
パールイズミ・プレミアムサミット開発ストーリー ウエア開発者の頭の中|PEARL iZUMi

安井行生
- 2025年03月25日
INDEX
これまでに2度、パールイズミは機能と着心地を追求したフラッグシップラインを発売している。その都度、技術面とデザイン面での挑戦を行い、それを通してメーカーとして成長してきた。2025年、3度目となるフラッグシップライン「プレミアムサミット」を発売。写真だけでは伝わりにくいウエアの性能とその実現方法を、開発担当者に聞いた。
パールイズミ、3度目の飛躍
2008年、プレミアムシリーズ。2019年のヴィジョンシリーズ。これまで2度、パールイズミはフラッグシップラインを発売している。それらによって社内に新たな知見が蓄積され、新しいデザインへの挑戦も行った。ハイエンドモデルの開発と販売は、ウエアメーカーとしての成長を促すプロジェクトでもあった。
その後、東京とパリでオリンピック選手にウエアを供給したことで、トップ選手が要求するレベルのノウハウを獲得する。「それを一般ユーザー向けの製品に落とし込んでみよう」という提案から生まれたのが、ここに紹介するプレミアムサミット。フラッグシップラインとしては3作目となる。
ただし、ウエアの進化は写真では理解しにくい。ステム一体型ハンドルやカムテール形状のフレームチューブやウェーブ状のカーボンリムなどと違って、ウエアにおいて写真が見た者の印象に残すのは主にデザインであり、どこに「オリンピックの痕跡」があるかは直感的には把握できない。ウエアには機材のような軽さや空力性能や剛性○%アップなどのような分かりやすいスペックもないから、フィット感や着心地や快適性よりもカラー・デザインで判断されてしまう。
だからこそ、作り手の話に価値がある。国内ウエアメーカーの最大手であるパールイズミが、新作ウエアを本気で作ったこのタイミングで、それを聞かない手はない。長年、同社で企画開発を担当されている佐藤さんに開発ストーリーを聞いた。これによってウエアへの理解を深めていただければ幸いだ。
「いいウエア」とは
安井:まずお聞きしたいのが、パールイズミが考える「いいウエア」とは何なのか、ということです。
佐藤:一言では言いにくいんですが、我々は「ユーザーさんが求めているウエアがいいウエア」だと考えています。我々は日本のメーカーなので、日本のユーザーさんや選手の声を直接拾って製品に反映させていく。それがいいウエア。
安井:具体的に「ユーザーが求めているもの」とは?
佐藤:いろいろ考えられますね。「体にピタリとフィットしてシワができない」こともいいウエアの条件かもしれないし、「日本の気候にあった生地の性能」もその一つ。ただし選手が求めているものとユーザーさんが求められているものは少し違います。選手は機能を求めます。例えば選手が求める通気性や速乾性はメッシュ生地の採用で実現できますが、透けてしまいますし日焼けもしやすい。選手は透けや日焼けは気にしませんが、一般ユーザーさんが購入される製品としてはそれではいけない。選手が求めており、かつ一般ユーザーの方々にもメリットがある機能を採用します。
安井:なるほど。
佐藤:近年はSNSなどの影響もあって、「ピッタリとしたウエアが欲しい」という声が高まっていますが、実際にユーザーさんが試着されるとタイトすぎて着れないこともかなり多いんです。「ピッタリとしたハイエンドウエアを着たいんだけど、ピッタリすぎて着られない」という声にお応えして、パールイズミではレースフィットとベーシックフィットという2つのフィットを用意しました。
安井:体にフィットさせるというのはサイクルウエアの特徴でもありますが、それだけに普通の服と違って一つのフィッティングがカバーできる体形が絞られますよね。
佐藤:そうなんです。一般的に、タイトなハイエンドウエアには先端の機能を投入して洗練された尖がったデザインにします。一方、誰もが着れるベーシックフィットなモデルは万人受けするように作られます。後者のほうがユーザー数が多いですからね。でも「着られるフィッティングでハイエンドのデザインと品質を」という要望も多く、数年前から同じモデルで2種類のフィッティングをラインナップすることにしたんです。
