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サルビー圧巻の2連勝!リーニン・スターが開幕3連勝飾る|ツアー・オブ・タイランド第3ステージ

3月26日(水)、ツアー・オブ・タイランド(UCIアジアツアー2.1)の第3ステージが、サケーオ県のアランヤプラテートからワンナムイェンまでの135kmで開催された。今大会初のカテゴリー4山岳ポイントが2箇所設定された丘陵ステージは、序盤から形成された逃げと、それを追うメイン集団の攻防が終盤まで繰り広げられたが、最後は集団スプリントに持ち込まれた。前日覇者のアレクサンダー・サルビー(リーニン・スター、デンマーク)が再び力強いスプリントで他を圧倒し、ステージ2連勝を達成。所属するリーニン・スターは開幕から無傷の3連勝を飾った。新城幸也(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)はこのステージを先頭と同タイムの25位でフィニッシュしたが、総合順位を一つ落とし3位となっている。

序盤の攻防と3名の逃げグループ形成

タイ東部のサケーオ県を舞台とする第3ステージ。2.6kmのローリングスタートを経てアクチュアルスタートが切られると、序盤からアタックが活発にかかる。総合リーダージャージを擁するリーニン・スターは、クリスティアン・ライレアヌ(ルーマニア)らが集団前方でフィルター役となり、危険なメンバーを含む逃げを潰していく動きを見せる。

アタックと吸収が繰り返される中、レース開始から30kmを過ぎたあたりで、ルーク・バーンズ(セブンイレブン・クリック・ロードバイクフィリピン、オーストラリア)、キム・ジンウン(KSPOプロフェッショナル、韓国)、そして地元タイナショナルチームのトゥラトーン・ソーサラムの3名が抜け出しに成功。メイン集団はこの逃げを容認し、タイム差は一時3分以上にまで拡大した。

逃げる3名は協調してローテーションを回し、42.2km地点に設定された最初の中間スプリントポイントへ。ここではソーサラムが先着を果たした。勢いに乗るソーサラムは、続く55.2km地点の最初の山岳ポイント(カテゴリー4)も先頭で通過。山岳賞ポイントと、この日の敢闘賞獲得に向けて大きく前進した。

リーニン・スターが主導権、中間スプリントで集団は一つに

メイン集団は、総合リーダージャージ(シモン・ペロー)とポイント賞ジャージ(アレクサンダー・サルビー)を擁するリーニン・スターが完全にコントロール下に置く。途中、ウズベキスタンやマレーシアのナショナルチームなどが追走のアタックを試みる場面もあったが、リーニン・スターは冷静に対処し、集団のペースを維持しながら逃げとのタイム差を徐々に詰めていく。

92.7km地点に設定された2回目の中間スプリントポイントが近づくと、スプリントポイントとボーナスタイムを狙うチームが集団のペースを一気に引き上げる。逃げていたバーンズ、キム、ソーサラムの3名はスプリントポイント手前で吸収され、勝負は集団でのスプリント合戦へ。ソリューションテック・ヴィーニ・ファンティーニのロレンツォ・クアルトゥッチ(イタリア)が、僅差の勝負を制してポイントを獲得した。

中間スプリントからわずか3km強で迎えた2回目の山岳ポイント(カテゴリー4)では、スプリント後のカウンターアタックから抜け出したタナカン・チャイヤソムバット(タイランドコンチネンタル、タイ)が単独で先頭通過を果たした。

終盤のアタックと緊迫の追走劇

全ての中間ポイントと山岳ポイントを通過し、レースはフィニッシュに向けた最終局面へ。残り距離が30kmを切ったところで、前日も逃げたケイン・リチャーズ(ルージャイ・インシュランス、オーストラリア)と、サイラス・モンク(FNIX・SCOM・ハンシャン、オーストラリア)という強力なオーストラリア人選手2名がアタックを敢行。協調してハイペースを刻み、メイン集団との差を広げにかかる。

メイン集団では、リーニン・スターが追走のペースを上げるものの、逃げる2名の勢いは衰えず、タイム差は一時30秒以上にまで開いた。スプリント勝負に持ち込みたいリーニン・スターにとっては予断を許さない状況となる。

総合リーダージャージを守りたいリーニン・スターは、エーススプリンターのサルビーを勝たせるため、そしてリーダージャージを守るために総動員体制で追走。総合リーダーのシモン・ペロー(スイス)自らも集団前方に出て牽引に加わるなど、必死の形相で前を追う。その結果、残り10kmでタイム差は20秒を切り、残り1kmを示すフラム・ルージュ手前で、ついに粘るリチャーズとモンクを吸収。勝負は集団スプリントへと持ち込まれた。

集団スプリントへ、サルビーが圧巻の連勝

最終ストレートに向けて、各チームがスプリンターを発射させるための位置取り争いを激しく繰り広げる。ソリューションテック・ヴィーニ・ファンティーニ、セントジョージコンチネンタル、そしてリーニン・スターなどがトレインを組んで集団前方を固める。

残り200m、リーニン・スターの完璧なリードアウトから発射されたアレクサンダー・サルビーが、力強くペダルを踏み込む。後続の追撃を寄せ付けない圧倒的な加速力を見せつけ、フィニッシュラインに一番乗り。前日に続くステージ2連勝を飾った。

2位にはニコラス・ケルグズー (セントジョージコンチネンタル、ニュージーランド)、3位にはワン・アブドゥル・ラーマン・ハムダン(トレンガヌサイクリング、マレーシア)が入った。

