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回数では語れない、遊びの引き出しが多い麦草峠|おすすめヒルクライムスポット

著名サイクリストがお気に入りの峠を紹介。「いったいなぜ自分がその峠を好きなのか」を存分に語ってもらった。今回は国道で2番目に標高が高い八ヶ岳を横断する「麦草峠」の魅力を、元MTBクロスカントリー全日本チャンピオンのご夫婦、中込夫妻に聞いてみた。

麦草峠で紡ぐお客さんとの思い出

思い出の詰まった峠

2001年に野辺山高原でペンションを始めてから、切っても切り離せない峠になったのが麦草峠です。シーズン中だけで毎年20回近くは上っていますし、通算で200回はゆうに超えていますね。
でも単によく上っている峠だからという理由だけおすすめする訳ではありません。これまでペンションはたくさんのサイクリストに利用してもらい、そこでつながった多くの仲間とともに走ってきました。お客さんはこの場所に来たら1度は麦草峠に挑戦したいわけです。

なので、自転車シーズン中はお客さんといっしょに麦草峠に上ることは多いです。お客さんはその日だけでも、私たちにとっては毎日のようにフレッシュな脚のみなさんと走るので、夏の時期はうれしいことに疲れ果てていますよ〜。しかも、同じ麦草峠でも都度走り方が変わります。

ツール・ド・八ヶ岳のレース前にはヒルクライムキャンプといってトレーニング的に走ることもあれば、ロングライドを楽しむ人たちと途中で休憩しながらファンライドすることもあります。こういう思い出は、20年たっても昨日のことのように鮮明に覚えていますね。どれも私たちの大切な宝物です。

日本百名山であり、南北に約25kmに渡り連なる八ヶ岳。長野と山梨にまたがり、標高2899mの赤岳が最高峰。秋から春先にかけて冠雪した美しい八ヶ岳を望める
国道で2番めに標高が高い麦草峠のピーク。毎年4月中旬に開催される「ツール・ド・八ヶ岳」のゴール地点にもなる。春先は残雪のヒルクライムを楽しめる

佐久穂町から上るツール・ド・八ヶ岳ヒルクライムレースの全長25kmは定番ルートです。この国道299号(別名メルヘン街道)ですが、抜群に景観がいいかといえば、そこまででもありません。ただ距離があり、達成感は約束できます。ピークにある標高2127mの標識と記念撮影しますね。ペンションを起点にすると、ツール・ド・八ヶ岳のルートよりも、手前の松原湖から上る八ヶ岳ビューロードがお気に入りです。クルマが多い国道を多く走ることなく松原湖を経由して12kmほど上ると、メルヘン街道の中腹に合流できます。

このほかにも、小海方面から上るルートなど、たくさんルートアレンジができます。ご希望あればご案内しますよ!

あと八ヶ岳を横断する麦草峠を越えて八ヶ岳を1周する「八ヶ岳一周100kmルートも健脚自慢にはオススメです。私たちにとっても1周は一大イベントだったのですが、現役時代の竹谷賢二さん(アテネ五輪XC日本代表)が合宿中に毎日1周したり、ときには1日で2周していたら、それをまねする仲間が増えてふつうになってきちゃいました。

多くの仲間との出会いが宝物

なんといっても八ヶ岳エリアは四季の変化が豊かです。標高差があるので、秋には標高を下げていく紅葉を1カ月ほど追いかけながらのライドができます。春先には残雪のヒルクライムシーズンが始まり、冬の時期にはファットバイクで雪上サイクリングを楽しんだりと、1年中楽しんでいます。

冬の八ヶ岳はファットバイクの出番。夏場とは異なり、そこはまさにメルヘンな世界が広がる。四季を通してさまざまな遊び方ができる八ヶ岳の魅力は尽きない
雪山登山やクロカンスキーの聖地でもある八ヶ岳。冬はクロカンを楽しむ
夏場はずいぶんと高く感じる麦草峠の看板も積雪ではごらんのとおり
麦草峠へ続く国道299号の中腹にある「レストハウスふるさと」は、サイクリストの定番休憩施設
浅間山や佐久平を一望できる麦草峠で随一の景観を楽しみながら補給
2021年8月にオープンしたバームクーヘンが人気のカフェ「YATSUDOKI TERRACE小海」(ヤツドキテラス)
小海町の松原湖近くにあり、休憩スポットとしてオススメ!

麦草峠(佐久穂側ルート)

距離:25km(メルヘン街道)
平均勾配:5%
標高差:1328m
スタート地点:佐久穂町交差点 799m
ゴール地点:麦草峠ピーク 2127m
冬季閉鎖:11月18日~4月20日予定

教えてくれた人

シーナック・キャビン
中込辰吾・中込由香里さん

マウンテンバイクXC元全日本チャンピオンの辰吾さん、同じくXC全日本チャンピオン5回、アテネ五輪日本代表の由香里さん。2001年から八ヶ岳の山麓でペンション・シーナック・キャビンを営み、多くの自転車仲間たちと八ヶ岳ライフを楽しむ。由香里さんの著書に、自転車青春小説「本気×本気」がある。

ペンション・シーナック・キャビン

ペンション・シーナック・キャビンは八ヶ岳の南南東の標高1300mの野辺山高原に位置する。部屋には愛車を持ち込め、満天の星空を眺められる露天風呂や酸素カプセルを完備しトレーニング環境が整う。
http://www.sy-nak.com/sy-nak.htm

※この記事はBiCYCLE CLUB[2021年12月号 No.440]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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