安井:でもそれをやっているメーカーは少ない。
佐藤:なんせ大変ですから。2つフィットを用意するということは手間が2倍になるということです。生産にあたっては1つのパターンで大量に作れたほうが都合がいい。ただ、今回はその手間をかけてでも幅広い体形の方に満足してほしいと考えました。

“切りっぱなし”は難しい
安井:では本稿のテーマであるプレミアムサミットについて。写真を見れば、誰もが「デザインが変わった」ってことは分かると思うんです。でも、設計やウエアとしての性能は一目見ただけでは分かりにくいですね。プレミアムサミットの特徴を、開発ストーリーを交えて教えてください。
佐藤:プレミアムサミットの開発スタートは、東京五輪の前後です。東京オリンピックで選手にウエアを供給したことで、オリンピックのメンバーからの要望が蓄積され、いい素材も見つかり、それらのノウハウが溜まったところで、「じゃあこれを市販品に反映しよう」と。これがスタートなんです。だからプレミアムサミットのコンセプトは、「選手からのフィードバックを反映させる」こと。
安井:では具体的に各所の説明を。
佐藤:まずは袖のカット。選手から「袖や裾の肌当たりが気になる」という要望をもらい、切りっぱなしを採用しました。カットオフなどとも言われますが、
安井:ハイエンドウエアでは切りっぱなしが増えましたね。
佐藤:はい。でもこの切りっぱなしって、作り方が結構難しいんです。
安井:そうなんですか。切りっぱなしって「切りっぱなし」っていうくらいだから、切りっぱなしでいいんじゃないかと思ってしまいますが(笑)、違うんですか。袖の処理をするほうが「折って縫う」という手間がかかりそうですが。
佐藤:折って縫うのはどんな素材でも対応できるんです。でも切りっぱなしは、切り口で繊維が切れてしまうので、伸ばしたり洗濯したりしているとどんどんほつれてしまうんですね。だから切りっぱなしにしてもほつれないような素材や織り方、混率などを正しく選定しなければいけないんです。そういう素材を作る、もしくは調達する必要があるんですが、選択肢がかなり少ないんです。
安井:知らなかった。
佐藤:あとはメインの素材。現在のウエアは「薄くて軽い」がトレンドなんです。10年前15年前の自転車ウエアの汗の処理って、「素材が汗を吸収して表に出して拡散して乾かす」というものでした。ということは、「素材の中に一旦汗を貯め込む」という考え方なんです。それに対して最近のウエアは、薄くて軽い素材を使って、汗を極力貯め込まない。汗はすぐ下に落ちる。だから汗をかいてもウエアが重くならない。それが最近の主流なんです。
安井:それも知りませんでした。
佐藤:生地には「目付け」という言葉があります。単位面積当たりの重量ですね。例えば今回のプレミアムサミットに使われている生地の目付けは100くらいなんですが、15年くらい前になると160~170くらい。それくらい軽くなってるんです。
安井:なるほど。それは素材そのものの進化によるものなんですか?
佐藤:素材の進化に加えて、編み機の進化ですね。よりハイゲージで編めるようになってきた。
安井:そもそもですが、ウエアに使う生地って、どうやって選定・調達するんですか?素材・生地メーカーのカタログのなかから選ぶ?
佐藤:選定・調達というと語弊があるかもしれません。我々も素材メーカーの展示会などに足を運びますが、自転車ウエアに適した素材って繊維業界としてかなりニッチな需要なので、適したものが少ないんです。海外にはあったりするんですが、透けやすかったりと日本のユーザーに適していないものが多い。なので、パールイズミは素材メーカーと共同開発して自転車ウエア専用の素材を作っています。既存の素材を使うこともありますが、独自開発することのほうが多いですね。
安井:そうなんですか。知らないことだらけだ。
知られざる細かな配慮
安井:他のトピックは?
