SHARE THE ROAD(シェアザロード)“道路シェア”があたりまえの日本へ
FUNQ
- 2017年01月17日
日本では聞き慣れない「SHARE THE ROAD(シェアザロード)」という言葉。実はコレ、日本の道路事情を大きく変える可能性のある力をもったキーワード。今のうちにインプットしておいて損はないはず、です。
動画で見る!スポーツ自転車の安全な乗り方
「みんな知っているし、守っているよ」と思うかも知れませんが、自分では気づかない“危険な乗り方”をしていることがあります。 ここでは自転車を安全に走らせるために“大切な3つのポイント”を動画にしました。 この3つを知っておくだけで、より安全に自転車に乗れるはずです。
1:車道は左側通行
逆走は危険!
2:停止義務を守る
飛び出しは危険!
3:ライトを点灯
無灯火は危険!
バイシクルクラブ×TIMBUK2“SHARE THE ROAD”オリジナルメッセンジャーバッグ2
本場のメッセンジャーにも愛用者が多いメッセンジャーバッグの定番ブランド「TIMBUK2」とコラボレーションしたオリジナルメッセンジャーバッグ。
まず、素材には銃弾の貫通を防ぐほど堅牢なバリスティックナイロンを採用するなど、機能は本場のメッセンジャーの使用に耐えるプロスペックだ。また内部には、ポケットやオーガナイザーなど、20もの収納スペックを搭載。モノの使用頻度などを考えて、最適な位置に収納すれば、使い勝手はさらに向上する。男女ともに使いやすいカラーリングで、サイズはSとMの2サイズを用意。
バルセロナの自転車道から日本の将来を考える
スペイン・バルセロナはEUが進めている”CIVITAS”(自転車の利用を促進都市する意欲的な都市にEUが積極的に支援する制度)による自転車推進プログラムに参加し、積極的な自転車利用に取り組んでいる。同じヨーロッパでもスペインはどちらかといえばクルマ中心社会で、都市内交通での自転車の位置づけはまだまだ低かったが、バルセロナでは10年で大きく変化が起こってきている。
バルセロナの中心街デル・パラレル通りを歩いてみると、”carril bici”(カリビシ)と呼ばれる自転車道がある。さらにゾーン30(住宅街の制限速度を30kmとした地域)を設置したり、各地下鉄駅の周辺にはレンタサイクルを充実させるなどトータルで自転車を導入する試みが行われている。
バルセロナではこのように自転車道整備への動きは日本よりも進んでいるが、やむをえず対面通行もあり、参考にすべき問題点はありそうだ。
河川敷の(通称)サイクリングロードを考えよう!
河川敷を走る道路は、じつは“通称”サイクリングでも“正式”にはサイクリングロードではないことが多い。
いま、東京・荒川の“サイクリングロード”と思われている河川敷では自転車利用者が関与する事故や苦情が増えているという。このあたりの事情を国土交通省関東地方整備局荒川下流河川事務所で話を聞いてみた。
バルセロナの中心街デル・パラレル通りを歩いてみると、”carril bici”(カリビシ)と呼ばれる自転車道がある。さらにゾーン30(住宅街の制限速度を30kmとした地域)を設置したり、各地下鉄駅の周辺にはレンタサイクルを充実させるなどトータルで自転車を導入する試みが行われている。
バルセロナではこのように自転車道整備への動きは日本よりも進んでいるが、やむをえず対面通行もあり、参考にすべき問題点はありそうだ。
「緊急用河川敷道路の本来の利用目的は緊急時の物資の輸送路。ただし平常時河川敷は公物なのでみなさんに自由に使用していただいています。ただし自由に使用していただく上でも最低限のルールやマナーが必要です。その上で第3者に危害を加える可能性のある行為は、本来自己責任の範ちゅうで注意して頂かなければいけません。その秩序が乱れているのが現状です。スピードをかなり出して自転車で走行される方と河川敷内で野球やサッカー、散策やマラソンをされる方との接触事故が頻繁に起こるようになっています」(岩淵出張所・荒井満所長、以下荒井所長)。
荒川下流の道路は緊急用河川敷道路なので道路交通法の適用はされない。河川事務所として自転車の安全利用のために設けた制約がこの20キロ制限だ。
「これは法律できめられているわけではないんですが、安全にいつでも止まれる速度で走っていただきたくて、私たちは呼びかけています」(荒井所長)
自分たちのフィールドを守るにはシェアする相手への思いやりが大切だ。
“緊急用河川敷道路”では道交法は適用されない
