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別府史之出場のツール・ド・ポローニュ開幕、第1ステージはバウハウスがスプリント勝利

UCIワールドツアーの1つ、ツール・ド・ポローニュ(ポーランド)第78回大会が現地時間の89日に開幕した。第1ステージはスプリントによるステージ優勝争いとなり、フィル・バウハウス(バーレーン・ヴィクトリアス、ドイツ)が勝利。レースは全7ステージで繰り広げられる。

石畳の上りスプリントをバウハウスが制す

例年8月に開催されているポーランドが舞台のステージレース。おおむねスプリントステージと丘陵ステージで編成されることが多く、今大会も大会中盤以降は同国南部の丘陵地帯へと進む。また、第6ステージでは19.1kmの個人タイムトライアルステージも設けられ、総合争いに重要な1日となりそう。年によっては国外へと進出することもあるが、今年は同国南部のみで全7ステージを行う。総距離は1140.5km

レースに先だって、8日にはチームプレゼンテーションを実施。日本勢として唯一参戦する別府史之も元気な姿を見せた。

©︎ Tour de Pologne / Szymon Gruchalski

迎える第1ステージは、ルブリンからヘウムまでの216.4km。細かなアップダウンが連続するが、レース展開を大きく揺るがすほどのものとはならないと見られた。ただ、ヘウムに設定されるフィニッシュライン付近は石畳の路面で、なおかつ上り基調。予想される集団スプリントに、幾分のアクセントが加わっている。

そんなレースは、エフゲニー・フェドロフ(アスタナ・プレミアテック、カザフスタン)、ショーン・ベネット(チーム クベカ・ネクストハッシュ、アメリカ)、ミハウ・パルタ(ポーランドナショナルチーム)が先行。スタートから40kmほどで約5分のリードを確保。前半から半ばにかけて集中して置かれた中間スプリントと3級山岳の両ポイントを、フェドロフとパルタが分け合いながら進んでいった。

©︎ Tour de Pologne / Szymon Gruchalski

ただ、メイン集団が残り100kmを前にペーシングを本格化させると、その差は徐々に縮小傾向に。結局、早々に3人を射程圏に収めた集団がフィニッシュまで残り47kmのタイミングでキャッチ。残り40kmに置かれた、この日3つ目の中間スプリントポイントは総合を狙う選手たちが争い、地元勝利を目指すミハウ・クフィアトコフスキ(イネオス・グレナディアーズ、ポーランド)が1位で通過した。

©︎ Tour de Pologne / Szymon Gruchalski

この動きをきっかけに、再び3人が逃げの態勢へ。トム・スクーリー(EFエデュケーション・NIPPO、ニュージーランド)、アントワーヌ・デュシェーヌ(グルパマ・エフデジ、カナダ)、ヨス・ファンエムデン(チーム ユンボ・ヴィスマ、オランダ)が先行するが、メイン集団はUAEチームエミレーツを中心に3人が見える位置でペースをコントロール。大きなリードは許さず、残り15kmで吸収。そこからはスプリントに向けた準備へと移った。

©︎ Tour de Pologne / Szymon Gruchalski

フィニッシュラインを一度通過する残り7kmでいくつかアタックがあったものの、どれも決定打にはならず。勝負はスプリントにゆだねられるムードに。それからはドゥクーニンク・クイックステップ、バーレーン・ヴィクトリアスなどが前方を確保しスピードアップ。さらに、イネオス・グレナディアーズも加わって、最終局面へと突入した。

そしてスプリント。混戦によって多くのチームがエーススプリンターの引き上げに苦心する中、好位置で進めたドゥクーニンク勢からアルバロホセ・ホッジ(コロンビア)が加速。これにフェルナンド・ガビリア(UAEチームエミレーツ、コロンビア)が反応するが付き切れず差が生まれる。このままホッジがトップを守るかに見えたが、石畳の上り基調を猛追したのがバウハウス。フィニッシュライン手前数メートルでホッジをかわして、一番に飛び込んだ。

