レインボーブリッジを封鎖! 2000人参加のサイクリングイベント・GRAND CYCLE TOKYO
山口
- 2022年11月23日
11月23(祝)に東京の臨海部でサイクリングイベント「GRAN CYCLE TOKYO(グランサイクル東京)」が開催された。そのなかでもメインイベントであるレインボーブリッジを封鎖してのサイクリングイベント「レインボーライド」がおこなわれ、約2000人が参加した。レースとは違い、電動アシスト付きのシェアサイクルでも参加できる都市型サイクリングイベントとなった。
小池都知事や片山右京がスターター、多くの有名ライダーが参加
「レインボーライド」は東京都小池百合子都知事のあいさつにはじまり、7時25分にはオリンピアンの自転車競技選手金子広美さん、藤野智一さんや飯島 誠さんやトライアスリート細田雄一さん、さらにパラサイクリストの葭原滋男さん、水澤耕一さんペア、石井健介さん、権丈泰巳さんペアらがスタート、小池知事がスターターとして見送った。
今回はレインボーブリッジを渡る、レインボーロング(29㎞)、ミドル(19㎞)、ショート(8㎞)、さらに海の森エンジョイ(13㎞)の4コースが用意された。あいにくの天気だったが、普段自転車では走ることができないレインボーブリッジ、海面からの高さ約50mから見る東京港の風景を楽しんだ。話しながらのんびり走れるというのも道路を占有してのイベントのいいところだ。
タンデム自転車やトレーラーに子どもを乗せて楽しめる多様性
さらに全国的に珍しくタンデム自転車の利用が制限されている東京都(ほかでは神奈川県のみ禁止)。今回は道路を占有使用するイベントのためタンデム自転車での参加も許されたほか、ライドイベントしては珍しく子どもを載せたトレーラー付き自転車も参加した。このほかハンドサイクルの参加もあり、今後のサイクリングイベントの多様性を示した。ここではトレーラー付き自転車を使い親子で参加したサイクルライフナビゲーターの絹代さん、そしてこのイベントの発案者の1人でもある白戸太朗都議会議員のコメントを紹介する。
サイクルライフナビゲーター絹代さんのコメント
「橋の上を走れて楽しかったです。いい意味で距離も少なくスピードものんびり、アップダウンはあったのですが、トレーラーに乗せた子どもと一緒に参加できたこともうれしかったです。スタートのタイミングから一緒に走ることになったまわりのライダーの方々とはもちろん、沿道警備のスタッフさんたちの声掛けもあって、走行中はイベントの一体感が感じられました。あいにくの天気でしたが、子ども乗せトレーラーでの参加が認められたことも有意義でした。日本では自転車でトレーラーを引くことは法的には問題ないものの、ルールの解釈に難しい点もあり、微妙な反応を受けることもあります。でも、こうして堂々と走ることができ、トレーラー使用は常に問題がないことが示せたのも大きかったです」
白戸太朗都議会議員のコメント
「オリンピックの前から、僕と仲間の森村隆行都議の間でアフターオリンピック後に向けて自転車イベントを考えていました。当初は東京を海から山まで走るイベントを企画しましたが、都知事や現場レベルで調整した結果、臨海部と多摩地区とで分けての開催となりました。そこで何か象徴的なことをしたいということで『レインボーブリッジを渡れないか?』と警視庁はじめ現場と調整してきました。今回実行できたのは全体の構想からすれば一部ですが、まずは目的は達成できたと思います。今日はあいにくに天気でしたが、それでも橋の上からの眺めを見れてよかったとみなさんに言っていただき、楽しんでいただけたと思います。まだまだ東京都の自転車に関するミッションはいろいろありますが、今回は初めの一歩が踏めました」
コース
レインボーブリッジの橋の上や東京港海の森トンネルなど普段自転車では走れない、東京のランドマークがコースとなった。
吉本芸人のマルチスポーツも開催
ライドイベントのほか、吉本芸人やCHEMISTRYが登壇する舞台コンテンツ、さらにマルチスポーツコーナーが臨海部の複数会場で楽しめた。一部JCLのエキシビションレースが雨のため中止になるなど変更はあったがアーバンスポーツやデジタルコンテンツなどが体験できた。
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PROFILE
バイシクルクラブ編集長。かつてはマウンテンサイクリングin乗鞍で入賞。ロード、シクロクロスで日本選手権出場経験をもつ。47歳を迎えた現在ではレースだけではなく、サイクリングを楽しむためために必要な走行環境やサイクルツーリズムなどの環境整備などにも取り組んでいる。