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イタマル・アインホルンが2年連続高雄市でスプリント勝利|ツール・ド・台湾第4ステージ

3月19日(水)、台湾の高雄市でツール・ド・台湾の第4ステージが開催された。途中何度か逃げが形成されるもののメイン集団から大きなリードを得ることはできず、最後は大集団でのゴールスプリントとなり、スプリントを制したイタマル・アインホルン(イスラエル・プレミアテック、イスラエル)が優勝を飾った。総合リーダーは中間スプリントでボーナスタイムを獲得したブレイディ・ギルモア(イスラエル・プレミアテック、オーストラリア)がチームメイトのモーリッツ・クレッチー(イスラエル・プレミアテック、ドイツ)と同タイムになり、リーダージャージを獲得した。

高雄市での146.4km、中間スプリントと山岳ポイントは3か所

3月16日から20日までの5日間、全628.66kmで争われるツール・ド・台湾。4日目となる第4ステージは高雄市の佛光山佛陀紀念館から高雄國家體育場までの146.4kmで行われた。コース途中には3つの山岳ポイントがあるものの長い登りはなく、最後は大集団でのスプリントが予想されるステージとなった。

しかし昨年の同ステージでは30名の大集団が逃げ切ったこともあり、また総合争いも秒差の接戦となっていることから、どのような展開が起きてもおかしくない状況だった。この日も引き続き天気は曇りであったが、レースが進むにつれ台湾を南下してきたこともあり気温は20度前後と、今回のツール・ド・台湾では比較的暖かい一日となった。

途中の逃げは吸収され、集団スプリントに

レースは現地時間10時にスタート。スタートからアタック合戦となったものの、なかなか逃げは決まらず、集団のまま最初のスプリントポイントへと向かった。最初のスプリントポイントは前日ポイント賞を失ったブレーク・クイック(ルージャイ・インシュアランス、オーストラリア)が先頭で通過。総合争いが秒差の戦いとなっていることもあり、2番手以降は総合上位勢の争いとなり、2番手はロレンツォ・クアルトゥッチ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ、イタリア)、3番手はジョルディ・ロペス(エウスカルテル・エウスカディ、スペイン)が通過した。これによりクアルトゥッチは暫定で総合4位と順位を1つ上げることに成功した。

その後、残り90km地点で小石祐馬(JCLチームUKYO)、ニコロ・ガリッボ(JCLチームUKYO、イタリア)、ランデル・ロークス(ユニベット・ティテマ・ロケッツ、ベルギー)、タリレーン・ウェルシュ(シーキャッシュ・ボディラップ、オーストラリア)、沢田時(宇都宮ブリッツェン)、イェルーン・メイエルス(ヴィトリアスポーツ・プロサイクリング、オランダ)という6名の逃げが形成された。メイン集団から大きなリードを得ることはできなかったものの、2つの山岳ポイントはこの集団が先頭で通過。前日の1級山岳を先頭で通過したロークスもポイントを積み重ね、マティアス・ブレインホイ(トレンガヌサイクリングチーム、デンマーク)を1ポイント上回り山岳賞のリーダーとなった。

しかしこの逃げも長くは続かず、3つ目のKOMポイントを前に逃げがシャッフル。総合2位のブレイディ・ギルモアと総合8位のダニエル・カビア(ブルゴス・ブルペレット・BH、スペイン)が先頭に立ち、ウェルシュが逃げ残って先頭は3名となった。KOMポイントでは大きな争いはなく、2つ目の中間スプリントポイントへと進んだ。スプリントポイントはギルモアが先頭で通過し、3秒のボーナスタイムを獲得して暫定総合首位に浮上した。

この逃げも残り28kmで吸収され、新たに総合7位のシモーネ・ラッカーニ(JCLチームUKYO、イタリア)、ガリッボ、リカルド・ツォイドル(リンコウ・アドヴァリクス、オーストリア)、メトケル・エヨブ(トレンガヌサイクリングチーム、エリトリア)、ダニエルヴェン・カリニョ(ヴィクトリアスポーツ、フィリピン)、ミケル・ライム(クイックプロチーム、エストニア)、ディラン・ホプキンス(ルージャイ・インシュアランス、オーストラリア)という7名の逃げが形成された。最後の中間スプリントポイントはガリッボのアシストを受ける形でラッカーニが先頭で通過した。

この逃げは残り5kmまで粘ったものの、最終的に集団に吸収され、レースは大集団でのゴールスプリントとなった。まず良い態勢を作ったのはクイックプロチーム。逃げ集団に乗っていたライムを含む5名で残り3kmで集団の先頭に立った。そのままレースの主導権を握るものの、イスラエル・プレミアテックのトレインと入り混じる形で残り500mの最終コーナーへ。2つのチームが入り乱れる中、ギルモアの後方からカールパトリック・ラウク(クイックプロチーム、エストニア)が先行した。しかしエーススプリンターのマルティン・ラース(クイックプロチーム、エストニア)の姿は不在だった。ラウクの後方からイタマル・アインホルンが加速すると、誰も並ばせることも許さず優勝を決めた。2位にはフィリッポ・フォルティン(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)、3位にはポール・エヌカン(エウスカルテル・エウスカディ、フランス)が入った。