佐藤:主には先述のような薄くて軽い生地を使っていますが、汗をかきやすい背中にはメインパネルより通気性のいいメッシュ生地を採用しています。ただ、背中に縫い目があると前傾姿勢をとったときに背骨が当たって気になるんです。だから縫うのではなく貼り合わせにしています。
安井:確かに接着ですね。
佐藤:実はこの貼り合わせにもノウハウがあるんです。伸縮性の高い生地を使っているので、ポケットにものを入れるとダラーンと伸びてしまうんです。だから貼り合わせの“のりしろ”部分は、生地をあえて2回折って2回接着してるんです。伸びるんだけど、コシがあるというか。
安井:これ、説明されないと絶対分かんないところですね。見ただけだと「なんだここだけ伸縮性低いな」って思っちゃう。でもあえてそうしていると。
佐藤:そうなんです。背中のポケットも選手からの要望で手を加えました。ジェルなどを食べたあとのゴミってベタベタするでしょう。それをスマホや財布と同じポケットに入れると汚れてしまう。だから通常の3ポケットの上にさらに3つのポケットを付けました。ただ、同じ素材でポケットを二重にすると、せっかく薄くて軽い素材を使っているのに重くなってしまう。だから薄手のメッシュ生地を採用してます。このメッシュ生地も、汗をかいても貼りつきにくいように内側が凸凹しているものを選定し、さらに入れたゴミが走っているときに落ちないように入り口のところに返しを付けています。
安井:作りが細かい。
安井:カッティングについては?
佐藤:自転車の前傾姿勢は、肩甲骨が広がって袖が前を向きますね。だから前身頃は短く、後ろ身頃が長くなります。ただ普通の素材でそういうカッティングで作ると着て直立したときに窮屈になってしまうので、前身頃はしっかりと伸びる素材を使います。また、サイドパネルは真っ直ぐではなく、前傾姿勢をとったときの脇腹のラインに沿うようにアールを付けています。それに伴って前身丈と後ろ身丈にも差を付けてます。袖の付け方にもノウハウがあります。普通、袖の付け根は丸くなってるんですが、あえて尖らせてるんです。
安井:どこですか?あぁ、ここですか。ここもこうやって言われないと全く意識しませんね。これにそんな意図があるんですか。
佐藤:それによって遊びを作って、袖を動かしやすくしてるんです。ロードバイクって上半身を固定するイメージがありますが、ダンシングをしたりポケットに手を回したりと、結構腕を使ってるんです。そういう動きがしやすいように工夫してます。
ビブはどこを吊るべきか
安井:では自転車用ウエアの命でもあるパンツについては。
佐藤:パンツに関しても、選手は驚くほど細かな要望を出してきますが、一番は太もも付け根の皺ですね。できるだけ付け根に皺ができないほうがいい、と。それに応えるため、カッティングの工夫に加えて、今回はなるべく皺ができないような生地を使いました。この生地、触っていただけると分かるんですが、滑らかで伸縮性があるというよりは、張りがあるような感じでしょう。
安井:あぁ確かに。今までの高級ウエアのようなソフトな感じではなく、ちょっと紙っぽい感じ。
佐藤:今までの生地は柔らかく伸びて柔らかく戻るんです。ビヨ~ンという感じ。でもそれだと人間の脚の付け根にできる皺に追従しちゃうんです。でも今回採用した素材は、皮膚の皺を抑えてくれるような張りがあるので、皺ができにくいんです。厚みも従来の半分くらいなので、より薄く軽いパンツができます。
安井:なにも知らずにこの生地だけ触ると、「なんかソフトで滑らかじゃないなあ」なんて感じてしまいますが、それには理由があると。
佐藤:そうなんです。あと選手は「縫い目が肌に当たって気になる」と言うので、このパンツは縫い目を可能な限り減らしています。通常のパンツは片側3~4枚、計6~8枚で作ることが多いんですが、このプレミアムサミットは全部で3枚のパネルでできているんです。また、裾とウエスト部分は共にカットオフです。
安井:ビブの部分もちょっと不思議な作りですね。
佐藤:ビブ部分はメッシュになっていて通気性がいいんですが、それだけではないんです。外側から見ると分かりにくいんですが、このビブは実はパッドの近くに繋がってるんです。そもそも、ビブで吊りたいのは腰回りの生地ではなく、パッドですからね。だからできるだけパッドの近くを引っ張る作りにしています。こうすることでパッドがより股間にフィットするんです。
安井:おおー本当だ。裏返すとビブの付け根がパッドに繋がってるのが分かりますね。面白い。こういう作りはプレミアムサミットが初ですか?
