ツール・ド・フランス第7ステージ|無賃乗車のスゴ技⁉でファンアールトが2勝目
Bicycle Club編集部
- 2020年09月05日
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9月4日に行われたツール・ド・フランス2020の第6ステージは、ゴールスプリントを制したワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィズマ)がNTTプロサイクリングのトレインをうまく利用するうまい走りで今大会2勝目を挙げた。
序盤からカテゴリー山岳があるコースレイアウトでスプリンターの多くが脱落したほか、レース後半の強風区間でマイヨブランを切るタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)やミゲル・ランダ(バーレーン・マクラーレン)ら有力選手も大きく遅れた。個人総合トップの座はアダム・イェーツがキープした。
A.S.O./Alex Broadway
チームプレイでサガンがスプリント賞奪取
スプリンターの多くが集団から脱落
中央山塊にあるミヨーから西へ向かい、麓のラヴァールへと至る168kmのコースで行われた第6ステージ。9km地点にいきなり3級山岳リュザンソン峠(距離3.1km、平均勾配6.1%)があり、レース後半に3級山岳ペロナン峠(距離14.5km、平均勾配3.9%)と4級山岳ポレ峠(距離1.1km、平均勾配7%)と3つのカテゴリー山岳を含み、その後は平坦基調というコースレイアウトだ。この日は172人のライダーが出場した。
PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway
レース序盤のリュザンソン峠での山岳賞ポイント獲得を狙うブノワ・コヌフロワ(AG2Rラモンディアール)がペースを上げる。すると、メイン集団ではマイヨヴェール奪還を目指すペテル・サガンを擁するボーラ・ハンスグローエ勢がハイペースで先頭を引き、集団の人数を減らしていく。この結果、マイヨヴェールを着るポイント賞トップのサム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)や第3ステージを制したカレブ・ユアン(ロット・スーダル)らスプリンターの多くが集団から早くも脱落してしまった。
PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway
100人弱に人数を減らした先頭集団は58km地点のスプリントポイントへ。チームのアシストを受けて先頭集団に残ったサガンはマッテオ・トレンティン(CCCチーム)に次いで2番手で通過し、ポイント賞争いの暫定トップに躍り出た。
強風区間で集団がさらに分裂。ポガチャルら有力選手が後れをとる
PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway
先頭集団はその後もボーラ・ハンスグローエの選手らの牽引でハイペースを維持。95km地点でトーマス・デヘント(ロット・スーダル)が単騎で飛び出したが、大きくリードを広げることができず、再び集団に吸収された。
レース後半の平坦区間に入ると、強風が横風となったり追い風となったりしてプロトンに襲いかかった。区間によっては強い横風が吹くときに見られる斜めに並んだ隊列・エシュロンができるほどだった。これを利用してイネオス・グレナディアスやユンボ・ヴィズマがペースアップし、集団をさらに分解。グルパマFDJやアスタナ勢は先頭集団に残ったが、マイヨブランを着る総合3位のポガチャルやランダら有力選手が後れをとった。PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway
死闘の果てのゴールスプリントをファンアールトが制する
PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway
フィニッシュ地点のラヴァールにさしかかるころには、先頭集団はスタート時の4分の1以下の42人にまで人数を減らしていた。フラムルージュを越えると次第に集団内の動きが活性化。残り300mあたりからエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(NTTプロサイクリング)やジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)がスプリントを開始。ボアッソンハーゲンの直後に潜んでいたファンアールトが進行方向左側のフェンス際から一気に加速して2人を抜き去り、そのままトップでフィニッシュラインを通過。今大会2勝目を挙げた。
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今シーズンのワウト・ファンアールトの活躍
ストラーデビアンケ
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ミラノ~サンレモ
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クリテリウム・ドュ・ドーフィネ第1ステージ
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動画 ラスト1㎞
各賞のリーダー争いも大きく変動
PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway
この日は各賞のリーダーも大きく動いた。個人総合トップはアダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)が守ったが、個人総合3位に付けていたポガチャルは大きくタイムを失い、マイヨブランも失った。ポイント賞はチームぐるみのマイヨブラン奪還作戦が成功したサガンが再びトップに立ち、マイヨブランはエガン・ベルナル(イネオス・グレナディアス)に渡った。マイヨアポアはコヌフロワがキープしている。
PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway
リザルト ツール・ド・フランス第7ステージ
ステージ順位
1 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)
2 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、NTTプロサイクリング)
3 ブライアン・コカール(フランス、B&Bホテルズ・ヴィタルコンセプト)
4 クリストフ・ラポルト(フランス、コフィディス)
5 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)
6 クレマン・ヴァントゥリーニ(フランス、AG2Rラモンディアール)
個人総合順位
1 アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)
2 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)+3秒
3 ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)+9秒
4 エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアス)+13秒
5 トム・デュムラン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)
6 ナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)
ポイント賞
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ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
山岳賞
PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway
ブノワ・コヌフロワ(フランス、AG2Rラモンディアール)
新人賞
エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアス)
チーム総合順位
EFプロサイクリング
第7ステージ敢闘賞
PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway
ダニエル・オス(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)
動画 ダイジェスト版
第7ステージのルート
ツール・ドフランス出場選手リストはコチラから。
大会WEBサイト
https://www.letour.fr/
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