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COLNAGO・V3-RS【ハシケンのロードバイクエクスプローラー】

最新の注目モデルをサイクルジャーナリスト・ハシケンが100km徹底インプレッション。
今月は、ツール・ド・フランス2020のウィニングバイクになった
コルナゴのV3-RSを徹底解説する。

コルナゴ初のツール・ド・フランス制覇を成し遂げた最新鋭機

ツール史に残る逆転劇。8月22日、マイヨジョーヌでパリ・シャンゼリゼを駆け抜けたタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)。若干21歳の若きスターがつかんだツール制覇の夢。この夢を誰よりも待ち焦がれていた人物こそ、エルネスト・コルナゴ(88歳)であろう。急遽、黄色に仕立てられたV3-RSはエルネストの手から渡り、シャンゼリゼで輝きを放った。

1954年にミラノ近郊のカンビアーゴで7畳ほどの小さな工房を構え、フレーム作りを始めたことに始まるコルナゴ栄光の歴史。エディ・メルクスへのサポートなど世界屈指の名門ブランドへと成長したコルナゴが唯一つかめていなかったマイヨジョーヌの称号。ブランド史66年、まさに悲願成就となった。

Vシリーズは2015年に軽量エアロモデルとして登場し、伝統のCシリーズと双璧をなしてきた。そして、第3世代へと進化したV3-RSは、ブランド史上最軽量モデルにして、空力性能を追求した万能モデルとして、タデイ・ポガチャルはじめUAEチームエミレーツの活躍を支える。

今月のエクスプローラーでは、ディスクブレーキ仕様のV3-RSにフォーカス。テクノロジーからインプレッションまで、徹底的に紹介していく。

 

TECHNOLOGY 【テクノロジー詳細】

栄光のマイヨジョーヌをつかんだコルナゴの軽量エアロロードモデルV3-RS。
空力性能にすぐれるカムテール形状のモノコックフレームを
主体とする最新モデルのテクノロジーに焦点を当てていく

ケーブルのフル内装も可能にし、さらなる空力性能と軽さを実現

Vシリーズは誕生当初から軽さと空力性能を追求したモデルとしてのコンセプトを継承する。V3-RSはフロントフォーク、ダウンチューブ、シートチューブ各所に最先端のエアロ形状であるカムテールチューブを採用。また、シートステー位置を下げたコンパクトなリアバック設計を特徴とする。さらに、コルナゴオリジナルのSR9ステムと電動コンポーネントを組み合わせることで、現代の最先端スタイリングともいえるブレーキとシフトケーブルの完全内装化を実現する。

このように高いエアロダイナミクス性能に加え、カーボン積層を前作からアップデートし、さらなる剛性と快適性を高めたモノコックフレームは、アンダー8 00gの軽さを達成している。またタイヤクリアランスも拡張し、最大28Cのタイヤまで対応する昨今のトレンドを踏襲。

このほか、合計8つのフレームサイズを展開し、ユーザーフレンドリナーな一面も魅力だ。

フレーム重量790gのモノコックフレーム

カーボンモノコックフレームを特徴とする。最新のV3-RSは、フレーム重量790g(50サイズ・ディスクブレーキモデル)を実現する。新たに横方向の屈曲に対する剛性を高めるために新しいカーボンシートを採用。今年のツール・ド・フランス終盤、タデイ・ポガチャルによるマイヨ・ジョーヌ獲得の可能性が高まるなか、急遽製作された特別仕様のV3-RSは、エルネスト・コルナゴを介し、ついにパリを駆け抜けた

オリジナルハンドル&ステムによりケーブルのフル内装化も実現可能に

コックピットまわりは、コルナゴオリジナルのR41カーボンハンドルバーとSR9ステムを組み合わせることで、電動コンポーネントでケーブル類のフルインターナル化を実現する。スマートなヘッドチューブは、上1-1/8インチ、下1-1/4インチの上下異径設計としヘッド剛性を強化

カムテール形状を特徴とする軽量エアロフォーク

再設計されたV3-RSディスクブレーキ専用のフロントフォークは、カットフォーク重量でおよそ340gの軽さを実現。空力性能と剛性を両立するカムテール形状のストレートフォークを特徴とする。スルーアクスルはオーソドックスな12mm径を採用し、フォークエンドもクリーンなルックスにまとまっている

直線的なスタイリングのエアロダウンチューブ

チューブ後端をフラット面に設計したカムテールチューブ形状のダウンチューブ。上部にシフトワイヤーの挿入口を設け、ヘッドチューブをサイドから沿うようにルーティングされる。電動コンポーネント採用の場合は、ケーブルはすベて内装される

空力性能を追求するコンパクトなリアバック設計

昨今のトレンドであるシートステー位置を下げたリアバック設計は、フレーム剛性を高めつつ空力性能も向上させる理想形とされる。各チューブともに直線基調で反応性を高める。リアホイールのラインに沿ったシートチューブ形状など、エアロダイナミクスを意識したフレーム形状でもある

D型断面チューブ採用の刷新されたクランプ構造

V3-RS専用設計のD型断面エアロシートポストを採用。シートポストクロージャーシステムには新開発の小型の臼式クランプを導入。フレームサイドへの膨らみを最小化して軽量化に貢献しつつ、高い固定力を約束する

フレームへのダメージを抑えるスレッド82.5BBを採用

BBとフレームの間にオリジナルのアダプターを挟むことでフレームへの攻撃性を抑え、音鳴りを防ぐ独自のスレッドフィット82.5を採用。一般的なプレスフィットBB86にも対応。BB形状はエッジを効かせたボックススタイルで剛性を高める

