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MTB黎明期を彷彿させる、フジ・MTFを手に入れた

自転車はスポーツではなくホビーと言い張るいじってなんぼのレストア編集者の手記。
縁あってわが家にやってきた初のMTBは、ブームの今でもありそうでない非常にナイスなフレームだった。

奇跡のダークホース

初めてマウンテンバイク(MTB)なる自転車を入手した。といってもオールドスタイルなやつだが。フジ・MTFだ。

BC5月号でで、荒サイに集まったOLDMTB5傑に入ったMTF。欲しくなってヤフオクで探していた。本気で欲しくなると自転車のほうからやってくるのが私の超能力で、本誌にも出演してもらったMTFのオーナー(本田穂高さん)から連絡が来て「乗ります?」「乗ります乗ります!」ということになって、わが家に来た。

クラシックMTBスタイルバイク、フジ・MTF。発売当時の価格は7万8000円(税抜)

OLDMTBといってもこいつは2014年製だ。さほど古くない。オールド風なMTBを街乗りに仕立てたモデルで、リーズナブルな完成車だ。でもフレームは80年代にあったMtFUJIという同社のモデルを本気で追究していて、ホリゾンタルなジオメトリ、2枚肩のフォーククラウン、外バテッドのシートチューブとかディテールも凝っている。
しかも完成車はカンチブレーキなのに、ディスクブレーキ台座とホースガイドを用意した、古さと新しさの絶妙なバランス。このフレームはかなり遊べるポテンシャルを持つ。

でも当時2シーズンくらいで消えてしまった短命なモデルだった。思い返すと2015年くらいは、MTB人気は底で、今のようなOLDMTBブームのブの字もなかった時。登場が早すぎて、あまり理解されずに消えてしまったと思われる。
それが今見ると、ブームの今でもありそうでない非常にナイスなフレームなのだ。奇跡のダークホース。

ヴィンテージじゃないから自由に遊べる。本田さんのカスタムは、70年代サンツアーのリアメカ&サムシフターを付けたクランカー風になっている。荒サイで見たとき「これ俺のやりたかったやつ」と強く思った。

ランドナー文化を隅に追いやった悪しきMTB。ルネ・エルスのあるわが家にやって来ると、なかなかに違和感ありカルチャーショックだ。いまさらながら欧州スタイルを覆す米国カルチャーのパワーを感じる。MTB登場で自転車の流れが急変したのが分かる。私のトレンドが、一時自転車を中断した85年から30年以上を経て、やっと86年に変わったのだ。

入手したMTF。本田さんのカスタムでアップライトな日東ハンドル。初期のシマノ・デオーレカンチブレーキなどを装着。MTB黎明期のクランカーな感じ
まだMTB用の鋳造クラウンがない時代を模した、2枚肩スタイルのフォーククラウン
リアメカは、サンツアー・VX。シングルテンションのサンツアーは今も変速性能が高くMTBとも相性◎
カスタムを想定した、ディスクブレーキ台座。より山に行けるバイクパッキング仕様に改造など夢が広がる

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PROFILE

ニシヤマ

Bicycle Club / 副編集長

ニシヤマ

自転車暦35年以上。中学時代からランドナーに乗る、ヴィンテージ(ジャンク)自転車大好き人間。バイシクルクラブのバイク&キャンプなアウトドア系記事、自転車レストア&カスタム記事など製作。またマニアックな自転車ムック職人。加えて最近は、付録職人でもある

ニシヤマの記事一覧

自転車暦35年以上。中学時代からランドナーに乗る、ヴィンテージ(ジャンク)自転車大好き人間。バイシクルクラブのバイク&キャンプなアウトドア系記事、自転車レストア&カスタム記事など製作。またマニアックな自転車ムック職人。加えて最近は、付録職人でもある

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