BRAND

  • Lightning
  • 2nd(セカンド)
  • CLUTCH Magazine
  • EVEN
  • BiCYCLE CLUB
  • RUNNING style
  • NALU
  • BLADES(ブレード)
  • RIDERS CLUB
  • CLUB HARLEY
  • DUCATI Magazine
  • flick!
  • じゆけんTV
  • 湘南スタイルmagazine
  • ハワイスタイル
  • buono
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • Kyoto in Tokyo

【シクロクロス全日本選手権】弱虫ペダルチームが2冠!クレバーな走りで前田が連覇

12月7日、8日に、愛媛県内子町で「第25回シクロクロス全日本選手権大会」が開催された。

25回の歴史を持つシクロクロス全日本選手権は、今回初めて瀬戸内海を越えて四国に上陸した。舞台はしまなみ海道を有する愛媛県の南予地方に位置する内子町。大雪に見舞われた昨年のマキノ高原大会から一転、今年は冬晴れの下でのレースとなった。

特設コースが設けられたのは、内子町を流れる小田川の豊秋河原。河川敷特有の堤防を利用したキャンバー区間や激坂の忍者返しだけでなく、深く掘られた谷を急カーブを描いて下って上るコークスクリューや、細かな凹凸や轍が配置されたテクニカルなコースとなった。さらに長い舗装路は年々高速化する欧州のシクロクロスシーンが意識され、「世界で戦う上で、ここで上位に入れない選手は論外」と三船雅彦氏(コース監修)が語る通り、日本一を決めるための最高のコースが用意された。

69名のサバイバルレースを前田公平が制す

大会2日目の午後2時、トップカテゴリーの男子エリートがスタート。69名の選手が全長300mの舗装路区間を駆け抜けていく。

レースは1周目から厳しいセレクションがかかり、2周目で早くも有力選手が先頭パックを形成。メンバーは前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)、小坂光(宇都宮ブリッツェン)、横山航太(シマノレーシング)、竹之内悠(ToyoFrame)、沢田時(TEAN BRIDGESTONE Cycling)、山本幸平(Dream Seeker MTB Racing Team)と、いずれもシクロクロスやMTBの全日本選手権を制した実績のある選手。日本一の行方はこの6名に絞られた。

ここからは、ミスをした者、トラブルに巻き込まれた者が脱落していく。展開を見守る観客や関係者も胃が締め付けられるような時間が過ぎていく。

最初に脱落したのは3周目のサドル・トラブルでピットインを余儀なくされた横山。続く4周目には沢田がパンクで遅れる。残る4名は舗装路区間での先頭交代や得意な区間で前に出るなど、その並びを変えつつ、互いの脚力を削りながら周回を重ねた。特に「経験上、自分から動いた方が良い結果に繋がる」とレース後に語った前年度覇者の前田は、4名の中でも先頭に出る時間が長く、積極的にペースを作っていた。

レースが動いたのは残り2周となる8周目。4名がコース終盤の激坂区間に差し掛かると、「狙っていた」という先頭の前田がギリギリまで助走速度を緩めて上り始めた。2番手の竹之内は対応できたが、渋滞のあおりを受けた小坂と山本は登坂途中で足を着いてしまう。その結果、直後の舗装路区間で差を埋め切れなかった小坂と山本は先頭パックから脱落。ファイナルラップの戦いは前田と竹之内の2名に絞られた。

最終周回、最後の勝負所となる激坂区間に今度は竹之内が先頭で入ると、一方の前田は「試走段階で用意していた」と語る2本目の登坂ラインを繰り出し、渋滞作戦に巻き込まれることなくクリア。フィニッシュラインに向かう直線に同時に現れた2名は、竹之内が先にスプリントを開始するも、これを交わした前田が全日本選手権2連覇を達成し、弱虫ペダルサイクリングチームに2冠をもたらした。

普段から緊張しがちだが「昨年優勝を経験してリラックスして走れた」と語る前田は、激坂の登坂ラインを2本用意するなど試走段階から入念に戦略を立ててレースに挑んだ。レースでも積極的に前に出る走りで強豪勢を抑え込み、勝負所ではクレバーな走りを見せた。「また1年、チャンピオンジャージを着られることを誇りに思う」という言葉には王者としての力強さが感じられた。

ディフェンディングチャンピオンの松本璃奈が独走優勝

女子エリートには19名の選手が出走。レースは1周目のキャンバー区間で、優勝候補の一角を占める唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)が転倒。松本璃奈(TEAM SCOTT)が独走状態に入ると、赤松綾(SimWorks Racing)と西山みゆき(Toyo Frame Field Model)が続いた。

