特性を理解して使い分ければ釣果アップ! 「ポッパー」を使いこなせ!【後編】
SALT WORLD 編集部
- 2021年11月17日
前編に引き続き、今注目を集めているポッパーの効果と使い方を神奈川県平塚市のプロショップ「アングラーズクラブ・ライズ」代表の原田佐敏さんが解説する。
特性を理解して使い分ければ釣果アップ! 「ポッパー」を使いこなせ!【前編】はこちら>>>
ポッパーキハダで最も重要な事柄とは?
原田さんによると、ポッパーの音と泡の効果というのは、釣り人が想像するよりも遥かに大きいという。
「ソナーで見ていると水深70mに映った反応の魚が浮くといいます。そんな状況で連続してルアーをアクションさせてしまうと、キハダが目測を誤ってルアーとはまったく違うところにドバンと出ることがあります。さっきまでルアーがあったところに出ちゃったよ、なんてことになるんです。キハダはその泡と音にロックオンしてしまっているんでしょうね。ニセモノとかホンモノとか考える余裕がないというか(笑)。あっ、と思った瞬間に、そのまま泡と音が出たところに向けて一直線です」
つまり、キハダの泳層が浅ければよいが、泳層が深い場合はそこから海面まで上がって行くのにいくら遊泳力のあるキハダといえども時間がかかる。タイムラグがあるのだ。したがって、アクションさせたら、少しの時間その場に置いておくことが重要だという。
「実は、キハダゲームでポッパーを使う際の基本中の基本テクニックで、最も重要な事柄が、”待つ”ということなんです。これはあまり教えたくないんですけどね……(笑)」
では、どれぐらい待てばよいのだろうか?
「大半の人は、待つといっても長くても5秒程度でしょう。待ち時間が長ければ長いほど、見切られてしまうのではないかとアングラーは考えるからです。キハダ狙いでポッパーを速く動かしている人がいたら、私は内心『やった!』って思いますよ(笑)。隣でアピールしてくれているわけですから。自分はその近くで止めておくだけでいいんです」
5秒と言葉で聞けば短く感じるが、洋上でルアーを何もせずにただ海面に浮かべておく5秒は、かなり長く感じる。だが、状況によってはそれでは短いぐらいなのだ。
「過去には10秒以上待って、置き過ぎちゃった……動かそうかな、と思った瞬間に食ったこともあります。船からキハダまでの水平方向、そして垂直方向(水深)への距離によって、待ち時間は変わります。船から遠くにいればいるほど、そして深くにいればいるほど、待ち時間は長くしたほうがいいということです。最初は3秒、次は5秒といったように、待ち時間を変化させながらどの待ち時間にヒットするのかやってみるといいと思います」
原田さんによると、置いておくスポットも重要だという。
「アクションさせた後に、ポッパー自体が泡から離れた場所にあるとヒット率が下がります。泡から外れないようにすることが重要です」
キハダが遠くから、そして深いところからその泡と音を目掛けて一直線に来るのだとすれば、できるだけ移動させないほうがよいということだ。
ポッパーにはカップの形状、大きさ、角度、ボディの太さ、長さ……など、個性を決める要素が多数あり、非常に奥が深い。最近では様々なタイプのポッパーが各メーカーから発売されている。
今回の原田さんの解説を参考に、各地のキハダシーンでぜひ試してみていただきたい。
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SALT WORLD 編集部
近海から夢の遠征まで、初心者からベテランまで楽しめるソルトルアーフィッシングの専門誌。ジギングやキャスティング、ライトゲームなどを中心に、全国各地の魅力あるソルトゲームを紹介しています。
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