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【真鍋未央のランニングフォーム診断&改善メニュー】カカト着地気味

ランニングコーチ真鍋未央さんが、頑張る市民ランナーのフォームをチェック。
いまより美しく、快適に走れるフォームへの改善ポイントや、すぐに取り組めるエクササイズなどをレクチャーします!

【今回のチャレンジャー】
西田晴樹さん

会社の健康診断でメタボと診断されたことで約1年半前にランニングをはじめる。2015年の東京マラソンに当選。継続してトレーニングに取り組み出し、現在は週3〜4回の自己流で5〜15kmのジョグやペース変化走、20〜25kmのペース走などのメニューを組み合わせている。これまで大きな故障はなく、2016年の横浜マラソンを4時間24分の自己ベストで完走。課題はフル後半でのペースダウン。秋の大会でサブフォーを目指している。

西田さんのランデータ

ランニング歴

1年8カ月

月間走行距離

200km

ランニング頻度

週3〜4回

1回あたりの距離

5〜25km

スポーツ歴

テニス

目標

効率的なフォームを身につけて秋にはサブフォー!

【BEFORE】西田さんのフォームをチェック!

【真鍋コーチのフォーム診断】
上体が反り気味になりスムースな体重移動が意識できていません

上半身は体幹部で支えれられていて、無駄な左右のブレはありません。腕振りも比較的スムースに前後に振れています。しかし、腕を引くときに、全体的に上体も引っ張られて、反り気味になっています。このため、着地時に体の重心が後方に残ってしまっています。

NGポイント1:上体はブレてないがカカト着地気味

体幹部の筋力が弱いと、腕の動きによって、上体が左右にブレやすくなってしまう。その点、上体は正面を向いて腕を振れている。足もスムースに前へ蹴り出せているが、カカトに近い場所で着地してしまっているため、姿勢の改善が必要。

NGポイント2:上体が反ってしまい重心移動ができていない

サイドから見ると、姿勢が大きく後傾してしまっている。腕はしっかりと後ろへ引けているが、もう少し肩周りの柔軟性が高いと、上体が引っ張られないスムースな腕振りに変われる。体重移動を意識した、推進力を得やすい前傾フォームの習得が大切。

フォーム改善に役立つエクササイズ&ストレッチ

肩周りの柔軟性を高め腕の可動域を広げる(走る前にリズムよく各30秒ずつ)

肩周りの柔軟性を高めることで、無理なくダイナミックに腕が振れるようになるエクササイズ。両腕を後ろで組み、引き伸ばしてあげる。そのまま、腕を持ち上げるとより効果的。肩周りはもちろん、肋骨周辺の筋肉のストレッチ効果も得られる。

片腕を支えて胸のまわりの柔軟性を高める

柱など捕まるものがある場所で片腕を支え、上体をひねることで肩周りから胸の筋肉をストレッチさせる。

重心移動がスムースになる前傾姿勢を身につける(走る前に10回)

前傾を意識して走り出そう

前傾姿勢を意識づけるエクササイズで、パートナーがいる場合、つま先から頭の上まで一直線になるように意識して体を預ける。前傾姿勢を意識した状態のまま、パートナーにサイドに避けてもらい、そのまま前へと走りだす。自然に足が前へ出せる感覚を身につけたい。

ハムストリングスを強化

より前方への推進力を得やすくするためのハムストリングス強化のエクササイズ。その場で、カカトをお尻まで引き付ける意識で足を持ち上げる。10回ほど繰り返したら、そのまま前へ走り出す。

体幹と裏側の筋肉を集中的に強化するリフトドリル(走る前後に左右10回ずつ)

後ろ側の筋肉を意識しよう

片ヒザを90°ほどに曲げた状態から、一気に上体ごと引き上げる。尻やハムストリングスに力が入っていることを確認。“ベンチ” のように、上に乗られても潰れないくらい安定させる。太モモの裏側を使えるようになり、ヒザやふくらはぎの負担軽減にもつながる。

【AFTER】腕と脚がコンパクトに連動したスマートなフォームに変化

少しアゴを引いて、前傾姿勢を意識するだけで、よりスマートなフォームに変われています。ヒザが高く上がり、重心の上で着地できるようになっています。ブレーキがかからず、以前よりもダイナミックなフォームを手に入れることができています。

上体の前傾を意識することで、反り気味だったフォームが改善されています。重心移動がスムースに変化し、お尻やハムストリングスといった足の裏側の筋肉も使えた効率的な蹴り出しができるようになっています。姿勢改善のためのエクササイズが大切です。

真鍋コーチからのトレーニングアドバイス

サブフォー(4時間切り)のためには平均5分40秒/kmペースです。そのため、日頃の練習から5分30秒を目標ペースにサブフォーのスピードに慣れていくことが大切です。距離を踏むことも大事ですが、スピード練習で刺激を入れたり、エクササイズで効率的かつ無理のないフォームを身につけていきましょう。

西田さんの感想

「ただ走りこめば速くなれるものではないことを知りました。取り組んだ3つのエクササイズはどれもフォーム改善に効果的だと感じました。体幹強化と足の裏側の筋肉を刺激するエクササイズはハードでしたけど、ランニングだけでは得られない刺激が入りました」

動画でもっと詳しくフォーム改善エクササイズをチェック!

コーチ紹介

真鍋未央
現役時代、資生堂で実業団選手として活動した経歴をもつランニングアドバイザー。現在は、楽しく、美しく、速くをモットーに、クラブや企業などを対象にしたランニングイベントを開催。
公式ブログ:「Miobiyori 〜Beautiful Running Life〜

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RUNNING style 編集部

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ランニング初心者から、サブ4を目指す中級者まで楽しめるランニング専門マガジン。トレーニングやアイテムの紹介、トレイルラン、イベントまでさまざまな情報をお届けする。

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