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ツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアの出場チームが決定 アラフィリップのチューダーがツール初出場

ツール・ド・フランスを主催するA.S.O.(アモリ・スポル・オルガニザシオン)が3月31日、2025年大会に出場する23チームを正式に発表。ワイルドカード(主催者推薦)として、トタルエネルジー、ウノエックス・モビリティ、そして初出場となるチューダープロサイクリングチームが選出された。

昨年から1増の23チームが出場

世界最大のロードレースとして大きな注目を集めるツールの出場チームは、まず18のUCIワールドチーム(第1カテゴリー)が自動招待として決定。さらに、UCIプロチーム(第2カテゴリー)の中で昨シーズンのワールドランキングにおける上位2チームに出場権が与えられる。今回はイスラエル・プレミアテックとロットに出場資格が付与されている。

そして、残りの枠がワイルドカードとなり、第2カテゴリーの中から主催者の意向に沿って出場チームを決めることができる。その結果、2025年大会にはトタルエネルジー、ウノエックス・モビリティ、チューダープロサイクリングがツールのスタートラインにつくことが正式に決まった。

ジュリアン・アラフィリップ擁するチューダープロサイクリングのツール初出場が決まった © A.S.O./Billy Ceusters

トタルエネルジーは地元フランスの伝統チームとして、ツールの常連として知られる。前回大会では第9ステージでアントニー・テュルジス(フランス)が勝利している。

ノルウェー籍のウノエックス・モビリティは、一昨年、昨年に続く3度目の出場。今季は27選手が所属し、ノルウェーまたはデンマーク国籍の選手で編成。今年に入りすでに8勝を挙げており、3月1日のオンループ・ニュースブラッド(UCIワールドツアー)ではソーレン・ヴァーレンショルト(ノルウェー)が優勝。戦力的にはワールドチームと遜色はなく、今年のツールでは初勝利を狙う。

初出場を決めたチューダープロサイクリングは、2018年に発足したスイスサイクリングアカデミーを前身とし、2022年に高級時計メーカーのチューダー社をタイトルスポンサーに迎え現体制に。翌年にUCIプロチームとなり、以降着実にチーム力を高めてきた。特に今シーズンは、過去2回ロード世界王者に輝いているジュリアン・アラフィリップ(フランス)と、パンチャーのマルク・ヒルシ(スイス)の獲得に成功。補強に成功したこともあり、ツール出場が有力視されていた。なお、チームオーナーはかつてタイムトライアルや北のクラシックで一時代を築いたファビアン・カンチェラーラ氏が務めている。

晴れて出場が決まった23チームは、フランス北部の街・リールで7月5日に開幕する2025年大会で熱戦を繰り広げることとなる。

7月5日に全23チームがツールのスタートラインにつく(写真は2024年大会) © A.S.O./Charly Lopez

ツール・ド・フランス2025 出場チーム

UCIワールドチーム

アルペシン・ドゥクーニンク(ベルギー)
アルケア・B&Bホテルズ(フランス)
バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)
コフィディス(フランス)
デカトロン・AG2Rラモンディアール チーム(フランス)
EFエデュケーション・イージーポスト(アメリカ)
グルパマ・FDJ(フランス)
イネオス・グレナディアーズ(イギリス)
アンテルマルシェ・ワンティ(ベルギー)
リドル・トレック(アメリカ)
モビスター チーム(スペイン)
レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)
スーダル・クイックステップ(ベルギー)
チーム ジェイコ・アルウラー(オーストラリア)
チーム ピクニック・ポストNL(オランダ)
チーム ヴィスマ・リースアバイク(オランダ)
UAEチームエミレーツ・XRG(UAE)
XDS・アスタナ チーム(カザフスタン)

2024年シーズンのワールドランキングにより出場権獲得(UCIプロチーム)

イスラエル・プレミアテック(イスラエル)
ロット(ベルギー)

主催者推薦(UCIプロチーム)

トタルエネルジー(フランス)
チューダープロサイクリング(スイス)
ウノエックス・モビリティ(ノルウェー)

※チーム名の後の国名は登録国

 

出場チーム決定リリース(ツール・ド・フランス公式ウェブサイト)
https://www.letour.fr/en/news/2025/tour-de-france-2025-team-selection/1324871

