるかもしれません。中腹まで行くと七合目には身禄様の像があります。そして頂上周辺には釈迦の割れ石・金明水・銀明水という富士山火口お鉢めぐりの名所を楽しみます。
登り始めておよそ90秒、いよいよ山頂です。ここで大切なのは時間ではありません。富士山を登っているんだという気持ちが大事です。その気持ちが富士登頂と同じご利益を生むのです。山頂には奥宮があり、ここからの眺めは絶景です。目を閉じれば雲海だって見えてきます。
さてA子さんの悩み千駄ヶ谷富士で成就させましょう。
「あなたみたいな人のために富士塚があるんだよーーーー!」
都内には100以上、関東には300以上ある富士塚、きっとあなたの身近にもあるはず。こんなご時世だからこそ、富士塚登ってみてはいかがでしょう?
プロフィール/小林知之
太田プロダクション所属の芸人。芸人といいながら日本大学地理学科で学んだ地理好きスキルを使って、地図会社で働いたり、国土地理院で地図の講習をしたり、国旗の本を出したりと、謎のWワークをする二児の父。芸人としては竜兵会所属、コント中心のおもに「つっこみ」と呼ばれる役割を担っている。
Instagram:@cobayashitomo
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PROFILE
ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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