自転車に乗っている側からすれば、たとえば野球場の脇の道路に駐輪している自転車は迷惑に感じるし、歩行者からすれば横断中に目の前を高速で通過していく自転車は迷惑に思えるだろう。一般公道、ましてや車道ではないので、ランニングや散策を楽しんでいる方に対して自転車利用者が「どかせる」権利はもちろんない。また、ほかの利用者がこの道路を占有することも許されているわけではない。あくまでもお互いが思いやりでシェアしている場所だ。
荒川の緊急河川敷道路での自転車事故は道路設置当初からあったという。とくに、ここ数年競技用自転車での利用者の増加とともに増えたという。そこで河川管理事務所では自転車利用者の注意を促そうと考えていた矢先、2007年の10月に立て続けに自転車に関する事故が2件起こり、チラシの領布、看板の設置、さらに道路上に“20”の制限速度表示を書いた。
歩行者、ランナーとのシェアが緊急課題になっている!
東京と神奈川の間を流れる多摩川。ここに自転車利用者の間で“多摩川サイクリングロード”(略して多摩サイ)と呼ばれる堤防道路がある。安心して走るところが少ない東京近郊では貴重な場所だ。ところが最近、ここ“サイクリングロード”での自転車と歩行者のトラブルがしばしば取り上げられるようになってきた。
この“多摩川サイクリングロード”の利用についてみんなで考えようという趣旨で、地元チーム「GRUPPO ACQUA TAMA」主催のサイクルミーティングが開催された。内容は、多摩川の清掃活動を行ったのち、多摩川の利用方法についてのミーティングが行われるもので、多摩川近郊のプロショップやクラブチームのメンバー、有志のサイクリスト50名近くが参加。
主催した真下伸大さんに話を伺うと「清掃活動をしたのは、サイクリングロードを歩くことが目的でもあるんです。僕たち自転車利用者は自転車で走ることはあっても、歩くことはあまりないので、あえて歩行者と自転車の温度差を体験していただこうと思ったのです」という。
東京・府中市では“サイクリングロード”を近年“府中多摩川かぜのみち”と名称も変更し、自転車の速度警告や、道路に凸凹をつけるなどの対策を講じている。同士のホームページでも「お互いがマナーを守り、人や自転車とすれ違うときは思いやりと譲り合いの気持ちでご利用ください」とマナーアップを呼びかけをしている。早急にしないといけないのは、とにかく事故を起こさないこと! とくに混雑する休日は利用を控え、せめてゆっくり走ること。将来的には新しいサイクリングロードの提案も必要だ。
ちょっとしたブレーキでも高齢者は骨折事故に!
「自転車についていえば、どちらかといえばママチャリや子どもが乗っている自転車とのトラブルが多いですね。ルールを無視して歩道から突然車道に出てくるケースもあるようです。」
ただし、お互いに安全に走るためにスポーツバイク利用者にもバスについて知っていてほしいことはあるという。
「車内転倒による事故が最近増えています。つまりバスが急ブレーキをかけることによって、車内でお客様が転倒してしまうことがあります。」
バスは普通の乗用車とは違い、立っている乗客もいる。そこで乗用車ならケガにならないようなブレーキでも、バスの乗客がケガしてしまうため、バスの運転手はブレーキをかける際には細心の注意を払っているという。一般的にバスの事故が多いのが、乗降時だ。たとえば出発しかけているバスを、自転車が無理に追い越そうとするとバスはブレーキをかける。
「バスが出発しようとすると、乗客は加速するために体勢を作っているので、そこでブレーキをかけると乗客は対応できないことがあります。特に高齢の方は対応できません。なので、バスが出発のために右ウインカーをつけたら抜かないでいただきたいのです」
無理がきかないバスに思いやりをもって走ることがシェアザロードを広める上では欠かせない。
「自転車は動きが予測しにくい」
バスは車道を走るスポーツ自転車について原動機付自転車と同じ動きをする乗り物と考えているそうだ。ただし原動機付自転車にはウインカーがあるが、自転車にはウインカーがついていないので、バスの運転手からすると動きが予測しにくいそう。そこで、ウインカーのかわりとなる“手信号”、そして“後方確認”を習慣にしておくとよい。特に停車中のバスを追い越す際には、バスに「追い越します」と知らせるためにも、後方車両に追突されないようにするためにも手信号は有効だ。
車道の左端で起きやすい事故 タクシーを待つ人に注意!