ジロにはピドコックのQ36.5プロサイクリングチームが選出

ツールと同日、ジロを主催するRCSスポルトも出場する23チームを発表。ツール同様に18のUCIワールドチームは出場資格を自動的に獲得しているほか、イスラエル・プレミアテックも同条件で選出。ロットが出場資格を返上したことで、主催者推薦枠は4つとなり、チューダープロサイクリング、Q36.5プロサイクリング チーム、チーム ポルティ・ビジットマルタ、VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネが出場を決めた。

チューダーは昨年に続くジロ参戦。イタリア籍のチーム ポルティ・ビジットマルタとVFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネも順当に出場を決めた。

2025年からトーマス・ピドコックが加わったQ36.5プロサイクリングチームがジロ出場を決めた © AlUla Tour/Charly Lopez

今回の選出で大きな注目を集めるのが、Q36.5プロサイクリングチーム。すべてのグランツールで勝っているヴィンチェンツォ・ニバリ氏がアドバイザーとしてチーム運営に参画しており、年々チーム力を上げてきていた。そして今季からは、ロードレース・マウンテンバイク・シクロクロスとマルチに活躍するトーマス・ピドコック(イギリス)が加入。2月にはアルウラー・ツアーを制するなど、早くもチームを引っ張る存在となっている。

ジロ選出の可能性は高いと早くから見込まれていたが、ピドコックも「チームが選ばれるようならもちろん走りたい」とコメントしており、自身の出場にも前向き。ピドコック以外にも総合系ライダーやスプリンターをそろえており、今大会の台風の目となる可能性がある。

ジロ2025年大会は、5月9日から6月1日の日程で開催される。

ジロ・デ・イタリア2025 出場チーム

UCIワールドチーム

アルペシン・ドゥクーニンク(ベルギー)
アルケア・B&Bホテルズ(フランス)
バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)
コフィディス(フランス)
デカトロン・AG2Rラモンディアール チーム(フランス)
EFエデュケーション・イージーポスト(アメリカ)
グルパマ・FDJ(フランス)
イネオス・グレナディアーズ(イギリス)
アンテルマルシェ・ワンティ(ベルギー)
リドル・トレック(アメリカ)
モビスター チーム(スペイン)
レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)
スーダル・クイックステップ(ベルギー)
チーム ジェイコ・アルウラー(オーストラリア)
チーム ピクニック・ポストNL(オランダ)
チーム ヴィスマ・リースアバイク(オランダ)
UAEチームエミレーツ・XRG(UAE)
XDS・アスタナ チーム(カザフスタン)

2024年シーズンのワールドランキングにより出場権獲得(UCIプロチーム)

イスラエル・プレミアテック(イスラエル)

主催者推薦(UCIプロチーム)

チューダープロサイクリング(スイス)
Q36.5プロサイクリング チーム(スイス)
チーム ポルティ・ビジットマルタ(イタリア)
VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ(イタリア)

※チーム名の後の国名は登録国

グランツール23チーム化は各大会主催者からの提案がきっかけ

ツールとジロの出場チームの決定に先立ち、UCI(国際自転車競技連合)は23チームがグランツールに出場することを承認したことを発表した。

この承認にあたっては、まずプロ自転車競技評議会(PCC)が賛成の意向を示し、続いてUCI管理委員会でもこの決定を支持。UCIは声明で、「この提案を受け入れは、第2カテゴリーのチーム(UCIプロチーム)に機会を与える必要性に基づいている。同時にレース主催者によるより良いラインナップの編成、さらに多くのチームとライダーにグランツール出場の機会を創出が挙げられる」としている。

グランツールはこれまで、22チームに出場資格が付与されていた。1増となる23チームの出場については、ツール、ジロ、ブエルタ・ア・エスパーニャそれぞれの主催者から提案がなされ、主催者推薦枠の拡大を求めるとともに、最大184人となる出場選手数に対する安全性の確保などが主な議論となっていた。

こうした経緯もあり、ツールは例年1月に出場チームが決まっていたが今年に限っては約2カ月遅れでの決定に。現段階では2025年シーズンに限った措置となっているが、継続的な「23チーム出場」が定着することも期待されている。

ツールとジロに続き、ブエルタも近々出場チームが決定するとみられる。ツールと同様にイスラエル・プレミアテックとロットが出場することから、主催者が推薦できる枠は3つ。その椅子を、ブルゴス・ブルペレット・BH、カハルラル・セグロスRGA、エキポ ケルン・ファルマ、エウスカルテル・エウスカディ、Q36.5プロサイクリングチーム、ウノエックス・モビリティの6チームが争っている。

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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