その後、赤松と西山は松本に追いつくことができず、2位以下を大きく引き離したディフェンディングチャンピオンの松本璃奈(TEAM SCOTT)が、独走優勝を飾った。

今季のJCX戦では涙を流すレースが続き、2週間前の野辺山後に「散々泣いた」という松本。「2週間、本気で出来ることを全部出し切りました」と語った通り、安定した走りで見事に全日本選手権2連覇を達成した。
2位は「今年から女子のチームメイトが入り、自分が走る背中で彼女達に何か伝えられたら」とコメントした赤松。3位には「元々全日本は応援する側にいたが、走る側になり、表彰台にも上がれて嬉しい」と笑顔で語った西山が入った。

なお、優勝候補の最有力と思われた今井美穂(CO2 Bicycle)は、MTB競技での東京2020五輪出場を目指しており、次週マレーシアで開催されるUCIレース出場を優先して今大会を欠場。MTBのU23アジアチャンピオンでもある松本も今大会でシクロクロスシーズンを終了し、今井と同じく五輪出場を目指してマレーシアに向かう。

織田聖が圧巻の走りで王者奪還

男子U23カテゴリーでは、織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が2位以下に2分差以上をつける圧倒的な走りで優勝。2017年以来のナショナルチャンピオンに返り咲いた。「自分向きのコースだった」と語るとおり、フランスでのロードレース修行の成果を見せつける。

前年度覇者の村上功太郎(松山大学)はスタートで痛恨のペダルキャッチミス。徐々に順位を上げるものの、他者より10秒以上早いラップタイムを重ねていく織田を捉えることは出来なかった。

ジュニアは村上裕二郎と渡部春雅が勝利

男子ジュニアは序盤に松本一成(TEAM SCOTT JAPAN)が先行するも、これに村上裕二郎(松山工業高校)が追いついてマッチレースの様相となる。

終始松本が先行して周回を重ねたが、最後のスプリントを村上が制して全日本タイトルを獲得した。

2名のみの出走となった女子ジュニアは、JCX戦でも女子エリートに迫る走りを見せる渡部春雅(駒澤大学高等学校)が石田唯(北桑田高校)に約1分差をつけての勝利となった。同学年で普段から同じレースに出ることの多い2人は、表彰式が終わるとトラック競技の日韓戦に向けて仲良く旅立って行った。

古き良き街並みが残る内子町を散策

今年の開催地となった愛媛県喜多郡内子町は、江戸時代後期から明治時代にかけて木蝋の生産によって栄え、伝統的な作りの旧商家や白壁の街並みが当時のまま保存されている。今回は会場のGIANTブースでEバイクをレンタルした筆者は、今季で引退した女子ロードレーサーの伊藤杏菜さんと内子の町を散策した。

会場から内子の中心街まではアップダウンの山道が続く。元ロードレーサーについて行けるか一抹の不安があったが、もう何年もロードバイクに乗っていない筆者でもEバイクのアシストのおかげでグイグイと進んでいく。

最初に目指したのは会場でおすすめされた「坂見輝月堂」。栗饅頭が有名で明治時代から続く老舗だ。芳醇な栗の匂いとしっとりとした餡は山道を走り終えた直後の乾いた口の中にもパクパクと入っていく。

次に向かった「内子座」は大正時代に建てられた芝居小屋。回り舞台や花道、桝席、楽屋が当時のままに残されている。

今大会では内子座で前夜祭が催され、コース監修の三船雅彦氏は花道から登場。招待された選手達は舞台上のセリ(舞台下から役者を人力で持ち上げる装置)で一人ずつ登場した。

今回は時間の都合で訪れることが出来なかったが、内子町には江戸や明治の面影を残す町家や屋敷が建ち並ぶ「八日市・護国地区」や、郊外には日本棚田百選に認定された絶景「泉谷の棚田」などの観光スポットが豊富にある。すべてを徒歩で巡るのは大変だが、eバイクならその機動力を活かして町中から郊外まで縦横無尽に回れそうだ。

 

大会概要

大会名: 第25回シクロクロス全日本選手権大会
開催日: 2019/12/07 〜 2019/12/08
カテゴリー:CX
開催地: 愛媛県内子町 五十崎・小田川河川敷
https://cycle-shikoku.jp/uchiko-cyclo-cross/

SHARE

PROFILE

BiCYCLE CLUB 編集部

BiCYCLE CLUB 編集部

ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

BiCYCLE CLUB 編集部の記事一覧

ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

BiCYCLE CLUB 編集部の記事一覧

No more pages to load