【高滝湖~志津湖コース】ゴルフ場の間を縫いながらふたつの湖を巡る|裏房総コースガイド
ハマダ
- 2022年07月13日
「千葉県房総半島を走る」というと、どうしても海沿いコースを浮かべがち? いや、そんなことはない! そこで、編集部浜田が千葉に詳しいアドバイザーから情報をもらい、現地のコースを取材。今回の記事では千葉のプロショップ、プロジェクトKの栗田秀隆店長に「高滝湖~志津湖コース」の魅力を教えてもらった。
田舎なのに舗装路完備! その理由は「ゴルフ場」? by.栗田秀隆さん
房総内陸は田舎なのに、ロードバイクで走れる舗装路がなぜか無数に張り巡らされています。その理由はバブル時に作られた「多数のゴルフ場」にあります。
ゴルファーのほとんどはクルマ移動が基本なので、どんなに内陸奥地でもゴルフ場がある限り、舗装路が通っています。バブルがはじけて以降ゴルフ場が活発に使われているかはわかりませんが、交通量は少なめなので、サイクリストとしてはありがたいです(笑)。
また今回のコースには入っていませんが、市原市内にある「セブンイレブン市原原田店」は地元の自転車乗りがあまりに多く利用するため、多数の専用サイクルラック設置やチューブ、ボンベなどの販売、フロポンプの貸し出しなどを行ってくれます。
こうした「地域の協力が得られている」ということも、房総のひとつの魅力だと思います。
浜田が実走レポート!
林道を抜けて高滝湖へ、房総らしいアップダウンをこなす
JR五井駅から内陸のゴルフ場へ
都心から約1時間で来られJR内房線の駅。近くのコンビニで補給食を買っておこう。その後養老川にかかる柳原橋を越えてからは立野通りを直進。いくつかのゴルフ場を脇に見ながら、ニュー南総ゴルフ倶楽部の中央を横切って南総・昭和線(県道143号)へ。
林道丹原線緑のトンネルへ
初めての人にはわかりづらいかもしれない林道の入り口。国道409号沿いの袖ヶ浦フォレストレースウェイ付近の「真如苑」の看板を目印にしよう。ここから少々アップダウンが厳しくなるが、虫の声がこだまする緑のなかを抜けるのはなかなか気分がいい。これ以降も田舎道が続く。
非常に大きな高滝湖を快走
県下最大の貯水面積を誇る人造湖。湖畔美術館や神社などの観光スポットが点在し、コンビニや飲食店もあるので、どこかでひと休みしよう。晴れの日の景色は最高だ。
ランチは本格薄焼きピザ
市原湖畔美術館の敷地内にあるレストラン「ピッツェリア ボッソ」。千葉県の食材をふんだんに使用した本格薄焼きピザは、サイクリストにも大好評。大きな一枚もペロリと食べられる。
笠森寺(笠森観音)で千葉の国宝に触れる
坂東三十三観音札所の第三十一番札所。参道を5分ほど上っていくと本堂へ。国指定重要文化財になっている本堂は、四方懸造という日本唯一の建築様式だ。
志津湖(長柄ダム)と道の駅 ながら
志津湖は高滝湖と比べるとちょっと地味だ。釣り人のひとりもいなかった。ただひたすらに静かだが、景観はいい。すぐ近くにある「道の駅ながら」は、おもに地元の野菜を売っている昔ながらの道の駅。ゴールまではまだちょっとあるので、トイレや自販機を活用しよう。
ゴールはサイクルコミュニティー プロジェクトK
コースアドバイザー栗田さんのお店「サイクルコミュニティー プロジェクトK」。同名のオリジナルフレームもあり、ほかのショップでは見られない個性的なモデルが見られる。
五井駅からは高速バスもある
輪行というと電車利用のイメージだが、高速バスも利用可能(袋はトランクルームに横倒し)。新宿まで1時間20分。
※高速バスへの持ち込みは各バス会社により異なります
高滝湖~志津湖コース
距離:69㎞/ 獲得標高:960m/ 東京駅から五井駅まで:クルマで67㎞
約1時間~1時間20分 電車で最短57分
栗田さん自身がよく走るなじみのコース。五井駅から南下してクルマも人も少ない林道丹原線を通過。高滝湖付近でお昼をとったあとは北上し、志津湖(長柄ダム)を目指す。数多くのゴルフ場の間を抜ける約70kmのコース。
※この記事はBiCYCLE CLUB[2020年11月号 No.427]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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- Bicycle Club
- CREDIT :
- TEXT:浜田幸紀(編集部) PHOTO:宮田幸司/荒木優一郎 MAP:周地社
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