【志賀坂峠】埼玉県|日向涼子のやっぱり坂が好き-ロードバイクヒルクライムナビ-
日向涼子
- 2022年03月19日
モデルでヒルクライマーの日向涼子さんが、全国各地の坂道に挑戦。今回訪れたのは、「埼玉県・志賀坂峠(しがさかとうげ)」。気になる立ち寄りグルメスポットとともに案内する。
埼玉県・志賀坂峠(しがさかとうげ)
関東では春を感じる日もありますが、ニュースを見ているとまだ大雪警報がでている地域もありますね。例年と比べ、「大雪に警戒」という情報をよく耳にすると感じているのは私だけでしょうか。雪が降るとはしゃいだのははるか昔。特にロードバイクに乗るようになってからは、「しばらく乗れなくなるかも」とガッカリすることの方が大きいです。中には雪が降っても走るという猛者もおられるようですが、私は知人がダウンヒルでケガをしてからは一層警戒するようになりました。
とはいえ、「どこかの山は冬でも走れるんだろうなあ……」と、心のどこかでわずかな望みは抱いていたりして。
ちょうどそんな時、バイシクルクラブ編集長に就任したての山口さんから、「志賀坂峠はどうですか?」という情報をゲット! ほんわか癒し系の見た目とは違い、鬼のように仕事をしてレースも出て、はたから見ると、「この人は一体いつ寝ているんだろう」と心配になってしまう日本最速編集長が言うのだから、いけるのかもしれない(そんなつもりで言ったのではないかもしれませんが)。
というわけで行ってきました、埼玉県。秩父市街から国道299号を進むだけ。秩父駅からは30kmちょっとですが、途中に道の駅もいくつかあるので、そちらを基点に周辺のヒルクライム巡りをするのもいいかもしれません。
さて、今回紹介する志賀坂峠ですが、冬でも走れる(ことが多い)だけあって、難易度はそこまで高くありません。本格的な登坂がスタートしてから6kmちょっと、勾配も5~6%程度なので、「今年はヒルクライムに挑戦するぞ!」という方も安心です。「寒さを理由にすっかりカラダがなまってしまった」という人にもオススメです。……って、私のことか(笑)。
寒い時期のヒルクライムって全体的に薄暗くて、すっかり葉が落ち、たとえ残っていても茶色かったり、寒々しい絵面になりがちですが、こちらは常葉樹が多いので久しぶりに緑の中を走れて心地よかったです。また、民家があるふもとでは路肩に雪が残り凍結している箇所もあり不吉な予感がしていたのですが、なぜか民家を過ぎてからはそんなことはありませんでした。民家があるところは雪かきで道の脇に雪を寄せる分、逆に溶けにくいのかな。……って、これは勝手な予想で本当のところはわかりませんが、ヒルクライム区間も凍結していたら危険だから走るのをやめようと思っていたのでよかったです。上りはなんとかなっても、下りが危険ですから。
さすがにピークが近づくにつれて肌寒くなるのですが、この時期からガンガン攻める走りができる方は、そんなことは感じないかもしれませんね。私は今シーズンもいくつかヒルクライムレースを予定しているのですが、そこまでにはまだまだ。でも、こうして走りに行くと、「今年も頑張るぞ!」って前向きな気持ちになるので不思議です。
今回のピークは志賀坂トンネル内、埼玉と群馬の県境になるのですが、舗装したてなのか路面チェックをしている男性数人がいました。ヒルクライム中もずっと感じていたのですが、平日の昼間なのに、特に規制するわけでもなく堂々とトンネルの真ん中を歩いて路面チェックができるくらい車の往来がありません。そういった意味でも走りやすくオススメできる坂ですよ。
トンネルを抜けると、そこは群馬県。冬に群馬の山を走れるって、勝手に感動してしまいました。
これからは少しずつ暖かくなるでしょうし、皆さんも慣らし運転にいかがでしょうか。
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