瀬戸内海を一望!あんぱん持って児島竜王山歩き|編集部員の山活LOG
安仁屋 円香
- 2025年01月13日
小豆の生産地として知られている備中(岡山県)。最新号のランドネの特集「あんぱん持って山歩き」では、初めて岡山県・倉敷エリアでの山旅取材を行ないました。倉敷市や、おとなりの総社市で昔から地元の人たちに愛されるあんぱんを買って、目指した山は、JR児島駅から歩き出せる小さな山です。
旅先で見つけた倉敷の小さな名山
本州と四国をつなぐ瀬戸大橋が架かり、繊維産業が盛んなことから国産ジーンズの発祥の地としても知られる児島。この町の西側にそびえる児島竜王山、標高は209.5m。山にまつわる「金の竜と青い竜」の民話が残るなど、地元の人に親しまれています。児島駅を降りてすぐ、児島公園の目の前にそびえる三角形の山が目的地。そこから登山口となる朝日観音堂の入口までは、住宅街が立ち並ぶ舗装路を進んでいきます。
朝の掃除をするお母さんに「おはようございます」とあいさつをすると、バックパックを背負う旅人に、笑顔で「おはよう」と返してくれる。地元の人の日常と交差する山歩き。こんな些細なやりとりがあるだけで、この町と山を好きになったりするものです。この町の人たちは、きっと、目の前にそびえる小さな山とともに暮らし、愛着をもっているのだろうと想像します。
朝日観音堂で手を合わせ、山道を進み木のトンネルを抜けると、青空とそれをバックに佇む鳥居の姿。開けた視界の先には、穏やかな瀬戸内海と、そこに浮かぶ島々。「最高すぎる山をまた見つけてしまった」と、あんぱんを頬張りながら思う時間。旅先で歩ける山を探してみることは、これだからやめられないのです。
鳥居の建つ展望地から、二等三角点のあるピーク(209.5m)までは、尾根道をたどってすぐ。山のなかには、西国三十三番所巡礼のミニ霊場があり、山頂を含め一周約2㎞ の巡拝の道を歩くことも。小さくても、しっかりと山歩き気分を味わえる、まさに倉敷の名山です。
【今回歩いたルート】歩行時間:約1時間40分
JR児島駅→児島公園→朝日観音堂→児島竜王山→朝日観音堂→JR児島駅
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PROFILE
ランドネ / 編集部(ADDIX)
安仁屋 円香
旅と山歩きをミックスした“山旅”が定番のスタイル。訪れた土地で見つけたお土産(コーヒー、布のもの、クラフトビール、郷土玩具、焼き物など)をたっぷりと買いがち。クルマ、スノボ、白濁した温泉も好き。ホームマウンテンは尾瀬。
旅と山歩きをミックスした“山旅”が定番のスタイル。訪れた土地で見つけたお土産(コーヒー、布のもの、クラフトビール、郷土玩具、焼き物など)をたっぷりと買いがち。クルマ、スノボ、白濁した温泉も好き。ホームマウンテンは尾瀬。