北林 仁がアスリートファームスペシャライズドを退団
Bicycle Club編集部
- 2022年12月15日
Athlete Farm SPECIALIZEDが、2022シーズンの活動報告を行った。山本幸平選手が監督兼ライダーを務める同チーム。国内外でのレース活動だけでなく、次世代の育成と普及活動の両方を満たすマウンテンバイクイベント「レインボーカップ」の開催など、MTBの普及にも尽力した。また、今回活動報告とともに、北林 仁選手が今季限りの退団を発表している。以下、プレスリリースより。
Athlete Farm SPECIALIZED 年間活動報告
今年は「Yamamoto Athlete Farm」を設立し、「Athlete Farm SPECIALIZED」を立ち上げて、チームとして駆け抜けたシーズンになりました。
監督兼ライダーに山本幸平、ライダーに北林 力、北林 仁、マネージャー兼メカニックに松尾 純。この4名で、主に今年のシーズンを活動しました。
2024年に行われるパリオリンピック出場を目指し、今年はUCIポイントの獲得と選手自身のレベルを上げるため国内・海外のレースを転戦しました。
活動実績
シーズンを通して3選手はUCIポイントを以下のとおり獲得いたしました。(2022/11/22付)
- 山本幸平 110ポイント UCIランキング306位
- 北林 力 416ポイント UCIランキング95位
- 北林 仁 18ポイント UCIランキング951位
北林 力選手は、前半シーズンはレース中のトラブルが多く、思うような走りができないことが多く成績を出せずにいました。そのような中でも試行錯誤しながら、7月にスイスで行われたワールドカップではエリートクラスに上がってから初めて完走し、一歩前進することができました。
そして、9月に山口県で行われたレースで、国内で初めて優勝してから自分の走りに自信を持つことができ、そこから成績が伴うようになりました。
その後、行われたアジア選手権でチャンピオンを獲得できたのは力選手自身としても、チームとしても重要なものになりました。
ですが、11月に修善寺で行われた全日本選手権では2位という悔しい結果になり、チャンピオンを獲ることができなかったので、来年は必ず全日本選手権を獲り、アジアNo.1を証明します。
北林 仁選手は、4月に兵庫県で行われた国内の開幕戦で10位に入り、2〜3月に行ったトルコでの遠征を経て成長した姿を見せることができました。
その後も、9月に山口県で行われたレースではエリートクラスで初めて一桁台の8位に入ることができ、若さもありまだ調子にムラはありますが、はまったときの走りはエリートクラスでも十分通用するものです。
ですが、仁選手は今シーズンをもって選手生活から一度離れることを決め、チームから退団することとなりました。
今後の活動になりますが、今までの経験を生かしながら自転車競技の発展等に携わっていく予定になります。
世界を目指すという立ち位置からは引退をし、日本のMTB界の発展、底上げを担う立場に変わった山本幸平選手。後進を育てるというところでは、チームの監督兼ライダーとして力選手、仁選手に知識や経験を伝え、その中でも力選手は自身が獲り続けてきたアジアチャンピオンを今年獲り、チャンピオンという称号のたすき渡しができました。
11月に修善寺で行われました全日本選手権では3位に入り、トレーニングの時間がほとんどとれない中でも表彰台に上がれてしまうというのが日本のMTB界の現状なので、個々でのレベルアップはもちろんのこと、日本全体での強化が急務だと感じています。
そして、Yamamoto Athlete Farmの代表としてMTBの普及のところでもさまざまな活動を始めました。
その中でも、将来この大会に出場した子どもから世界チャンピオンが生まれてほしいという思いを込めて、「レインボーカップ」という名の大会を今年は2回開催することができました。
場所は、長野県富士見町にあります富士見パノラマスキー場で行い、第1回は5月28-29日に開催し、天候にも恵まれたことで合計198名の参加者にお越しいただきました。
第2回は10月9-10日に行い、こちらは両日あいにくの雨となりましたが前夜祭やフードカーの出店も行ない、お祭りムードの中2日間で合計180名の参加者にお越しいただきました。来年も継続して行い、MTB選手の人材の発掘や、少しでもMTBに興味を持つ人を増やしていけるようにします。
北林 仁が今季限りでアスリートファームスペシャライズド退団
北林 仁選手は、アスリートファームスペシャライズドの前身である、ドリームシーカーMTBレーシングチーム時からチームに所属し、国内のみならず海外レースにも挑戦し活動してきました。
北林 仁(きたばやし じん)
生年月日:2002年6月22日(20歳)
出身地:長野県白馬村
コメント
このたび、小学生のときから始めましたマウンテンバイク競技を、今季をもちまして選手から一度離れることに決めました。
本当に多くの方々に支えられ応援していただき、選手生活を送ることができました。
短い間でしたが、チームに関わる全ての方々のお陰で、かけがえのない時間を過ごすことができたことは幸せに思います。
今後の予定になりますが、今までの経験を生かしながら、自転車競技の発展等に携わっていければと思います。
アスリートファームスペシャライズドで学んだことを、これからの人生に生かして、次の目標に向かっていきます!
長い間応援していただき、本当にありがとうございました。
来年に向けて
2024年開催のパリオリンピックの国内での選考基準が発表され、来年(2023)行われますアジア選手権で優勝すると自動的にオリンピックの代表に内定されることが決まりました。
その他の選考方法では、2024年5月28日時点で国別ランキングが19位以内ですと出場枠を1つ得ることができますが、2022年11月22日付で34位。19位までは1,000ポイント近くの差があります。
各国上位3名のポイント合計で争われる国別ランキングですが、現状この差を埋めることはできないので、来年のアジア選手権での優勝というのがオリンピック出場に向けての最重要ポイントになっていきます。
そのためにも力選手はワールドカップを転戦しながら力をつけて、アジア選手権で連覇をしてオリンピック代表を勝ち取ることを目標にトレーニングを行っていきます。
最後にチームとしては、力選手がアジアチャンピオンを獲ることができ、チーム立ち上げ1年目として一つかたちにすることができました。
そして、今シーズンをもって仁選手が選手生活から一度離れる決断をし、チームを退団することとなりました。退団いたしますが、仁選手の今後の活躍をチームとしてはいつまでも応援し支えていければと思います。
最後になりますが、今シーズン活動できたのは日頃から支えていただいています、スポンサーさま、サプライヤーさまの方々のお力添えのお陰です。
この場を借りて感謝申し上げます。
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