2年連続の高雄勝利を飾ったアインホルン、日本勢は岡本が8位

アインホルンは27歳のスプリンター。ジュニアからアマチュア時代をベルギーやフランスなどで過ごし、2019年にプロデビュー。パリオリンピックにも出場するなどイスラエルのトップ選手として活躍している。昨年のツール・ド・台湾でも同じ高雄市のステージで優勝しており、これがプロ通算14勝目となった。

レース後、アインホルンは「逃げに大きなリードを許さず、危険な選手を逃がさないようにした。チームとして本当に良い仕事ができた」とレース展開を振り返った。スプリントについては「他のチームを利用して最後の10kmを引っ張ってもらい、残り1.5kmでチームメイトが良い位置に連れて行ってくれた。あとは良いスプリントができて、勝つことができた」と勝利の瞬間を語った。さらに「同じタイムでレースをリードしている2人のライダーがいる。明日はジャージを守り、もう1ステージ勝つために全力を尽くす」と、最終ステージへの意気込みを語った。

日本チームとしてはアンドレア・ダマート(JCLチームUKYO、イタリア)の4位が最上位となり、日本人では単独で位置取りを行っていた岡本隼(愛三工業レーシングチーム)の8位でフィニッシュが最上位だった。ほぼ横並びで岡篤志(宇都宮ブリッツェン)が10位、黒枝士揮(スパークルおおいた)が11位でフィニッシュした。

総合争いでは中間スプリントでボーナスタイムを獲得したギルモアがチームメイトのモーリッツ・クレッチー(イスラエル・プレミアテック、ドイツ)と同タイムで並び、リーダージャージを獲得。ギルモアは「明日イエロージャージを獲得するのは私かチームメイトのどちらであろうと、チームのためにイエロージャージを守れるのは興奮する」とレース後に語った。

ポイント賞争いでは中間スプリントを獲得したクイックが首位を奪還。しかし1ポイント差でアインホルンが追走しており、第5ステージのフィニッシュまで熱い戦いとなりそうだ。

最終の第5ステージには山岳ポイントがないため、ロークスが完走さえすれば山岳賞が確定となる。ロークスは「今日のペースはとても速かった。幸運にも先頭にいて、スムーズに山岳王の称号を獲得できた」と語った。

最終となる第5ステージは新たに開催されるステージで、高雄市や屏東県の12の歴史的な客家集落を巡るルートとなる。美濃客家文物館から六堆客家文化園区までの146.4kmで行われる予定だ。途中2つの中間スプリントでは総合争いのためにボーナスタイムを獲得すべく、総合上位勢の争いになることも予想され、最後は大集団でのゴールスプリントとなりそうだ。

リザルト

第4ステージ

1位 イタマル・アインホルン(イスラエル・プレミアテック、イスラエル) 3h08m34s
2位 フィリッポ・フォルティン(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)
3位 ポール・エヌカン(エウスカルテル・エウスカディ、フランス)
4位 アンドレア・ダマート(JCLチームUKYO、イタリア)
5位 カールパトリック・ラウク(クイックプロチーム、エストニア)
6位 ダヴィデ・ボンボイ(ユニベット・ティテマ・ロケッツ、ベルギー)
7位 ブレーク・クイック(ルージャイ・インシュアランス、オーストラリア)
8位 岡本隼(愛三工業レーシングチーム、日本)
9位 ゲオルギオス・バグラス(ブルゴス・ブルペレット・BH、ギリシャ)
10位 岡篤志(宇都宮ブリッツェン、日本)

総合成績

1位 ブレイディ・ギルモア(イスラエル・プレミアテック、オーストラリア) 11h10m50s
2位 モーリッツ・クレッチー(イスラエル・プレミアテック、ドイツ)
3位 ジョルディ・ロペス(エウスカルテル・エウスカディ、スペイン) +06s
4位 ロレンツォ・クアルトゥッチ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ、イタリア)
5位 ジャコモ・バッラビオ(リンコウ・アドヴァリクス、イタリア)+07s
6位 ステファン・デボッド(トレンガヌサイクリングチーム、南アフリカ) +11s
7位 シモーネ・ラッカーニ(JCLチームUKYO、イタリア) +12s
8位 ダニエル・カビア(ブルゴス・ブルペレット・BH、スペイン) +15s
9位 ウィリアム・ヘファナン(シーキャッシュ・ボディラップ、オーストラリア) +17s
10位 シャビエル・イササ(エウスカルテル・エウスカディ、スペイン)

ベストアジアンライダー賞首位

小石祐馬(JCLチームUKYO)

ポイント賞首位

ブレーク・クイック(ルージャイ・インシュアランス、オーストラリア)

山岳賞首位

ランデル・ロークス(ユニベット・ティテマ・ロケッツ、ベルギー)

チーム総合成績首位

エウスカルテル・エウスカディ

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せいちゃん

せいちゃん

稲城FIETSクラスアクト所属のJプロツアーレーサー。レースを走る傍ら、国内外のレースや選手情報などを追っている。愛称は「せいちゃん」のほか「セイペディア」と呼ばれている

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