佐藤:初です。パッドでもいろいろな工夫をしてるんですが、パッド単体で体に添わせるのは難しいんですよ。なのでビブにも協力してもらって、しっかりとフィットさせると。システムとして考えたわけです。
脚は左右別々の動くのに……
佐藤:そこにくっ付いてるパッドの作りもまた変わってて。
安井:パッドは新規開発ですか?
佐藤:そうです。3D-F3というパッドなんですが、3つのコンセプトがあります。まず一つはフラット。普通はパッドの表面に溝を付けて、それを折れ線として使って曲げて肌にフィットさせるんですが、3D-F3ではあえて溝をなくしました。折れ曲がると、そこが角になって肌に当たって、股ズレの原因になるんです。だからこれでは凹凸をできるだけなくしてフラットにしました。
安井:F3のFはフラットのFですね。
佐藤:そうです。2番目のFはフロート。実はこのパッド、パンツから浮いてるんです。通常は貼り合わせて作るので、伸びにくいんです。でも3D-F3はパッドの表と裏が完全に分離されているので、表は表で伸びて、裏は裏で伸びる。だから体にフィットしやすくなるんです。
佐藤:3つめのFはフレキシブルのF。よくよく考えれば、ペダルを回しているときって、右脚が下がってるときは左脚は上がってますね。左脚で踏んでるときは右脚は上がっている。
安井:はい。当然ですね。
佐藤:そう。ってことは、必ず左右がちぐはぐに動くわけですね。
安井:確かに。
佐藤:だからパッドの後ろの部分は左右別々に動く必要がある。
安井:言われてみりゃそうですね。
佐藤:で、パッドの後ろに大きな切れ目を入れたんです。そうすることでパッドが左右別々の動きができるようになる。
安井:うーんなるほど。シンプルなソリューションですが理にかなってます。
佐藤:さらに、こうすることで人それぞれのお尻の形に合わせて適正な位置にパッドが来やすくなる。そういうパッドをビブでしっかりと吊って股間にぴたりとフィットさせると。
安井:面白い。それで3つのFだと。
佐藤:はい。これ、作るのが結構難しいので、製造の現場には「ええー?」って言われました(笑)。「パッド、縫い付けるの?」って。
安井:通常のパッドは接着ですもんね。
佐藤:そうです。でもこのフロート構造を接着でやろうとすると接着強度が出ないので、縫うしかない。パッドの素材にも工夫があって、グレーの部分とブルーの部分では密度を変えてるんです。ブルーのほうが密度が高く、グレーの部分が密度が低い。座って座骨が当たるのはブルーのほうで、グレーが横に分散させていく。
安井:一種類だと底付きしちゃう?
佐藤:そうです。進化幅が結構大きいパッドだと思います。
安井:そもそもですが、パッド専門メーカーのパッドを使うウエアメーカーも多いですが、パールイズミはパッドを独自開発してますよね。その理由は?既存のパッドを流用したほうが簡単だと思いますが。
佐藤:パッドメーカーってヨーロッパの会社が多いんですが、日本人の座骨の形と欧米のそれとではかなりの差があるんです。
安井:日本人に合わせるためには独自開発が必要だと。
佐藤:そうです。我々はパッド開発時に石膏型を作ったりもしてます。ほぼ裸の状態で自転車に乗った体勢をとり、その状態のまま腰の周りに箱を作って、そこに石膏を流し込んで型をとります。
安井:想像するとすごい絵面ですね。
佐藤:はい。さすがに写真はお見せできません。
安井:見たいような見たくないような……。
佐藤:(笑)。それをもとに「パッドのここは○mmにすべきだ」という検討を行いました。3Dスキャンでもデータを取ってますが。
デザインの苦悩
安井:最後はグラフィックデザインについて。
佐藤:デザインも社内で行ってます。3色用意したのは、できるだけ人それぞれの好みに寄り添えるように。落ち着いたトーンのウエアが好まれるようになってきたなかで、できるだけ多くの方に選んでほしいという思いから、カラーバリエーションを吟味しました。袖の部分は山の稜線をイメージしてるんです。サイクリストの皆さんが持つ『目指すべきゴール』を山の頂に見立てて、それに向かって走っていくというイメージをデザインに落とし込みました。



ビブパンツもブラック、ホワイト、ネイビーの3色。落ち着いたトーンのウエアが好まれるようになってきたなかで、できるだけ多くの方に選んでほしいという思いから、カラーバリエーションを吟味したという。ちなみに、ホワイトのビブパンツにだけ内側に当て布が縫い付けてあり、汗をかいても透けにくいよう配慮されている。
安井:自転車ジャージのデザインといえば、二十年前はプロチームジャージが当たり前で、「自転車ウエア=派手でレーシーなもの」でしたね。焦点は「どのチームのジャージを選ぶのか」だったりもしました。でも最近はシンプルで落ち着いたトーンのカラーが増えました。そういう世の中のトレンドと、パールイズミのお客さんの要望との乖離ってあるんですか?
