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Keishi Tanaka「月と眠る」#16 先輩と尾瀬でテント泊(前編)

ランドネ本誌で連載を続けるミュージシャンのKeishi Tanakaさん。2019年春から、連載のシーズン2として「月と眠る」をスタート。ここでは誌面には載らなかった当日のようすを、本人の言葉と写真でお届けします。

Keishi Tanakaの「月と眠る」
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Keishi Tanakaさんの連載が掲載されている最新号は、こちら!
>>>『ランドネNo.120 11月号』

先輩と尾瀬でテント泊(前編)

今回はゲストを招いて尾瀬を歩く回。ランドネ本誌では「2」の人としか紹介していなかったその人は、「FRONTIER BACKYARD」、「SCAFULL KING」のドラマーとして活躍する福田”TDC”忠章さん。なぜ「2」の人なのかは、本誌を読んでもらうしかないとして、とにかく10年前に一緒に山登りを始めた音楽の先輩と、久々に山を歩いた記録をここに残すことにした。

今回は1泊2日の行程で写真もたくさんあるので、前編後編に分けてお届けしようと思う。

▲出発時は予報通りの雨。

鳩待峠からスタートした尾瀬歩き。天気は予報通りの雨。前日まで、西日本で記録的な大雨が続いていたこともあり、今回は危険の少ない尾瀬を選んだ。冬にスノーシューをしたことはあるのだが、雪のない尾瀬はふたりとも初めてだ。

▲山の雰囲気を味わうルートへ。

今回は、「久々の山へ」というのがテーマにあったので、いわゆる尾瀬のイメージである広い尾瀬ヶ原を歩くのは翌日に取っておき、1日目は少し遠回りをしてアヤメ平を歩くことにした。このルートはアップダウンがあり、樹林帯を歩くので、山歩きの気分がしっかりと味わえる。

▲天気に合わせてウエアを調整。

歩き始めて1時間ほどで雨が止んだ。こちらも予報通り。レインウエアを脱ぎ、ここからは汗と相談しながら上着を着たり脱いだり。山では汗をかく前に上着を脱ぎ、休憩中は体が冷える前に上着を着ておくのが基本。

▲アヤメ平手前の横田代も霧のなか。

雨が止んだとはいえ、1日目の午前中は霧のなか。「霧も幻想的で悪くないですよね」と言いながら、「Foggy Mountain」という自分の曲が頭で流れる。幻想的な霧と夜空の星を同時に求めてしまうほど、人間はわがままだという歌である。

「Foggy Mountain / Keishi Tanaka」
https://KeishiTanaka.lnk.to/Foggymountain

▲昼食は思い出のカップラーメン。

約10年前、ふたりで何度か山登りをした。その際、昼食は決まってカップラーメンで、「カップラーメン史上1番うまい」というのが決まり文句になっていた。今回、久々に山でカップラーメンを食べたが、「なぜ最近は食べてなかったんだ?」と自分を責めたい気分になった。それほど山で食べるカップラーメンは変わらず美味しかった。

▲一緒に買いに行ったタダアキさんの登山靴はいまだ現役。
▲昼食後には青空に。

最高峰のランチを食べ終え歩きだすと、霧が一気に晴れて空が青く明るくなった。体力と気力が回復したのを感じた。

▲再び森のなかへ。
▲小川にかかる簡易的な橋。
▲山も僕らも生きている。

今回はテント泊なので、もちろんテントを担いで歩いている。見晴地区と呼ばれるエリアにある唯一のテント場が今日の目的地だ。地図のコースタイムで約5時間の道のり。これを長いと感じるか短いと感じるかは人それぞれだが、久々の山歩きであることに加え、雨で濡れた木道はとても滑りやすいため、足に変な力がかかっていたのか、しっかりと体が疲れているのを感じる。

▲まだ余裕がありそうな先輩。
▲笑顔に疲れが見えはじめる後輩。

森を抜けると、尾瀬ヶ原の竜宮十字路に合流する。ちなみに、アヤメ平を通らずに最短で歩けば3時間かからずにここまで来られる。基本的には木道歩きなので、子どもから年配の方まで一緒に楽しめるのが尾瀬の良いところ。ただ、先にも書いた通り、雨で濡れた木道は滑るので注意が必要だ。

▲動物との共存もバランスが大事。
▲この時期(8月中旬~9月中旬頃)に見られるイワショウブの花。

尾瀬のガイド経験もあるランドネ編集部の担当者に、何度も教えてもらった「イワショウブ」という名前は、結局この記事を書くときにもう一度調べる始末。情けない。

▲尾瀬ヶ原のど真ん中でコーヒータイム。

この日の、一番気持ちの良い時間と場所だったかもしれない。尾瀬ヶ原の真ん中、竜宮付近でのコーヒータイム。至福の時間である。この日は人も少なく、とくにこの時間はすれ違う人もいなかったので、地球を独占しているような錯覚に陥りながら、ゆったりとした時間を過ごす。ほかには変えがたい時間だ。

▲なんでもない会話を楽しむふたり。
▲記念撮影も忘れない。
▲Photo by Keishi

タダアキさんの山への興味が、この時点でどれくらい盛り上がっていたかはわからないが、少なくともここまで来たことに後悔はしていなかっただろうと、写真を見返しながら確信した。

結局、アウトドアはきっかけなんじゃないかと最近思う。「外でごはん?絶対に嫌だ!」や「コンクリート以外は歩かない!」という人を無理には誘わないが、「きっかけさえあればやってみたい」という人は多いのではないか。「道具がないし、よくわからないけど、行けるなら山にも行ってみたいし、キャンプもしてみたい」という人のきっかけに僕はなりたいと思っている。この連載もその気持ちで書き続けている。プロじゃない人の、リアルな外遊び。

▲休憩を終え歩き出すふたり。
▲ゴールが見えて軽くなる足取り。
▲視線の先に急に現れる集落。

急に視線の先に見えた見晴地区。「千と千尋の神隠し」を思い出すようなその場所の紹介と、テント場での過ごし方、夜ごはん、さらに翌日の絶景尾瀬ヶ原など、まだまだ盛りだくさんな尾瀬旅。ここから先は、次号の後編へ続きます。

奇数月のランドネ本誌、そして偶数月のWEB版をお楽しみに。

▲1日目、お疲れさまでした!

★今月のニューフェイス

マックパック/ウェカ50 
34,100円(税込み)
https://www.goldwin.co.jp/ap/item/i/m/MM62000

テント泊を本格始動したことにより、ひとまわり大きなバックパックを探していたときに出会ったウェカ50。昨今のULブームとは一線を画す機能とデザイン。耐久性、耐水性も抜群のアズテック素材。山だけではなく、ソロキャンプで使うことも見越した新たな相棒。

▲ユニークで使いやすい大きな外ポケット。
▲タダアキさんが使用しているのは、マックパック/カスケード65(48,400円)

〇Keishi Tanaka
1982年11月3日、北海道生まれ。ミュージシャン。作詞家。作曲家。Riddim Saunterを解散後、2012年よりソロ活動をスタート。ライブハウスや野外フェスでのバンドセットから、ホールやBillboardでの11人編成ビッグバンド、さらには小さなカフェでの弾き語りなど、場所や聴く人を限定しないスタイルで年間100本前後のライブを続けている。2021年8月25日に新作『I’m With You』をリリース。『ランドネ』での連載は5年目に突入した。

Keishi Tanaka Official Site
https://keishitanaka.com

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PROFILE

ランドネ 編集部

ランドネ 編集部

自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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