©︎ Tour de Pologne / Szymon Gruchalski

今季好調のバウハウスは、これがシーズン6勝目。快調な戦いを続けるチームにとっても、その勢いを感じさせるレースとなった。翌10日の第2ステージには、イエローのリーダージャージで出走する。

別府は大会初日をバウハウスから44秒差の104位で完了している。

2ステージは、ザモシチからプシェミシルまでの200.8km。後半にかけてタフな上りが待ち受け、最後もフィニッシュ前1.5kmからの急坂へアタック。残り500m付近で最大勾配15.4%に達し、スピードと登坂力がともに試される。総合争いにおける第1関門となるステージだ。

ステージ優勝、個人総合首位、ポイント賞 フィル・バウハウス コメント

©︎ Tour de Pologne / Szymon Gruchalski

「今日はスプリントグループがよい結果を出すことに自信があった。チームはここまで素晴らしいシーズンを送っており、私たちもこのレースに向けて順調な準備ができていた。

レースそのものはかなりコントロールされていて、われわれもケヴィン(インケラー)をペーシングに送り込んだ。残り15kmからは緊張感が高まったが、チームと一緒になって最後の周回コースに臨んだ。最後は(ハインリッヒ・)ハウッスラーが牽引してくれたが、私はガビリアをマークしていたので少し難しい状況になってしまった。彼は残り300mでドゥクーニンク・クイックステップの選手たちに引き離されてしまったので、自分で前を追わなければならず、しかも上り坂。最後の150mに賭けてエネルギーを節約しながら、来るタイミングでスプリントを開始した。ホッジを何とか追い抜いて、勝利することができた」

ツール・ド・ポローニュ2021 第1ステージ 結果

ステージ結果

1 フィル・バウハウス(バーレーン・ヴィクトリアス、ドイツ)5:01’24”
2 ホセアルバロ・ホッジ(ドゥクーニンク・クイックステップ、コロンビア)ST
3 ユーゴ・オフステテール(イスラエル・スタートアップネイション、フランス)ST
4 エドワード・トゥーンス(トレック・セガフレード、ベルギー)ST
5 ダヴィド・デッケル(チーム ユンボ・ヴィスマ、オランダ)ST
6 ディオン・スミス(チーム バイクエクスチェンジ、ニュージーランド)ST
7 ジョナス・リカールト(アルぺシン・フェニックス、ベルギー)ST
8 ビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、エリトリア)ST
9 マテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス、スロベニア)ST
10 ミハウ・クフィアトコフスキ(イネオス・グレナディアーズ、ポーランド)ST
104 別府史之(日本、EFエデュケーション・NIPPO)+44″

個人総合成績

1 フィル・バウハウス(バーレーン・ヴィクトリアス、ドイツ)5:01’14”
2 ホセアルバロ・ホッジ(ドゥクーニンク・クイックステップ、コロンビア)+04″
3 エフゲニー・フェドロフ(アスタナ・プレミアテック、カザフスタン)ST
4 ユーゴ・オフステテール(イスラエル・スタートアップネイション、フランス)+06″
5 ミハウ・クフィアトコフスキ(イネオス・グレナディアーズ、ポーランド)+07″
6 マテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス、スロベニア)+08″
7 エミルス・リエピンス(トレック・セガフレード、ラトビア)+09″
8 エドワード・トゥーンス(トレック・セガフレード、ベルギー)+10″
9 ダヴィド・デッケル(チーム ユンボ・ヴィスマ、オランダ)ST
10 ディオン・スミス(チーム バイクエクスチェンジ、ニュージーランド)ST
106 別府史之(日本、EFエデュケーション・NIPPO)+54″

ポイント賞

フィル・バウハウス(バーレーン・ヴィクトリアス、ドイツ)

山岳賞

ミハウ・パウタ(ポーランドナショナルチーム)

チーム総合成績

バーレーン・ヴィクトリアス

ツール・ド・ポローニュ公式ウェブサイト
https://www.tourdepologne.pl/en/

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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