苦手克服のチャンス! 臀筋を使えればダンシングが今よりもっと楽になる
Bicycle Club編集部
- 2022年07月30日
ペダリングパワーの源はお尻の筋肉「臀筋」。大きな筋肉で大きな力が出せる臀筋を使ったペダリングをすることで、より楽にパワフルに長く走れる。実際のペダリング中にはなかなか意識をしにくい臀筋。ここでは臀筋を積極的に使えるようになるために、効果的なドリルを紹介しよう。
動かし方に無理があるからダンシングが続かない
すぐに脚がパンパンになってしまってダンシングが長続きしない……。長年スポーツバイクに乗っていても、ダンシングを苦手として、課題にあげるサイクリストは多い。
「そもそもダンシングは長続きしないものと思っている人がいます。でも、それは臀筋を使えずに、大腿四頭筋で踏み込んでいるからです。トップ選手のなかにはパワーだけで維持できてしまう人もいますけど、普通の人は構造的に正しい動かし方をしないと続きません」とハムスタースピンの福田さんは説明する。
臀筋を使ったペダリングは、シッティングでもダンシングでも、股関節の伸展動作を使ったスムーズな太モモの上下運動という点では同じ。ただしダンシングでは、バイクの上での体の支点がハンドルとペダルの2点になる。そのため、より体幹部の安定と脚の引き上げの意識を高める必要がある。さらに、上死点からしっかりとペダルにトルクをかけ始められるように、つねにペダルに体重が乗った状態の重心位置をキープすることも大切になってくる。
ここでは臀筋を使ったダンシングのポイントを紹介しながら、それらを習得するためのドリルに取り組んでいこう。苦手だったダンシングが得意になる絶好の機会だ。
上死点通過時にトルクが抜けないように注意しよう
スニーカーでダンシングにチャレンジ!
ダンシングでは、上死点の通過時にトルクが抜けやすい。トルクが抜けると、その瞬間、体幹ですべてを支える必要が出てパワーロスになる。トルクが抜ける感覚はビンディングペダルでは気づきにくいため、まずはスニーカーでダンシングしてチェックしよう。もしトルクが抜けるようなら、正しい重心位置に乗れていない証拠だ。
骨盤を安定させるコツ
ペダルにのれている
ペダルに体重がのっていれば、バランスは崩れない。そのためには、ペダルに体重がのり切る位置をキープすることが大切。
ペダルにのれていない
ペダルを踏み込む意識が強いと、ペダルに体重がのらずバランスを崩しやすい。
ペダルに体重がのり切る位置を探す
股関節の伸展でスクワット
ペダリングで引き上げた太モモを、股間節の伸展動作を利用してスムーズに踏み下ろすとき、最大限に自重を利用できる位置をつかむためのドリルに取り組もう。クランク位置を水平にして、左右のペダルに均等に体重をのせ、お尻を上下させながらスクワット動作を行う。このとき後ろ側の脚を抜重すると、自然に前のペダルがスムーズに下がる位置を見つけられる。
教えてくれた人
福田昌弘
トレーナー&フィッターで、ここでは臀筋の使い方を解説。グランフォンド世界選手権出場経験を持ち、ハムスタースピンスタジオではオンライントレーニング(1万5000円〜/税込)も実施。
※この記事はBiCYCLE CLUB 別冊[筧五郎のヒルクライム強化書]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
- BRAND :
- Bicycle Club
- CREDIT :
- TEXT:ハシケン PHOTO:小野口健太 ILLUST:SOHE
SHARE
PROFILE
Bicycle Club編集部
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。