佐藤:我々の製品を買っていただくお客さんって、ものすごく年齢層が幅広いんです。10代から60代までいらっしゃいます。最近のトレンドである落ち着いた無地のカラーを好まれる方もいらっしゃれば、派手なデザインを求められる方もいらっしゃいます。それらのバランスをとる必要があるんですね。
安井:他のブランドだと「我々のカスタマーはこういう趣向だ」と決められるのかもしれませんが、パールイズミはお客さんが幅広いし、日本全国で入手できるから、デザインの方向性も一つに絞って決めてしまうわけにはいかず、総合ブランドならではの難しさがあると
佐藤:そうです。
安井:そういう意味では、今回のプレミアムサミットのデザインは結構冒険なのでは?
佐藤:冒険したと思いますよ。
安井:今回、ジャージの作り、パンツの作り、デザインと、見た目だけではなく中身もがらりと変わったように思いますが、開発サイドとして満足度は?
佐藤:なんて答えればいいのかな……100点ではないです。まだやれることはあると思いますし、ユーザーさんの要望はこれからもっと出てくるでしょう。こっちが100点だと思っても、すぐに違う要望が出てくる。だからできた瞬間は100点かもしれませんが、次の日から90点になって80点になって……と下がってくものだと思います。また、値段が高くなってもいいのであれば、いいものは作れるんです。でもそれではお客さんの手が出なくなってしまう。だからこれからもお客さんが手に取りやすい範囲でいいものを作っていきたい。そういう意味で今回のプレミアムサミットは結構いいウエアになっていると思います。できるだけ多くの人に着て満足感を味わってほしいですね。ちなみに、今回のプレミアムサミットで培われた技術は今後他の製品にも広めていきます。
安井:ありがとうございました。
たった1時間半ほどの取材だったが、自転車用ウエアに関する理解が一気に深まった。知らないことがまだまだたくさんあることを痛感した。もちろん、正しい理解の最終段階は、実際に着てみることだ。執筆時はまだ入荷前だったが、ショップに入ったら買ってみるつもりである。どの色も魅力的だが、今乗っている自転車と同じ配色(ブラック×グレーにピンクの差し色)のブラックに決めている。
佐藤 充(パールイズミ 生産部 デザイン課次長)
スキーや登山、クライミング、MTBにロードと幅広くアウトドアスポーツを楽しむスポーツマン。自転車を趣味としていたこともあり、パールイズミに入社する。ウエアの企画や素材開発などに携わる。
レーサーからホビーまでフィットするフラッグシップライン PREMIUM SUMMIT(プレミアムサミット)
プレミアム サミット レース ジャージ、プレミアム サミット ベーシック ジャージ
¥19,800(税込)



ジャージは写真の3デザイン。「袖の部分は山の稜線をイメージしました。サイクリストの皆さんが持つ『目指すべきゴール』を山の頂に見立てて、それに向かって走っていくというイメージをデザインに落とし込みました」(佐藤さん)。ジャージにはタイトなレースフィットと、比較的余裕があるベーシックフィットの2種類が用意される。

プレミアム サミット ビブパンツ
¥23,100(税込)



ビブパンツもブラック、ホワイト、ネイビーの3色。落ち着いたトーンのウエアが好まれるようになってきたなかで、できるだけ多くの方に選んでほしいという思いから、カラーバリエーションを吟味したという。ちなみに、ホワイトのビブパンツにだけ内側に当て布が縫い付けてあり、汗をかいても透けにくいよう配慮されている。

- BRAND :
- Bicycle Club
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