伊能忠敬ゆかりの富岡八幡宮を訪ねる｜富士山とおなじご利益あり！全国の富士塚に登る【#15 深川八幡富士】

登れば本物の富士山を登ったときとおなじご利益があるとも言われている富士塚に、地図好き芸人・小林知之さんが参拝。みなさんの抱える悩みやモヤモヤを、山の頂に届けてくれます！

伊能忠敬ゆかりの富岡八幡宮を訪ねる

今年で44歳。「まだまだ若いじゃないの」「体に気を付ける年齢だね」。若さと中年の狭間をまどろんでいます。

60歳なんてまだまだ若手！なんてことを言い始めればずっと若い。けれど風邪ひいたり、ふと気が抜ければ次の日から年をとる。若さは自分で決めるもの。

気持ちが前を向いていれば、意識が前向きになって足も前を向く。モモも上がる、胸も張れる。そうは思いながらも猫背でエスカレーターを使う日々ですが、心老けずに前を向いていたいものです。

今回はこんなお悩みいただきました。

【お便りいただいたK奈さんのお悩み】

「年々体力に自信がなくなってしまい、山から遠ざかってしまっています。もう一度、山歩きの楽しさを味わいたい！」

「深川八幡富士」で悩みを成就

自信がなくなると、以前は当たり前のようにできていたことでも、躊躇するようになってしまい、そこから気持ちも落ち込んでしまいます。

今回はそんなK奈さんの悩みにうってつけの富士塚を紹介したいと思います。

都営大江戸線・東西線門前仲町駅から歩いて5分ほど。富岡八幡宮の境内にある深川八幡富士です。

「江戸最大の八幡さま」として江戸時代から親しまれている深川八幡。駅から神社までは、おせんべい屋さんや団子屋さん、蕎麦屋さんなどさまざまな商店がずらり。休みの日には出店も並び、参道もよりにぎやかになります。

富士塚自体は昭和40年ごろに解体されてしまったのですが、浅間神社を祀る建物や祠、立派な石碑もある由緒ある富士塚です。そんな深川八幡富士塚からK奈さんへのアドバイス

「人間は夢を持ち、前へ歩き続ける限り、余生はいらない」

これは日本地図の祖、伊能忠敬先生の言葉です。

伊能忠敬先生は50歳（当時の平均寿命が40歳ほど）で「地球の距離を知りたい」という思いを抱き、商人から測量士になり、日本地図を作り上げた方です。そんな伊能先生は測量に出かける際、安全祈願のため富岡八幡宮に必ず参拝していました。そのことから境内には伊能先生の銅像が建っています。

「もう一度、山歩きの楽しさを味わいたい！」という夢があるなら、散歩の距離を少しずつ延ばしたり、筋トレをしてみたり、低山にハイキングに行ってみたり。足も気持ちも前へ歩き続けるか限り、夢は叶うと思います。そうすればおのずと自信もついてきます！まだまだ楽しみましょう。

富岡八幡宮は富士塚自体はないので、神社と伊能先生の銅像に参拝するツアーに出かけてみてください。

プロフィール／小林知之
太田プロダクション所属の芸人。芸人といいながら日本大学地理学科で学んだ地理好きスキルを使って、地図会社で働いたり、国土地理院で地図の講習をしたり、国旗の本を出したりと、謎のWワークをする二児の父。芸人としては竜兵会所属、コント中心のおもに「つっこみ」と呼ばれる役割を担っている。Instagram：@cobayashitomo