ヒザのどこが痛いかで対処法が変わる! 痛みを解消してパフォーマンスを向上させよう
Bicycle Club編集部
- 2022年08月16日
多くのサイクリストが抱えるヒザの痛みも、ペダリングパワーの効率的な伝達も、すべてはライダーとバイクの接点である足のフィッティングがカギを握る。今回の記事では、サンメリット BIKE FIT スタジオの伏見真希門さんにヒザの痛みの対象法を痛みの出る部位別に解説してもらった。
足のフィッティング基礎知識、フィッターとトレーナーの違いは何?
足のアライメント調整は、フィッティングとトレーニングの双方からアプローチすることが大前提。現状の体の特徴に合わせてストレスがかからない動きへと導くのはフィッティング、骨盤の傾きの矯正や筋力不足などはトレーニングで対処していく。
このようにフィッターとトレーナーで専門分野は異なる。今回、アドバイスしてもらうサンメリットの伏見真希門さんはフィッターであり、バイクフィットなどの補正器具を駆使してアライメントを整えていくプロフェッショナルだ。
サイクリストに多いヒザの痛みの原因は、ヒザの関節の自然な動きに合わせて足のアライメントが出せていないため。ヒザ関節は蝶番関節といい、一軸の方向にしか動かない関節のため、その動き以外の方向から力が加わると痛みが生じてしまう。関節の動きに合わせたペダリングの軌道への補正を目指したい。
ヒザの痛みの部位によって対処法は異なる!
一言でヒザの痛みといっても、痛む部位によって対処法が異なる。たとえば、ヒザの上部が痛む場合は、単純に筋疲労によって大腿四頭筋が緊張して腱が引っ張られている可能性がある。同様にヒザ下であれば前乗りしすぎている可能性があり、足まわりだけでない全体のポジションの見直しも検討すべきだ。ヒザの横が痛むときはペダリングのアライメントに無理が生じている可能性が高いので、フィッティングで痛みを改善したい。
①ヒザの上側
大腿四頭筋の疲労が原因の可能性あり。
②ヒザの内側
ペダリングのブレが原因の可能性あり。
③ヒザの外側
ペダリングの ヒザの下側ブレが原因の可能性あり。
④ヒザの下側
全体のポジションの見直しで解消する可能性あり。
教えてくれた人
サンメリット BIKE FIT スタジオ
伏見真希門さん
カナダ留学中に海外のサイクリングシーンに触れるなかで、フィッティングについて興味を持ち、フィッティングの祖として知られるポール・スウィフトが提唱する「バイクフィット」を学ぶ。2010年頃から国内のフィッティングサービスの普及に尽力。現在、バイクフィットやスペシャライズドが提唱するリトゥールフィットを駆使してチームからパーソナルまで幅広くサービスを提供する。
https://bikefitting.jp
※この記事はBiCYCLE CLUB[2021年5月号 No.433]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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- CREDIT :
- TEXT & PHOTO:ハシケン
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Bicycle Club編集部
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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