ペダリングの出力アップに! 大臀筋を鍛える自転車筋トレ6選|サイクリストの筋トレ
Bicycle Club編集部
- 2022年06月09日
最近、筋トレに取り組むサイクリストが増えてきている。筋トレは競技パフォーマンスの向上だけでなく、ペダリング動作の最適化や痛み予防などにも効果があることが証明されている。ここではサイクリストが積極的に取り組みたい筋トレを伊藤コーチが厳選。今回は「大臀筋」を鍛える筋トレメニューを紹介する。
INDEX
ペダリングの要、大臀筋(だいでんきん)の鍛え方
ペダリングの踏み脚で使われるおもな筋肉は、大腿四頭筋、ハムストリング、そして大臀筋だ。大臀筋は股関節を伸展させる(関節角度が広がる)ことで主働筋として働く。大臀筋は大きな筋群のため、しっかり使えるように鍛えることが重要だ。ペダリング時に使えるようになれば、出力が高まりフィジカル向上が期待できる。
今回、臀部を効果的に鍛えられる6つの筋トレを紹介する。リバースランジとスクワットの2つをそれぞれアレンジし、コンディショニング(柔軟性向上)とストレングス(筋力向上)の目的を持たせている。
コンディショニング×柔軟性向上「リバースランジ」
大臀筋とハムストリングの柔軟性と筋力をバランスよく高める
自重で臀筋、大腿四頭筋の筋力強化に加えて股関節のストレッチ効果が期待できる。足幅を腰幅ほどに広げたら、片脚を後方に向けてしゃがみこむ。このとき、上半身は前後左右にブレることなく安定させること。そして、しゃがみこんだあとは、元の姿勢へと戻す。
目標
左右10回ずつ×3セット
ストレングス×筋力向上「ステップダウンリバースランジ」
股関節の柔軟性を高めつつ臀筋強化を行う応用ドリル
前脚側に段差をつけることで、股関節の可動域を広げた状態で実施することができるリバースランジのアレンジ。安定するものであれば、雑誌などでもよく、5〜10㎝程度の段差を作って行う。リバースランジと同じで足幅に注意すること。慣れてきたら、オーバーヘッドで負荷を高めてみよう。
目標
左右8回ずつ×3セット
ストレングス×筋力向上「オーバーヘッドリバースランジ」
積極的に負荷をかけてストレングス強化
適当な重さのウエイトを持つことで、ノーマルの自重式のリバースランジに負荷を加えて行うことができ、筋力向上効果を高められる。ウエイトは、ダンベルやペッドボトルなど適当な負荷がかかるアイテムがよい。意識すべきポイントはノーマルのリバースランジと同様。
目標
左右8回ずつ×3セット
コンディショニング×柔軟性向上「スクワット」
柔軟性と筋力を総合的に高めペダリング効率を向上
臀筋強化、股関節と足関節の柔軟性向上が期待できる。股関節を軸にして、上半身は固定する。しゃがみ込んでエラー動作が出る前の適切な動きで行える範囲で繰り返すことが大事。しゃがみ込んだときに、つま先がヒザよりも前に出たり、ヒザが内側に倒れやすいので注意。
目標
8回ずつ×3セット
ストレングス×筋力向上「オーバーヘッドスクワット」
大臀筋とハムストリングの負荷を高めて筋力向上させる
自重式のノーマルスクワットにウエイトで負荷を高めたスクワット。臀筋、大腿四頭筋の筋力向上効果を高められる。ウエイトを持つ両腕をまっすぐに伸ばして持つのがポイント。重さで腕が曲がらないように注意。
目標
8回ずつ×3セット
ストレングス×筋力向上「スクワットジャンプ」
筋肉の連動を意識させながら下半身全体の筋力向上
スクワットのしゃがんだ姿勢から一気に飛び上がり、しっかり荷重を感じながら真下に着地する。着地時にヒザが前に出ないように気をつけたい。股関節まわりの筋力が弱いと伸びきらず姿勢が丸まりやすい。
目標
8回ずつ×3セット
教えてくれた人
Personal & Cycle STUDIO i
伊藤 透さん
自転車を専門にするパーソナルトレーナー。名古屋市内でトレーニングジムを運営するパーソナルサイクルスタジオアイ代表。最先端の知識をもとにした科学的アプローチには定評がある。自身も20代のころに海外ロードレース活動の経験をもつ。2020シーズンから、実業団ロードレースチーム「TEAM ORCA」を立ち上げJBCFに参戦。安全走行スキルを学べる星が丘サイクリングスクールも主催。
https://cyclestudioi.com
※この記事はBiCYCLE CLUB[2021年1月号 No.431]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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