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YONEX(ヨネックス)・グローエント|ニューモデルインプレッション

注目の最新モデルを徹底インプレッション! 今回はフラッグシップモデル、カーボネックスの軽さと高い推進力を踏襲しながら、快適性をより追求したロングライド向けカーボンディスクブレーキロード「YONEX・GROWENT(ヨネックス・グローエント)」を、ベテランライダーの管 洋介がテスト!

ニューモデルインプレッション
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上位モデルの技術を継承しつつ低価格を実現したモデル

昨年創業75周年を迎えたヨネックス。テニスやバドミントンのラケットのカーボン技術で有名な同社が、ロードバイク界に乗り込んできたのは2014年。以降フラッグシップであるカーボネックスを筆頭に、カーボネックスHRやエアロフライトなど優れたモデルを次々に生み出してきた。
そして2022年、新たにそのラインナップに加わったグローエントは、カーボネックスの軽さと高い推進力を踏襲しながら、快適性をより追求したロングライド向けカーボンディスクブレーキモデル。カーボネックスと異なるのは、素材の変更と生産工程の流れ。もっとも大切なフレーム成型を新潟自社工場で行いつつも、接合や塗装などの仕上げを信頼のおける台湾工場で行うことで低価格化を実現している。
グローエントはカーボネックスのシステムや技術を多く継承しており、弾性と復元性に優れたチタン合金「ゴムメタル」で軽さと強度を両立。「オーバルプレスドシャフト理論」を用いて剛性を保ちつつ振動に対して適度にしならせ路面追従性を向上。
振動減衰性を持つウレタンコア材「マイクロコア」で路面からの微振動を除去するなど、単なるセカンドグレードモデルやロングライドモデルではなく、ロードバイク中級者のレースデビューまでこなせる有能な逸品になっている。

日本でのロングライド走行に最適な、ややワイドな28Cタイヤを装備。フォーク内クリアランスにまだ余裕があり、さらなるワイドタイヤにも対応可能
シートステーには振動減衰性をもつウレタンコア材「マイクロコア」を搭載。路面からの衝撃をやわらげ、快適なロングライドを提供する
オーバルプレスドシャフトにより横扁平にされたチェーンステー。横剛性の向上を担い、ダンシング時のパワーロスなどを最小限にする。同時にあえて縦剛性は下げており、路面追従性を高めている
ダウンチューブやコラムから各種ケーブルを挿入する。作業性とエアロダイナミクス性能のバランスをとった形式だ

ヨネックス
グローエント

41万8000円(完成車)、32万7800円(フレームセット)

SPEC

■フレーム:カーボン、ゴムメタル ■フォーク:カーボン ■コンポーネント:シマノ・105 ■ハンドル:オリジナルアルミハンドル ■ステム:オリジナルアルミステム ■ホイール:シマノ・WH-RS171-CL ■タイヤ:IRC・700×28C ■カラー:ホワイト/ブラック ■サイズ:XXS、XS、S、M ■試乗車重量:8.5kg(Sサイズ/ペダルレス)

ロングライド向きのテイストだが、
ロードレースでも戦えるポテンシャルをもつ

管 洋介がインプレッション

落ち着いた踏み出しと軽量な車体を生かした滑らかな加速が特徴。クルーズを楽しめる乗り味は高級感にあふれている。
一方、横扁平のチェーンステーはトラクションが効いた駆動力を堪能でき、急加速時やトルクをかけたダイナミックな走りでは後輪が付いてくる印象。そうした躍動はペダルを踏む楽しさを引き立ててくれる。オーバル形状のベンドフォークがホイールの軸をつかみ、懐の深い操舵性を発揮。横剛性を確保しながら縦方向の突き上げ振動を減衰している。後輪の振動はシートステーにマイクロコアを採用することで、路面からのノイズをカットし長距離ライドでの疲労を最小限に抑えてくれるだろう。全体的にはロングライドに向いたテイストではあるが、ホイールをアップグレードすることで加速性能を上げれば、ロードレースで十分に戦える。

インプレッションライダー
管 洋介

競技歴26年のベテランライダーで自身のチーム、アヴェントゥーラサイクリングの代表も務める。最新カーボンバイクからスチールバイクまで、長年の経験を生かした的確なインプレッションが持ち味。身長168cm。

ニューモデルインプレッション
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こちらから

問:ヨネックス
www.yonex.co.jp

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PROFILE

管洋介

Bicycle Club / 輪界屈指のナイスガイ

管洋介

アジア、アフリカ、スペインなど多くのレースを走ってきたベテランレーサー。アヴェントゥーラサイクリングの選手兼監督を務める傍ら、インプレやカメラマン、スクールコーチなどもこなす。

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