最大28mm幅のタイヤに対応するワイドクリアランス設計

荒れた路面の多いヨーロッパのレースシーンに対応するため、最大28mmタイヤを装着できるワイドクリアランス設計。ディスクブレーキモデルはすっきりとしたスタイリングを実現する

 

100km IMPRESSION 【100km徹底乗り込みインプレッション

コルナゴが誇るライトウェイトエアロロードのV3-RS。
カンパニョーロはじめイタリアンコンポーネントでアッセンブルされた
ディスクブレーキモデルのライドフィールをインプレッション

真価と進化を実感する熟成された軽量エアロロードの実力

「長年にわたりレースの現場で技術を培ってきたコルナゴらしさが垣間見えるレーシーな仕上がり。伝統と時流を捉えた革新の融合は、じつにコルナゴらしく、他社にはまねができない独自性と言える。近い将来、このVシリーズがコルナゴのメインカテゴリーになる可能性すら秘めている」

以前に本連載で紹介したV2-Rに対する試乗記の一部だ。

V2-Rはモデルナンバーを増やしV3-RSとなり、コルナゴがサポートするUAEチームエミレーツの主戦機として活躍。2020年はコルナゴにとって悲願達成のメモリアルイヤーになった。

去る9月中旬、まさにツール・ド・フランスが佳境に差し掛かっていたころ、サイクリストにおなじみの乗鞍岳の山麓でV3-RSを走らせていた。雄大な山容を横目に、時速40kmほどのスピードで高原の爽やかな風を切る。キレのよいバイクの挙動とともにタイムラグのないリニアな加速感が身体を駆け抜ける。コルナゴというバイクはVシリーズに限らず剛性バランスが均一であり、かつ全体の剛性感は高めだ。V3-RSも重量(試乗車重量約7.2kg)による踏み抜きの軽さはあるが、BBエリアはカッチリしており、入力に対するパワーロスを感じさせない。とくに長時間トルクをかけるよりも、短い入力で踏み込むほうが、よりキレのある加速を生み出してくれる印象だ。その入力に共鳴するように力強くプッシュされながら勾配5〜6%ほどの乗鞍の緩斜面を軽快に駆け上がっていく。

乗鞍の山岳コースは中盤以降は九十九折りの急勾配が断続的に現れるが、ここでV3-RSの真価をみた。左右のペダリング入力の切り替えがスムーズにいくことで、バイクの上で上体を高い位置にキープしやすい。結果、急勾配でトルクが高まっても短いトルク入力で推進力を得やすいのだ。

正直なところ、競合モデルと比較してV3-RSは軽さをうたうほど軽量ではない。しかし、じつに軽く進む。そもそもV3-RSはコルナゴ史上最軽量モデルではあるが、主眼は空力性能と剛性の追求に置かれており、重量はあくまで結果だ。走らせてほんとうに速さを感じられるバイク。それこそコルナゴが目指したバイク作りであることを実感するのだった。

さて、ダウンヒルではV3-RSの真価というよりも、V2-Rからの進化を確認することになった。V2-Rの印象を振り返ると……、「ステアリング性能は切れ味が鋭くクイック。コーナーからの立ち上がりも早い」だった。V3-RSもレーシーな味つけのステアリング性能はそのままに、安定性の向上が光った。

高速でコーナーに進入してもラインが膨らむようなことは微塵もなく、むしろ自在に切り込むこともできるほどフロントまわりの剛性が高まっている。実際データ上でも前作比で6%剛性を高めているという。ディスクブレーキの恩恵もあり下りの安心感はV3-RSを単なる軽量エアロモデルとは言わせない。V2-RからV3-RSへの確かな進化を確認できる。

最後にスタイリングについても触れておきたい。UAEチームエミレーツではリムブレーキ仕様がメインバイクだが、ケーブル類のフル内装がスタンダードである旗艦グレードにおいては、ディスクブレーキ+電動コンポーネントで仕立てたい、と個人的には思う。

なお、フレームセット販売以外にも、完成車で展開する「プレミアムパッケージ」サービスも用意される。より身近に至高の一台を手に入れる一助になるはずだ。

 

BIKE INFO 【スペック詳細】

コルナゴ/ブイスリーアールエス
フレームセット価格:
RC19、RCRD、RCSLカラー 53万8000円(リム仕様/税抜)、58万8000円(ディスク仕様/税抜)
RZWB、RZGR、RZRD、RZBWカラー 49万円(リム仕様/税抜)、54万円(ディスク仕様/税抜)
■フレーム:HHM-HMカーボン、カーボンモノコック製法
■フォーク:V3-RSカーボン
■付属パーツ:ヘッドセット、シートポスト、シートクランプ
■サイズ:420、450、480、500、520、540、560、580(8サイズ展開)
■試乗車参考実測重量:7.16kg(480サイズ・ペダルなし)

GEOMETRY

問:コルナゴジャパン  www.colnago.co.jp

 

ハシケンのロードバイクエクスプローラーの記事はコチラから。

「ハシケンのロードバイクエクスプローラー」一覧

出典

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PROFILE

ハシケン

BiCYCLE CLUB / スポーツジャーナリスト

ハシケン

ロードバイクに造詣が深いスポーツジャーナリスト。国内外のレースやロングライドイベントを数多く経験。Mt.富士ヒルクライムの一般クラス優勝、ツールド宮古島優勝。UCIグランフォンド世界大会への出場経験あり。

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ロードバイクに造詣が深いスポーツジャーナリスト。国内外のレースやロングライドイベントを数多く経験。Mt.富士ヒルクライムの一般クラス優勝、ツールド宮古島優勝。UCIグランフォンド世界大会への出場経験あり。

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