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なんとあの国産ペダルメーカーでの生産が実現する!? 【連載】BCG vol.2

カーゴケージを作る 構想編

バイシクルクラブ&レジスタントによるBike Camp Gear開発企画。

 

バイクパッカーたちの形にとらわれない自由な発想によって、バイクパッキング機材は連綿と進化してきた。

そう、進化に必要なのは遊び心なのだ。

前回、コレを作るよーっと、ちょこっと触れたカーゴケージは遊び心から生まれた再発明でもある。
もともとナルゲンボトルと同サイズのビアグロウラー(ビール用の水筒)用のボトルケージがあった。大酒飲みは、それにもっと大きなグロウラーを付けたくなって、ケージの上部をカットしてそれにストラップでくくりつけた。
これがなんでも運べて便利じゃね?となってサルサのエニシングケージとして商品化された。これがカーゴケージのルーツ(半分想像)。今後も想定外の使い方によって用途が拡張され進化していくだろう。

今回はそんなカーゴケージの可能性とBCGオリジナルのカーゴケージの生産委託先にたどり着くまでの旅をご案内したい。


板から? パイプから?

カーゴケージの製法は板に穴を開けた板状タイプとパイプを曲げたパイプ状に2分される。

パイプ状は複雑な曲げ加工と溶接の両方ができる工場が国内には少なく、できたとしてもコストが合わない。

板状なら現実的でもあり、かつ、板状ならではの機能を盛り込める。
その機能とは、MOLLEパネルとしてのポーチアタッチメントシステムだ。

現時点ではMOLLE規格を採用しているカーゴケージはない。
せっかく作るのだから、誰も踏み込んだことがない方へ行く。行けばわかるさ!


MOLLE(モール)ってなんだ?

「Modular Light Load-carrying Equipment」(モジュラー軽量耐荷重機器の頭文字による略称)で、1997年以降アメリカ軍が採用している個人装備システムのことをいう。

出自はミリタリーだが、アウトドアでも古くはDANA DESIGN、最近ではHELINOX Tactical lineにも採用されているモジュラーシステムだ。
行動工程において必要なポーチを選び、体やバッグに直接取り付けることで軽量化し、使いやすい場所に配置できる。
なんとバイクパッキングと共通点が多いことか!

そもそも、キャンプは行軍のノウハウを転用してきた歴史があるので、キャンプとミリタリーの相性がいいのは当然だ。カーキャンプやテントサイトでMOLLEはすでに普及している。

画像提供:APIO https://www.apio.jp

例えば、車をベースキャンプとしてさらなる奥地へとアドベンチャーライドをするときに、必要な物だけを自転車にくくり付けて行く……なんて使い方にはピッタリだし、自宅のストレージの整理にMOLLEパネルを使うのもアリです。
壁面収納で視認性が高く、場所も取らないし、なによりギア感がたまらない。

 

板状のケージといえば、ペダルがあるじゃないか?

アルミ板をプレスで抜いて作る技術を持った工場はいくつもある。
でも、できれば自転車と縁がある工場で作りたい。
以前からペダルの側板(ケージ)は強度や形状がカーゴケージに近いと目を付けていた。そこでペダルを作っているメーカーにお願いできないものかと考えていた。
そして日本には世界に誇るペダル、MKS(三ヶ島製作所)がある。
しかし、世界の三ヶ島がペダルではない物を作ってくれるのか?

悶々とした日々を送っていると、バイクキャンプ仲間でモデル&イベントプロモーターの山下晃和クンから「RESISTANTでイベントの出展をしないですか?」とお誘いがあり、参加したところ、そのイベントになんとMKSも出展しているではないか!

これはもう頼みこむしかない!
当たって砕けろ!

MKSの意外性

MKSと言えば、昔からある自転車パーツメーカーで、保守的なイメージを持っている方も多いかと思う。
しかし、ここ最近は別注モデルやニューモデルのリリースも多く、新しいことに意欲的な一面も感じ取れる。
たぶん、この動きは、MKS内部に改革を推進している人物がいるに違いない……その人物と話ができれば……。

そして、イベント当日にお話しできた方がまさにその人で意気投合!

それが三ヶ島製作所の弓場元さん。さっそくMKSの工場で打ち合わせすることに!

 


三ヶ島製作所で打ち合わせ!

狭山茶の産地でもある埼玉県所沢市糀谷の茶畑に囲まれた、自然豊かな場所に三ヶ島製作所はある。

創業は1943年
日本の自転車産業をまさに足元から支えてきた業界屈指のメーカーだ。


日本で唯一の競輪適合規格「NJS」の公認メーカーであり、代表作「SUPREME」は驚異的な回転の滑らかさで世界的なファンを持つ。

この神がかり的なペダルの側板部分と同じ材料、同じ製法でカーゴケージを作りたいのだ!

数々の伝説的な製品が生まれた、三ヶ島製作所の打ち合わせブースにて。

そして数日後、3D図面が上がってきた!

まだ作図途中だけど、ケージの一部が明らかに! 

製品開発の旅は続く

 

三ヶ島製作所

https://www.mkspedal.com/?q=ja

RESISTANT

http://www.resistant.jp

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PROFILE

木村 信一 a.k.a.キムシン

BCG道先案内人

木村 信一 a.k.a.キムシン

東京最速メッセンジャーカンパニーCyclexの活動休止に伴い25年間の現役生活から離れ、メッセンジャーバッグRESISTANTの製作に注力。近年はバイクパッカーとしても精力的に活動中。 フィールドに根ざした独創的なプロダクト開発には定評がある。@RESISTANT @k.i.m.t.h.i.n.g

木村 信一 a.k.a.キムシンの記事一覧

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