サイクルウエアの色の違いによって被視認性はどれだけ変わるのか !?|安全な自転車通勤
Bicycle Club編集部
- 2022年04月25日
夜間や夕方・朝方の薄暗い時間帯は、事故が起こりやすい。ライダー自身がドライバーに認識されやすくするにはどんな色のウエアを着るのがよいのだろうか? ここでは一般的なサイクルジャージに多い、赤、黒、白、黄色のウエアを着用して見え方の違いを検証してみた。
暗いところで見えやすい色は何色か?
明るい場所では赤や黄色などの彩度の高い色が目立つが、暗いところでも同じなのだろうか? この疑問を解消するため検証を実施。ウエアは黒、白、赤、黄色の4色。クルマのヘッドライトを点灯させない真っ暗闇の状態と、ロービームで照射した状態の2つの条件で見えやすさを比較。自転車とクルマとの距離は20mと接近した状態だ。
【黒】ライトを照射しても闇に溶けこんでしまう
黒系のウエアは、無灯火では闇の中に紛れてしまって、ドライバーからはまったく見えない。ライトを照射しても闇に溶け込んでしまう。夜間走行時は黒っぽいウエアは視認性の低さからオススメはできない。今回は検証しなかったが、紺色など暗めの色のウエアも同様に闇に紛れる可能性が高そうだ。
【赤】日中は目立つが暗所では見えにくい
この画像だとそれほどではないが、現場の暗い場所では闇に紛れてしまって意外に見にくかった。また、周囲が暗いと、ヘッドライトを照射しても黄色と同等かそれ以下の見えやすさだった。日中に安全に走るには赤いウエアは目立ってオススメだが、夜間走行時はほかの色を選ぶほうが無難と言えそう。
【黄】環境条件に左右されない見えやすさが◎
黄色のウエアは、暗い場所でも比較的見えやすく、ヘッドライトに照らされるとさらに見えやすくなる。暗いところでの視認性は、今回試した色のなかでは白色に次いで2番め。ライトに照らされた状態でも比較的視認性が高い。黄色は日中も比較的目立つため、黄色いウエアはかなりオススメと言える。
【白】暗所での視認性は予想どおり高かった
暗い場所でいちばん視認性が高かったのは白いウエア。ヘッドライトに照らされていないときはもちろん、ヘッドライトに照らされた時も闇に最も紛れにくく、ドライバー目線での視認性が高かった。白は日中は赤や黄色ほど目立つ印象はないが、夜間や暗い場所を走る場合は視認性向上のためオススメだ。
検証結果
黒以外のカラーは思ったほど見え方に差はでなかった(ハシケン)
ウエアの色の違いによる被視認性には、正直大きな差が出なかったかもしれない。もちろん黒が見えにくいのは明らかだけど! ウエアは面積も広いから色の違いによる見えやすさは大事だと思っていたが、想像以上に中心の50ルーメンライトの明るさが目立った印象。それだけに必要なリアライトを正しく装着する大事さを知った。
4色のなかでは白や黄色がやや見えやすい印象(浅野)
暗い場所でのウエアの色の違いによる見られやすさは、見られやすい順に白、黄、赤、黒の順。最も認識されやすいと思われる白でも気持ち見やすくなるか?という程度だった。明るい色を選ぶことはもちろんだが、反射素材の有無を重視したウエア選びを!
※この記事はBiCYCLE CLUB[2021年8月号 No.424]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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- CREDIT :
- TEXT:浅野真則 PHOTO:ハシケン ILLUST:田中斉
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