普段、スポーツ自転車で利用する「車道の左端」。じつは車道の中で一番混雑している。たとえば、タクシーやバスは乗降のため、車道の左端に停車するし、さらに荷捌きをするトラックやクルマも左端に駐停車している。さらに自転車以外の二輪車も左端に近いところを走行する(細かい話をすると二輪車の場合はあくまでも左側)。そこで、お互いの動きを理解することで接触事故を減らし、道路をシェアしていくことが大切だ。
たとえばタクシーは、乗客を発見すると急に左端に寄ってくることが多い。「タクシーを待つ人」を発見したら要注意だ。もちろんタクシーに気をつけてもらうことも必要だが、自転車の側もタクシーの動きを予測すれば事故を未然に防ぐことができのだ。
また駐車しているタクシーやクルマにも注意したい。特にスポーツ自転車のスピードは一般の自転車に比べれば速く、ドライバーがその速さを認識できないこともある。自分の動きを予測させやすい走りを心がけよう。危険予測できることがシェアザロードには大切だ。
車道の左端はかなりキツキツ!
前述のとおり、車道の左端は乗降するために停車するバスやタクシー、二輪車も走る。走行車線に比べ、速度は遅いがその分リスクは多い。もちろん自動車利用者にも自転車を保護する義務はあるが、自転車側でもできることはやっておきたい。ブレーキサインなどの手信号は自転車同士以外にも有効だ。
「自転車レーン」は注意喚起に有効だ
車道の左端に引かれた「自転車専用レーン(正しくは通行帯)」。これがさらに普及すれば、“自転車は車道の左端を走る”を広く認知してもらうことができ、自転車の車道走行自体の安全にもつながる。ただし、「自転車専用レーン」の設置には地元の住民の同意が必要なうえに、駐車スペースがなくなってしまうなどの問題もあるという。ちなみに専用レーンとしては自転車専用レーンのほか、バス専用レーン、二輪車専用レーンがあるが、自転車(軽車両も)と原動機付自転車はともに走ることができる。つまり、クルマの交通量が少ない車道を、より安心して走れることになるのだ。
事故を起こす前に知っておきたい車道でのリスクマネージメント
警視庁によると東京都における交通事故、そして自転車が当事者となる事故は減少している。ところが、自転車対歩行者、自転車同士の事故は増加しているという。自転車の利用率が高い都市部では、自転車の事故についてとくに注意喚起が必要だ。
「残念ながら先日、自転車同士の死亡事故が都内で起こってしまいました。自転車でも重大事故の加害者になってしまうケースもあります」と警視庁の川上管理官。
自転車が当事者となる事故は減少しているというが、交差点及びその付近での事故はまだ多い。自転車乗りはどこで事故が起こるかを知ることで、事故を防ぐ必要がある。
「今年は進路変更時の事故が何件か起こってしまっているので注意したいですね。これは自転車が路上駐車などをよける際に安全確認しないために後から来たクルマに追突されてしまうケースです」
自転車対歩行者、自転車対自転車の事故が増えている!
自転車の利用率が高い都市部では全国平均より、自転車の絡む事故の割合が高い(2007年の自転車が絡んだ事故の構成比は、全国で20.5%だったのに対し、東京では34.8%)。都市部における自転車事故のリスクは高い。
自転車活用推進研究会による「自転車検定」がスタート!
NPO自転車活用推進研究会がWEB上で行う「自転車検定(検定料3,150円)」は、自転車に関する法律、行政、歴史などに関する難問が出題される。テキストを購入(1,050円)し、学ぶこともできる。
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