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岡山が生んだ生粋のスピードマン 原田裕成【El PROTAGONISTA】

岡山県浅口市の仕出し・鮮魚店の長男に生まれ、
高卒で就職するために選んだ水島工業高校で自転車に出合った原田裕成。
インターハイ3位の成績を残したのち鹿屋体育大学に進学、
トラック中距離で才能が開花した。
プロレーサーとして6年めを迎えた原田にプロタゴニスタはフォーカスした。

シエルブルー鹿屋 原田裕成

PERSONAL DATA

生年月日/1993年8月11日 身長・体重/177cm 72kg

HISTORY

2009-2011 岡山県立水島工業高校自転車競技部
2012-2015 鹿屋体育大学自転車競技部
2016-2017 愛三工業
2018    チーム ブリヂストンサイクリング
2019    シエルブルー鹿屋
2020    ヴィクトワール広島/シエルブルー鹿屋
2021    シエルブルー鹿屋

 

開幕2連戦のクリテリウムを終えて、2021シーズン最初のJプロツアーロードレースとなった東日本ロードクラシック。

レースは、序盤から増田成幸率いる日本ナショナルチームの猛攻撃で幕を開けた。ナショナルチームの猛攻撃に、マトリックス、ブリヂストンといった強豪チームが強烈なハイペースで応じたことで、力を失った選手はメイングループから脱落していく。

しかし序盤に設定された山岳賞を通過すると、レースのフロントはお互いを牽制し合う。

その一瞬の隙を突いてスパートしたのが愛三工業の當原隼人、そしてその動きに反応した数人に飛びついたのが原田裕成だ。

主力チーム7人のエスケープ。それまで競り合っていた選手たちの利害がここで一致した。飛び出したメンバーが協力してリードを広げる展開に、レースの風向きが変わる。しかし、50kmにも及ぶプロトンとのチェイスは、タイムギャップを1分すら容認せずに進行。逃げグループの面々に、いよいよ疲労の色が見え始めた。

「このバトンを石橋につなぐ……」原田の思いは、このエスケープにより集団で脚を休ませることができたシエルブルー鹿屋のリーダー、石橋学に託された。

7人の逃げを吸収したレースは、その後日本のアワーレコードホルダー、今村俊輔の単独エスケープを皮切りに、後半再び活性化。そしてラスト2周で石橋学は渾身のアタックで勝負に出た!

しかし、ゴールに突き進むプロトンのスピードアップに飲まれ、ラスト1kmでスパートをかけたチームブリヂストン窪木の劇的勝利でレースは決着した。

3時間を超えた壮絶なバトル。

「結果的に石橋を勝たせることはできなかった。でも自分らしい走りができた」今期本格的にJプロツアーに参入したシエルブルー鹿屋は、このレースに確かな存在感を残した。

出典

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PROFILE

管洋介

Bicycle Club / 輪界屈指のナイスガイ

管洋介

アジア、アフリカ、スペインなど多くのレースを走ってきたベテランレーサー。アヴェントゥーラサイクリングの選手兼監督を務める傍ら、インプレやカメラマン、スクールコーチなどもこなす。

管洋介の記事一覧

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