ディスクブレーキロードが今注目の理由!
FUNQ
- 2018年10月28日
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ついにディスクブレーキロードが本格化する時代が来た。プロロードレースでも解禁され、今シーズンのレースでは数々のマシンに搭載され、勝利を量産している。いままでのリムブレーキモデルと遜色なく、またそれ以上のメリットがあることが証明された。見まわしてみれば、ニューモデルはディスクブレーキだらけだ。各メーカーは、トップグレードからレース入門クラスまでディスクモデルをそろえ選択の幅がぐんと広くなった。
またホイールなどアフターパーツも豊富にそろうようになり、もはやディスクモデルを選ぶ環境的なデメリットはない。なによりも、乗ってみればそのよさが分かる。
1本の指でも操作できるコントロール性能。また全天候で安定感のあるブレーキング能力。そこまで必要ないといわれ続けてきたディスクブレーキだが、使ってみると、使わない手はないと思わせる圧倒的な便利さだ。初級者から上級者までそのメリットを享受できる。そんなディスクブレーキメリット、メンテナンス方法紹介しよう!
ディスクブレーキのメリットとは!?
ディスクブレーキは、MTBの世界で一般化している。その理由は、圧倒的なストッピングパワーと雨天や泥などの影響が少なく、安定してブレーキングできることが大きい。ロード用のディスクブレーキでは、MTBで培った技術をもとに、よりコントローラブルに高速でも扱いやすくなっている。ロード用にコンパクト化されたことで、ロードのフォルムに違和感なく収まるようになった。またスルーアクスル化したことで、ホイールがよりしっかり固定され、剛性感が増すメリットもある。
メリット1 ケーブル内蔵で見ためがすっきり
バイクはエアロ化して内装ケーブルが多い。油圧ケーブルは、フレームの中で急角度で曲 がっても操作に影響がでにくい。比較的自由に配線でき、よりエアロなフォルムを生む。
メリット2 レバー入力も一定
ロード用はコントール性能を重視しているので、入力も一定で、いきなりロックすること もない。また軽い入力でブレーキングできる。握力の弱い人や、ライドの後半でもブレーキ 操作が疲れずラク。
メリット3 全天候型、雨でも制動力が落ちにくい
リムブレーキは雨だと30%近く制動力が落ちるが、ディスクブレーキはほとんど変わらない。どんなコンディションでも安定したブレーキングができ、なにより安全なのが最大の利点といえるだろう。
メリット4 自由なホイール&フレーム設計
リムブレーキのようにシューが当たる部分が必要ないのでリムを軽量化できる。またフレームはブリッジをなくせるので、リア3角をシンプルに設計できる。
メリット5 汚れも目立ちにくい
シューはリムでこすれて100kmも走ればフォーク部分は真っ黒だ。この汚れが全体に広がっていく。ディスクブレーキはゴムのカスがつかずキレイなまま。
メンテナンスは簡単!
油圧ディスクブレーキは、システムがいままでのキャリパーブレーキとはかなり違う。なので導入後が不安な人も多い。しかしポイントを押さえておけば大丈夫だ。まずはブレーキシステムに油分は禁物。これはリムブレーキも同じ。もうひとつはホイールが入ってないときに、ブレーキレバーを握らないこと。ローターなしで閉めてしまうとパッドどうしがくっついて、リムーバーで広げなくてはならない。それ以外は、日常メンテナンスは意外とラク。難しい部分はショップにおまかせしよう。
メンテナンス1 基本は乾拭き&水拭き
パーツクリーナーで洗浄しない。成分に油が含まれるので制動力低下の原因に。汚れは水で落とす。またローターは他のパーツで使ったウエスで拭くと油分がつく。キッチンペーパーなどで拭くといい。
メンテナンス2 パッドの交換
パッドは摩耗する。メーカーが指定する厚みより薄くなったら交換なのでチェックしたい。外し方はピンを抜き、固定ボルトを抜いて手で引き抜く。特種な工具も必要なく、シューのゴム交換より簡単。
メンテナンス3 ローターの交換
シマノが提唱しているセンターロック方式では、スプロケット用のロックリング外しが使えるので、ローターの着脱も簡単だ。交換ホイールがいくつかあっても、すばやくローターを交換できる。
メンテナンス4 セッティングはショップで
フルードを入れるブリーディングや、特殊なカッターなどが必要になるケーブルのセットは難度が高い。また、万が一のトラブルが発生した場合は、命に関わる事故などにもつながりかねない。セッティングは精度も求められるので信頼できるショップで行おう。
走り方を変える数々のメリットがディスクブレーキにはある。一度手に入れたら二度と手放せないアイテムだ。
(出典:『BiCYCLE CLUB 2018年11月号 No.403[付録あり]』)
(千葉泰江)
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