被視認性アップで事故防止! クルマに追突されないための基本知識|安全な自転車通勤
Bicycle Club編集部
- 2022年04月11日
夜間や夕方・朝方の薄暗い時間帯は、事故が起こりやすい。サイクリストとしてリアライトや反射材の装着は必須だが、どのように付ければドライバーに有効に存在をアピールできるのだろうか? この記事では自転車通勤や夜間のライドで知っておきたい「被視認性の重要性」を改めておさらいしよう。
追突事故を防ぐために後方からの被視認性は重要
自転車通勤・通学をするサイクリストだけでなく、早朝や夜間に自転車に乗る人は、世に多くいるだろう。しかし夜間や早朝、夕暮れ時などは周囲が暗いため、ドライバーはサイクリストに気付きにくい。そのため、事故が発生しやすくなる。
自転車の事故で多いのは出合い頭の衝突だが、致死率が最も高いのは後方からの追突事故で、ほかの事故の10倍にも上るという。事故発生の原因のひとつは、ドライバーがサイクリストの存在に気付くのが遅れることがあげられる。つまり、事故に遭わないようにするには、ドライバーにいかに早く気付いてもらえるかが重要なのだ。
フロントとリアの役割の違い
まずはあたりまえの事実として、フロントライトとリアライトの役割を再確認。道路交通法では自転車にも前方を照らす前照灯(フロントライト)と、後方からの被視認性を高めるリアライトまたは反射剤を装着することが義務づけられている。フロントライトは見通しの悪い夜間にライダーの前方の視認性を高める目的のほか、対向車に自身の存在を知らせる目的もある。一方リアライトは、後方から走ってくるクルマのドライバーらに自身の存在を知らせる目的がある。前照灯は常時点灯、テールライトも1個だけ装着する場合は、基本常時点灯させる必要がある。
※ライトの色、点灯・点滅については、地域の条例により異なる場合がある。住んでいる地域の条例を確認しておこう
ライトの光の強さや明るさの違いを理解しよう!
ライトの明るさを表す単位として、ルーメン、カンデラ、ルクスがある。ルーメンは光源から放たれる全体の光の強さ(光束)を表し、カンデラはライトが照らす方向の光の強さ(光度)を表し、ルクスはライトが照らす面の明るさ(照度)を表している。自転車用のライトではおもにルーメンが使われるが、同じルーメンでも照射範囲が広いとカンデラは小さくなるので暗く感じる。逆に照射範囲が狭いとカンデラが大きくなって見た目は明るくなる。自転車のライトはある程度照射範囲が広いことが重要なので、広範囲を明るく照らすには、高ルーメンのライトを使うか、ライトを複数使うといい。
自転車走行中に追突される事故は致死率が高い!
サイクリストの致死率が最も高いのはクルマによる「追突」。その致死率はなんと出合い頭事故の約10倍! そもそも追突ということは、自身の後方からクルマがやってくるもので、サイクリスト側からは視認したり、予測したりすることが非常に困難。そのため、道路交通法で自転車への装着が義務づけられている反射材やリアライトに加え、服装やサブライトも含めて自身の存在をドライバーにアピールし、事故を未然に防ぐことが重要だ。
※この記事はBiCYCLE CLUB[2021年8月号 No.424]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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- CREDIT :
- TEXT:浅野真則 PHOTO:ハシケン ILLUST:田中斉
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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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