マグロ釣りならココ! 沖縄県久米島のキハダ【後編】
SALT WORLD 編集部
- 2021年08月11日
キャスティング・ハイピッチ系のジギング・スローピッチジャークなど、さまざまなスタイルで楽しむことのできる沖縄県久米島でのキハダ釣り。その中から、後編では近年主流となっているスローピッチジャークでのタックルセレクトを解説。釣行の際の参考にしてほしい。
エサに学習した難攻不落のキハダ攻略最終兵器
近年の久米島では、パヤオ周りで行われるエサ釣りのエサに学習したキハダ、回遊しながら目の前のエサを拾い食いするように捕食しているキハダをジグで攻略するために、スローピッチジャークも釣法をセレクトするアングラーが多い。
キハダ狙いのスローピッチジャークジギングでは、太めのラインを使う。エサ釣りのようにタナをじっくりと探れるためか、通常の速いジギングにはまったく口を使わない魚がヒットする可能性が高い。
使用するロッドは、スローピッチジャークジギング用の3〜4番クラス。PEは2・5~3号、リーダーはフロロの14号だ。
タックルで最も重要なのはリール。エサに学習したキハダを狙うのだから、ジグをエサに見立てて狭いタナをじっくりと誘う必要がある。そのため、ギアはパワーギア(またはノーマルギア)がオススメ。そして、ファイトはロッドを下に向けて主にリールの性能で行うので、ボディやギアの剛性が高く、ドラグ性能のよいモデルを選ぶことが重要だ。
ファイトについては、これは通常のジギングにもいえることだが、パヤオがある場所は水深が1000m以上もあるので、ヒットしたらとりあえずは走らせるだけ走らせるのがコツ。このほうが魚の弱りが早い。しかし、パヤオに近いところではあまり走らせないようにしよう。ただ、大型狙いではパヤオから離れたところを流すので、その心配もない。
▲タックルはジギング(スローピッチジャーク用、速いジャーク用)、キャスティングと用意したい。キャスティングのプラグはフローティングペンシルの他に、ポッパーも有効。ジグは150~300gがメイン。スローピッチジャークで狙う場合はリールが重要で、ボディやギアの剛性が高く、ドラグ性能の優れたものをセレクトしよう。ジグはフォールスピードの違いでセレクトする。
Kumejima Tackle
西本タックル
ロッド/エバーグリーン・ポセイドンスロージャーカー603-4、ディープライナー・ロジカル60・#3
リール/スタジオオーシャンマーク・ブルーヘブンL50Pw、同L50Hi/R(プロト)
ライン/ヨツアミ・オッズポート3号 600m
リーダー/フロロ14号2m
フック/スタジオオーシャンマーク・青技20号、
デコイ・パイク3/0、金龍・ニックプロZ24号
ジグ/ディープライナー・CX、FB、VIB、SPY、SPYナロー、スピンドル 180~250g
椙尾タックル
ロッド/シマノ・オシアプラッガー83MH、プロト80、グラップラー73ML、オシアジガーインフィニティB634、ゲームタイプJ605、マングローブスタジオ・ブルーアイアス642B/TZ
リール/シマノ・ステラ14000XG、ツインパワー14000XG、ステラ8000HG、ステラ6000HG、オシアジガー2001HG
ライン/モーリス・アバニマックスパワー2号、3号、4号、SMP6号、Si-X6号
リーダー/モーリス・バリバスショックリーダー40、60、80、100lb、フロロ12~16号
スナップ/スタジオオーシャンマーク・オーシャンスナップ#4~6
フック/オーシャンツインBBS#1/0~4/0、がまかつ・トレブルSPXH#1〜2/0、バーチカルヘビー5/0、近海ミディアム7/0
ルアー/サプライズ・スギペンフローティング185mm・160mm・40mm、スギペンシンキング145mm・125mm、BlueJack80g・115g・150g
1泊2日の弾丸ツアーも可能。できれば2泊以上で楽しみたい
シーズンともなれば多くの観光客が訪れる久米島ゆえ、各地からのツアーも充実している。今回利用した「ホテルガーデンヒルズ」宿泊のプランも各社旅行代理店で扱っており、たとえばオリオンツアーなら、羽田発2泊3日のプランで、4月のゴールデンウイーク前なら3名一室利用で一人3万円ちょっとだ。
船の手配までは旅行代理店では行っていないことが多いので、それはホテルにお願いするか、自分で直接予約することになる。ちなみに「ホテルガーデンヒルズ」では船の手配も行ってくれる。船はインターネットを検索してもあまりヒットしないので、とくに初めて久米島を訪れるアングラーにとっては嬉しいサービスだ。
船はチャーターのみで、料金は船によって異なるが、およそ一日7万円から7万5000円ほど。加えてパヤオ使用料の5000円が必要となる。エサ釣りの場合は、それプラスエサ代となる(エサの種類と量によって異なるので、船長に要問い合わせ)。
大型の船ともなれば、5~6人であれば広々とジグをしゃくることが可能。一人1万5000円前後の計算なので、それほど高いという印象ではないはずだ。
日程的には、那覇から近い久米島ゆえ、たとえば土日の2日間という弾丸で行くことも可能。各地を土曜日の早朝便で発てば午後から釣りが可能で、翌日は最終便を利用すれば久米島発が午後7時前後なので、まる一日釣りを楽しむことができる。利用空港が羽田であれば夜11時過ぎに空港着となり、台風などで欠航さえしなければ翌朝から出勤も可能だ。
ただ、この日程のデメリットは、1日目の半日が近場のパヤオとなる可能性があること。そこで釣れていればいいが、遠いパヤオで釣れている場合はそこまで行くことができないのだ。
したがって、せっかくマグロの島・久米島まで行くのだから、できれば2泊3日以上のスケジュールを組むことをオススメしたい。2泊3日であれば、まる2日間釣りが可能だ。
旅行のプランニングから船の手配までOK!
●ホテルガーデンヒルズ
多くの遊漁船の基地となっている兼城港まで徒歩2分という、釣り人にとっては絶好の場所に立つホテル。タックルを準備するための釣り人専用部屋をはじめ、無料で使える洗濯機や乾燥機まで完備する。もちろん、荷物を釣行前に送る際は保管しておいてくれる。初めて訪れる人が困るのが船の手配だが、「ガーデンヒルズ」ではそれも行ってくれる。また、魚を発送する際の手配もOK。釣り人にとっては、まさに至れり尽くせりのホテルだ。
住所/沖縄県島尻郡久米島町兼城10-1
TEL/098-985-2117
http://www.gardenhills.jp
▲万全の態勢で釣り人を迎えてくれる「ホテルガーデンヒルズ」。兼城港の目の前に立ち、付近には多くの飲食店もあって食事にも便利。
【この記事は2017年2月現在の情報です】
沖縄県久米島のキハダ【前編】はこちら>>>
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SALT WORLD 編集部
近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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