クリートねじの長さやペダルの踏み面に注意! ちょっとした変化で足裏の痛みを改善
Bicycle Club編集部
- 2022年08月19日
多くのサイクリストが抱えるヒザの痛みも、ペダリングパワーの効率的な伝達も、すべてはライダーとバイクの接点である足のフィッティングがカギを握る。今回の記事では、サンメリット BIKE FIT スタジオの伏見真希門さんに足裏の痛みの解決法を伺った。シューズのサイズや幅以外にも、アレの長さが痛みの原因になることがある!?
インソールを抜いてクリートネジの突き出しを確認しよう
近年のシューズはアウトソールが薄くなりクリートを固定するネジがシューズ内側のインソール部分まで突き出してしまっているケースがある。伏見さんいわく、「意外にもこれが足裏の痛みを訴える人の原因の場合が多いです」とのこと。インソールを抜いたとき、アウトソールからわずかでもネジ頭が出ていれば、短めのネジへ交換しよう。
シムやウエッジを挟むことで、クリートの固定ボルトがクリートに付属の標準の長さでは不足することがある。いっぽうで、シューズのアウトソールが薄く、クリート付属のボルトでは長すぎることがあるので確認しよう。
踏み面が広いペダルも痛み改善に効果的!
バイクから降りたときの歩きやすさや、ペダルの脱着のしやすさを除き、ペダリングのブレを抑えるためには、シューズとペダルの接点となる踏み面が広いモデルを選ぶことがオススメ。また、単純に踏み面が広いモデルだけでなく、踏み面の位置が横に広く設計されているモデルは安定感が増す。逆に、縦長の踏み面はシューズにぐらつきが生じやすい。
ペダルの踏み面を比較
今回は一例として、シマノのSPD-SLとSPDペダルの踏み面を比較した。左がシマノのSPDペダル、右がSPD-SLペダル。SPD-SLのほうがSPDに比べて踏み面が広い。いっぽうSPDペダルは、クリート金具が縦軸に設定されているため、じつは踏み面が狭く、シューズがペダル縦軸を中心として、左右にぐらつきながらペダル を踏んでいる場合(シューズのソール形状による)がある。このぐらつきがヒザのブレにつながり、ヒザ周辺の腱を痛めることもあるので気を付けたい。
教えてくれた人
サンメリット BIKE FIT スタジオ
伏見真希門さん
カナダ留学中に海外のサイクリングシーンに触れるなかで、フィッティングについて興味を持ち、フィッティングの祖として知られるポール・スウィフトが提唱する「バイクフィット」を学ぶ。2010年頃から国内のフィッティングサービスの普及に尽力。現在、バイクフィットやスペシャライズドが提唱するリトゥールフィットを駆使してチームからパーソナルまで幅広くサービスを提供する。
https://bikefitting.jp
※この記事はBiCYCLE CLUB[2021年5月号 No.433]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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- CREDIT :
- TEXT & PHOTO:ハシケン
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Bicycle Club編集部
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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