各賞ジャージの行方と敢闘賞

この結果、個人総合リーダージャージはシモン・ペロー(リーニン・スター、スイス)が、ポイント賞ジャージはステージ2連勝のボーナスタイムも獲得したアレクサンダー・サルビー(リーニン・スター、デンマーク)がそれぞれキープ。リーニン・スターが主要ジャージを独占する状況が続いている。ベストアセアンライダー賞は、ワン・アブドゥル・ラーマン・ハムダン(トレンガヌサイクリング、マレーシア)へと移動した。

この日の敢闘賞は、ステージ前半の大部分を逃げ続け、最初の中間スプリントと山岳ポイントを先頭通過したトゥラトーン・ソーサラム (タイナショナルチーム)が獲得した。

第4ステージは山岳フィニッシュへ

翌日の第4ステージは、ワンナムイェンからパンシーダー国立公園までの121.5km。フィニッシュ地点にはカテゴリー3の山岳ポイントが設定されており、これまでの平坦ステージとは異なり、登坂力が求められる。登れるスプリンターやパンチャータイプの選手に向いたコースレイアウトであり、総合争いにも動きが出る可能性がある。リーニン・スターのステージ4連覇なるか、それとも他チームが一矢報いるのか、注目が集まる。

新城幸也コメント

最初の山岳ポイントを超えていく新城 Photo Miwa ARASHIRO

『昨日アレッサンドロが落車して、あまり状態は良くないので、今日は実質3人(アルノー、ロレンツォ、自分)でレースをすることになった。チームとしては、大人数の逃げには対応して、逃げ遅れないことが目標だった。

レース中にタイチームの友達から、コースにグラベル区間があることを教えてもらった。これはラッキーだった。グラベル区間の距離は1kmぐらいだったが、準備ができているのと、知らないでグラベルに突っ込むのとでは大違いだから。

そのグラベル区間では逃げと2分以上のタイム差があったのだが、アタック合戦が再開してしまい、中盤で逃げを捕まえてしまった。その最中にフィリッポがまた落車してしまう。再び集団に復帰してきたが、2日前にも落車しているから、とてもキツそうだった。

アタック合戦中に山岳ポイントがあり、そこまででリーダーチームが崩壊し始めているのを見て、山岳ポイント通過後に攻撃してみた。少し間を抜け出すことはできたが、リーダー自ら集団を牽引してきて、攻撃は不発に終わった。

フィニッシュはスプリントになったので、昨日ステージ2位になったロレンツォで今日もスプリントをすることに。アルノーもリードアウトを手伝ってくれて、3人しかいなかったけど、最高のリードアウトができたと思う。

明日のフィニッシュは1.5kmの登り。ロレンツォが得意なフィニッシュなので、明日こそはステージ優勝したい。』

トップと同タイムの集団内、25位でフィニッシュした新城 Photo Miwa ARASHIRO

第3ステージ リザルト

1位 アレクサンダー・サルビー(リーニン・スター、デンマーク) 3h00m25s
2位 ニコラス・ケルグズー (セントジョージコンチネンタル、ニュージーランド)
3位 ワン・アブドゥル・ラーマン・ハムダン(トレンガヌサイクリング、マレーシア)
4位 トム・セクストン(セントジョージコンチネンタル、ニュージーランド)
5位 ロレンツォ・クアルトゥッチ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ、イタリア)
6位 エフゲニー・ギディッチ(チャイナグローリー・メンテック、カザフスタン)
7位 ロイ・エーフティング(FNIX・SCOM・ハンシャン、オランダ)
8位 ディラン・ホプキンス(ルージャイ・インシュランス、オーストラリア)
9位 ジュリアン・アビ・マニュ(インドネシアナショナルチーム)
10位 パク・コンウ(LXサイクリング、韓国)

個人総合成績(第3ステージ終了時点)

1位 シモン・ペロー(リーニン・スター、スイス) 8h47m08s
2位 アレクサンダー・サルビー(リーニン・スター、デンマーク) +02s
3位 新城幸也(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ) +04s
4位 ロレンツォ・クアルトゥッチ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ、イタリア) +16s
5位 ニコラス・ケルグズー (セントジョージコンチネンタル、ニュージーランド) +19s
6位 ワン・アブドゥル・ラーマン・ハムダン(トレンガヌサイクリング、マレーシア) +21s
7位 アレクサンドル・シャコトコ(FNIX・SCOM・ハンシャン、ロシア)
8位 エフゲニー・ギディッチ(チャイナグローリー・メンテック、カザフスタン) +22s
9位 クリスティアン・ライレアヌ(リーニン・スター、ルーマニア)
10位 ケイン・リチャーズ(ルージャイ・インシュランス、オーストラリア)

各賞リーダージャージ

ポイント賞:アレクサンダー・サルビー(リーニン・スター、デンマーク)

ベストアセアンライダー賞:ワン・アブドゥル・ラーマン・ハムダン(トレンガヌサイクリング、マレーシア)

第3ステージ敢闘賞

トゥラトーン・ソーサラム (タイナショナルチーム)

チーム総合成績首位

リーニン・スター

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せいちゃん

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稲城FIETSクラスアクト所属のJプロツアーレーサー。レースを走る傍ら、国内外のレースや選手情報などを追っている。愛称は「せいちゃん」のほか「セイペディア」と呼ばれている

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