フィジーク(fizik)から待望のオフロードシューズ グラビータ ベルソル X6|TEST ME
- 2021年04月17日
編集部が気になるパーツやアクセサリーをインプレッション! 今回はフィジークの意欲作。新登場となるグラビティー系シューズをMTB歴30年、下り系のレースを中心に活動するマスターズチャンピオンの若林がインプレッション!
待望のグラビティーラインが登場し、フルラインナップとなった!
いままでのフィジークのシューズラインナップは、オフロードだとXCレース向けといったイメージが濃かったが、今回追加になった”グラビータ”シリーズの登場によって、ロードレーシングからダートジャンプまで、ほぼすべてのバイクライドスタイルに対応させ、フルラインナップとなった。
今回登場した2モデルの一番の特徴は、同一のルックスながら、フラット、ビンディングの2種のソールをラインナップ。もちろんそれぞれソールの堅さ、剛性を変化させることで、それぞれのペダルユーザーが好む堅さに最適化されている点だ。ビンディングタイプはフラットタイプよりも剛性を向上させ、パワー伝達と、ペダリング効率に優れたソール素材を採用している。
この手のシューズはボリュームがあり、重量もやや重たくなる傾向にあるのだが、耐久性やフィット感を損なうことなく、薄手のアッパーとミニマルなデザインによって、軽量でシャープな形状で、シャープなルックスを実現させており、レースやトレイルライドばかりでなく、普段の街乗りにも使え、どんなライディングスタイルにもマッチするデザインに仕上げられている。
硬すぎず、足裏の感覚を失わないアウトソール
つま先、ミッド部分、かかとはデザインを変更し、それぞれ最適な剛性とグリップをデザイン。
クリートの取り付け位置は広範囲にセッティングでき、土踏まず付近まで後退させて装着できる。
外側にオフセットさせたシューレースによって、アクション時にペダルやバイクとの干渉を避けている。サイドやつま先のPUラミネートで耐久性と水の進入も防止。
シューレースをまとめておくことができ、安全面も考慮されている。
フィジーク
グラビータ ベルソル X6
1万7380円(税込)
●アッパー素材:リップストップファブリック ●アウトソール素材:X6アウトソール-ナイロンシャンク、EVAミッドソール、Vibram XS EVOトレッド ●クロージングシステム:シューレース ●サイズ:39~44(ハーフサイズなし)※それ以外のサイズは取寄せ ●カラー:ブラック×ブラック、ブラック×パープル(取寄せ)、グレー×マッド ●重量:355g(サイズ42)
軽い履き心地とシャープなルックスの下り系モデル
マスターズチャンピオン若林正幸がインプレッション
細身でタイトに見えるので、普段ボリュームのあるシューズを見慣れた自分としては、フィットするのかどうかが心配だったが、アジア人特有の甲高幅広の自分の足にもしっかりとフィット。かかと部分もホールド部分が深く抉られており、適度なホールド感が心地よかった。また、シューズの重心のほとんどがソールの重量ではないかと思えるほど、アッパーが軽く、他のグラビティー系シューズより軽い感じの履き心地だった。
実際にDHフィールドと、押し上げありのトレイルライディングで2日間使用したのだが、1日中履いていても、全くといって良いほど違和感はなく、嫌な締め付け感やしびれ、シューズ内で足がズレる感じもなく、自分のラストにジャストフィットしていた。もちろんペダリング時や強い衝撃を受け止める際にもソールの剛性も十分。バイクと荷重・抜重コントロール時に重要な足裏の感覚も良く、全体的な完成度の高さを実感できた。
もちろんラストや好みのフィット感やソールの堅さなどは、ライダー個人の好みによるところが大きいので、万人にベストだということは難しいが、軽いのに必要にして十分な剛性をもっており、僕的には文句なしの高評価。もし試せる機会があれば、是非履いてみることをオススメしたい。個人的にはDHレース寄りのテンソルも試してみたいと感じた。
そのままクリートを装着しても違和感なく着脱することができた。
ソールの堅さや剛性感は違和感なく、足裏の感覚も不安な感じはなかった。
若林正幸
MTB歴はついに30年。2020年全日本MTBダウンヒルマスターズ50チャンピオン。いつもは凡庸な成績ながら、何年かに1度ハマると好成績を挙げる。上りは嫌いな53歳
問:カワシマサイクルサプライ
www.riogrande.co.jp
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